三菱電機株式会社は、グローバル・ブレイン株式会社と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド※1」が出資する第7号案件として、エンタープライズ向けプライベートLTE※2/5Gネットワークの導入を促進するIaaS(Infrastructure-as-a-Service)※3を提供し、米国に本社を置くスタートアップ企業、Pente Networks Inc.(ペンテネットワークス:以下、Pente Networks)へ出資しました。

近年、5G端末だけでなく5G基地局の低価格化により、米国におけるプライベートLTE/5Gネットワークの導入が進んでいます。一方、IaaSを提供できる事業者は限られており、ネットワークの設計と構築、運用と保守においては複数の事業者をまたぐ必要があることから、企業や自治体が独自にプライベートネットワークを構築するには大きな課題がありました。加えて、利用者にとってプライベートネットワークには強固なセキュリティーなどの優位性があることは理解しているものの、機器構成が複雑かつ機器そのものが高価であるため、設備投資に対する費用対効果の観点から、多くの利用者が導入を見合わせていました。

Pente Networksは、運用管理の自動化を実現する機能「オーケストレータ」と、操作性や視認性に優れた管理画面「サービスポータル」の製品開発を進めており、これらを利用することで高度な専門技術を持たない利用者でもプライベートネットワークを導入することが可能になります。また、端末や基地局の相互運用を可能にしており、機器選定の選択肢が増えることで導入費用の削減も期待できます。Pente Networksは、プライベートLTE/5GネットワークをIaaSとして提供することで、社会基盤を支える通信インフラの高度化とその普及に貢献します。

今後、当社は、当社が有する5GコアネットワークとPente Networksの「オーケストレータ」および「サービスポータル」を組み合わせ、プライベートネットワークを活用した事業機会の創出を目指します。

Pente Networks Inc. CEO Avi Cohen氏コメント

「多岐にわたる事業を持つ三菱電機と協業を深めることで、事業と技術の両面で相乗効果が期待できます。本出資を通じ、日本におけるプライベートLTE/5Gネットワークを活用した事業機会を探り、事業拡大を目指します。」

三菱電機株式会社 常務執行役兼CDO(DX担当、ビジネスイノベーション本部長)武田聡コメント

「Pente Networksが提供するIaaSは、これまで導入の障壁となっていた高度な専門技術や導入にかかる設備投資の課題を解決するものです。当社が有する技術と掛け合わせ、通信インフラの普及を推進し、企業価値の向上を目指します。」



  • ※1

    「MEイノベーションファンド」を設立(2022年1月13日公表)
    https://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2022/0113.pdf

  • ※2

    Long Term Evolution(ロングタームエボリューション)の略でモバイル専用の通信規格の1つ

  • ※3

    サーバー、ストレージ、CPU、メモリー、ネットワークなど、コンピューターシステムの構築に必要なインフラをインターネット上で提供するサービス

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