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2024.09.04
広がりと熱意を大切に。北海道支社が進める、枠にとらわれない2つの地域貢献
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三菱電機には全国に支社、支店、製作所など多くの活動拠点があり、それぞれの場所で様々な活動を行っている。今回は、北海道支社で獣害対策に取り組む石光弘貴さんと、北海道内で開催されているスポーツ大会の後援活動に携わっている中野陽介さんそれぞれに、どのような思いで仕事に取り組んでいるのかについてお話を伺った。
食産業を脅かすほどの北海道の獣害

ー まずは石光さんが担当されている事業内容について教えてください。
石光:北海道支社では、北海道という土地柄もあり、一次産業にフォーカスした事業に取り組んでいます。最近では主に獣害被害を少しでも減らすためのプロジェクトを進めています。
ー 北海道は野生動物がたくさん生息していますが、人間への被害も深刻ということですね。
石光:はい。鹿に関していうと、人里に下りてきて何でも食べてしまうため農作物の収穫も減ってしまいますし、人を直接襲ったりはしないのですが、鹿と車が衝突する交通事故の被害も増加傾向にあります。
ー 獣害対策のプロジェクトでは、どのようなことに取り組んでいるのでしょうか?
石光:主な対象はエゾジカなのですが、鹿が嫌がる周波数の超音波を発生させることで、鹿たちが山里に帰っていくようなシステム作りを進めています。そもそも、北海道の獣害による農業被害は年間約50億円、算出されていない細かい被害を含めると、さらに数字は大きくなると言われています。獣害が及ぼす影響は想像以上で、その影響でこのままでは農業を続けることができず、離農者が増えてしまう未来にもつながっていくのではないかと考えています。

ー 農家の人たちともたくさんお話をされていると思いますが、実際に、そうした声は多いのでしょうか?
石光:そうですね。獣害被害は断続的に続いているため、農家さんたちもかなり苦労されている様子でした。日本の食産業を支えている北海道で、安心して農業ができないのは由々しき問題です。そうした声を聞いて、一層日本の食産業を守っていかなくてはと思いましたし、三菱電機の獣害対策が少しでも役立てばと思い、日々活動しています。
ー 獣害対策のプロジェクトの中で、石光さんがやりがいを感じることを教えてください。
石光:現在北海道支社を起点とし本社・研究所とで実施している獣害対策プロジェクトに興味を持っていただき、宮崎県延岡市と国が推進する「デジタル田園都市国家構想プロジェクト」に参画し、獣害対策の実証実験を進めております。「デジタル田園都市国家構想プロジェクト」というのは、地域創生の取り組みになります。具体的には自然の美しい場所に獣害対策・スマート農業の技術等を組み合わせた自治体を作り、その町や地域に人を誘致していこうという取り組みです。一見すると北海道の獣害対策とは別ものに感じますが、場所や環境を越えたところで、北海道の獣害対策で培った技術やノウハウを活用できているのはやりがいのひとつかなと思います。

ー そうした事業や地域を横断していくことで、これまで感じてこなかった苦労もあるのではないでしょうか?
石光:自治体をはじめ多くの組織が一緒に動くとなると、実際に行動へと移すまでにどうしても時間がかかってしまいます。そうした中で互いに連携を取り目標へと進んでいくことは、難しさとともにやりがいも感じているところですね。
ー これからの活動を通して、実現していきたいことを教えてください。
石光:まずは、延岡市での実証実験をしっかりと成功させたいです。そこで得られた知見を北海道に持ち帰り、農家の方々の課題解決につなげていけたらと考えています。技術や取り組みの成果が出ていろいろな場所で活用できるようになれば、最終的にはそれが日本の食産業を守ることへとつながっていくと思うんです。
ミニバスを通じて提供する、子どもたちの学びの場

ー 中野さんは企画課に所属されているということですが、普段はどのような業務を担当されているのでしょうか?
中野:各部門の業務内容をサポートするために関連する数値を取りまとめたり、北海道支社としての広報宣伝をしたりと、業務内容は多岐に渡ります。
ー 広報宣伝活動の一環として、ミニバスケットボール(以下、ミニバス)大会の後援をされていると伺いました。
中野:2002年から北海道支社で続けている取り組みで、三菱電機として20年以上に渡って後援をさせていただいています。
ー 実際に、どのような形で後援されているんでしょうか?
中野:地元テレビ局の協力のもと、準決勝・決勝をYouTubeで生配信したり、決勝戦の模様をダイジェストにした特別番組を制作したりしています。
ー 単純にスポンサーとして関わるだけではなく、運営としても関わっているんですね。
中野:そうなんです。テレビ局やバスケットボール協会の方々とやり取りをしながら、1月の大会に向けて動いていくという形ですね。

ー 後援にはどのような気持ちで取り組んでいますか?
中野:映像という形に残すことで、ミニバスをしている小学生たちの熱意を引き出したいと思っているんです。放送があることで子どもたちの士気も間違いなく上がりますから。
ー なるほど。たしかに生配信や特別番組の放送があるとなれば「より一層頑張ろう」という気持ちになりそうですね。
中野:それに加えて、こういった場を設けることで「人と人との結びつき」や「礼儀」、「あきらめない気持ち」も学んでもらえたらと考えています。
ー 実際の活動を通じて、やりがいを感じる瞬間などがあればお聞かせください。
中野:やはり子どもたちの笑顔や涙を目の当たりにすると心にグッとくるものがありますし、大会を迎えるたびに、後援できることの喜びや意義を再認識できています。また、以前視聴者アンケートを行ったのですが、親御さんから「三菱電機さんが後援されていたんですね」「子どもたちも喜んでいるので、これからも続けてほしい」といった生の声をいただいたんです。率直にうれしかったですし、より一層真摯に、熱意をもって取り組もうと思いました。

ー ミニバス関連では他にも取り組みがあるんですよね?
中野:三菱電機コアラ―ズや名古屋ダイヤモンドドルフィンズといったチームからプロ選手をお呼びして、全道の小学生にバスケットボールの指導を行う「ミニバスケットボールクリニック」も開催しています。
ー 裾野を広げていく活動にも従事されているということですね。印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
中野:昨年度は、2019年以来となる3年ぶりの開催だったのですが、全道から来ていただいた子どもたちを対象に基礎練習や選手との交流試合、サイン会を行いました。感染防止の観点からマスク着用ではありましたが、明るく元気にプレイしている子どもたちを見ることができて、心の底からうれしかったです。直接地域の方々とも交流することができたので、普段なかなか電機メーカーの従業員としてはできない貴重な体験をさせていただきました。
ー そうしたミニバスの活動が、ご自身の普段の仕事に活きた経験はありましたか?
中野:真っすぐな子どもたちの姿を見て、自分もひたむきに仕事へ向き合おうと影響を受けています。また、会社での仕事もチームスポーツと通ずる部分が多く、熱い気持ちは周りにも伝播します。ですので、まずは自分から意識を高く持ちながら、日々の業務に取り組もうと思っています。
ー 事業と直接関係がなさそうなミニバスの活動を、三菱電機として続ける意義についても教えてください。
中野:多くの方々に「三菱電機はスポーツに関わる活動の支援にも力を入れているんだ」と認識していただくことが大きな意義だと思います。電機メーカーの枠を越えて地域に根差した活動をすることが、結果として、三菱電機製品への支持にもつながっていくと信じています。
ー 最後に、担当業務における今後の目標などがあれば教えてください。
中野:これから先もこの後援が続き、ミニバスの裾野をもっと広げていけたらと思っています。さらに、僕は学生時代にテニスをやっていたので、いつかテニスを通じた後援活動ができたらうれしいですね。北海道のスポーツ振興を通じて豊かな人生と活力のある社会づくりに貢献できるよう、日々の業務も含め邁進していきたいと思います。

※掲載されている情報は、2024年2月時点のものです。
制作: Our Stories編集チーム