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2024.05.27
人を育て、活動を育て、東北地方の活性化を目指す東北支社の活動
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三菱電機には全国に支社、支店、製作所など多くの活動拠点があり、それぞれの場所で様々な活動を行っている。どのような活動が行われ、そこに従事する従業員はどのような思いを持っているのだろうか。今回は、東北支社で地域活動を通して地域の方とのコミュニケーションや情報発信に携わっている山口周一郎さんと、人財開発を通じ地域の活性化を目指す平原幸大さんに話を伺った。
約20年続く清掃活動が、地域の人々の意識を変えた

ー 東北支社は、全国の支社の中でも特に地域活動が活発な印象を受けています。あらためて、どのような活動をされているか教えて下さい。
山口:まず、当支社は青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の東北6県(一部新潟県含む)を担当エリアとしており、各地域でそれぞれの地域活動を行っています。例えば福島県では東日本大震災復興支援を目的とした埒浜防災緑地(福島県新地町)での里山保全活動の実施、青森県では「青森ねぶた祭」への参加など、多方面にわたります。
当支社がある宮城県仙台市では、ミニバスケットボールクリニックやミニバスケットボール新人大会の開催、広瀬川(仙台市を流れる一級河川)の清掃活動などに取り組んでいるところです。
ー これらの活動に、山口さんはどのように携わられていますか。
山口:私は事業推進部企画課に所属しており、ホームページなどを通じてこれらの活動報告を発信する業務をしています。地域から信頼され、応援される企業になるには、「発信」も重要です。同時に、自分自身も一緒に活動して地域の方々とコミュニケーションをとることも欠かせないと感じており、広瀬川の清掃活動には家族で参加しています。
ー 広瀬川の清掃活動とは、どのような活動なのでしょうか。
山口:宮城県より「スマイルサポーター」の認定を受けたNPO法人「広瀬川の清流を守る会」が実施する河川清掃です。東北支社では、環境保全や地域貢献を目的として2003年から毎年参加しています。2023年度は6~12月の間に計4回の活動を行うことができました。

ー 広瀬川の清掃活動に参加してみて、山口さんはどのような感想を持たれましたか。
山口:「広瀬川の清流を守る会」の方々の地域を強く愛する気持ちが強いことが分かりました。大切に思っているからこそ、より良くしたい。そんな願いがひしひしと伝わってきました。皆さんにお会いすると、自分も何らかの形で関わり続けていきたいと強く思うようになります。
また、「広瀬川の清流を守る会」の人が「以前は、もっとたくさんのゴミが落ちていたが、2003年から20年にわたり活動を継続していく中でだんだんとゴミを捨てる人が減っていき、今では拾うゴミが非常に少なくなった」とおっしゃっていたのが印象的でした。コツコツと活動を継続すれば人々の意識も変わっていき、ひいては、地域課題の解決につながっていくことを象徴する言葉だと思います。

ー 清掃活動に参加した山口さんのご家族の反応はいかがでしたか?
山口:子どもはまだ2歳なのですが、目をキラキラさせながら川で楽しそうに遊んでいて、連れて行って良かったと思いました。また、子どもたちが自然と触れ合う機会を失わないようにするためにも、川の清掃活動は重要だと実感しました。
ー 今後の課題としては、どのようなことが挙げられますか?
山口:もっと若い人の参加を促したいと思っています。現在川の清掃活動をしている地域の人は50、60代がメイン。20代、30代といった若い人にもワクワク感を持って参加いただけるよう、広報活動も工夫していきたいです。
東北で活躍する若者を増やしたい。
採用活動を通じて地域の魅力を発信する
ー 若い人の参加、という面では、平原さんの業務も関わってきそうですね。
平原:そうですね。私の担当は主に採用・研修担当なので、いわば「未来の地域貢献につながる」とも言える業務だと考えています。事業や地域活動の担い手を採用し育てるという面で、間接的ではありますが、地域貢献に関わっていると言えるのではないでしょうか。単なる採用活動や、社員研修で終わらないようにするための工夫が大切だと思っています。
ー ご自身の業務において、どのような意識で取り組まれていますか?
平原:私自身がいかに明快に東北支社の魅力を伝え、さらに、日々社会のために貢献している大勢の従業員の思いを伝えていくか。そこに責任感をもって取り組んでいます。また、当社の理念に共感し入社した方々に対しては、研修を通じて社会貢献の担い手になってもらうべく「思い」「能力」を開発し、地域に貢献する力を育てることも、研修担当としての使命だと考えています。

ー 平原さんは、東北で地域活動を行うことに個人的な思い入れがあるそうですね。
平原:出身は神奈川県ですし、社会人になるまで関東圏でずっと暮らしていましたが、祖父母は福島県の飯舘村にルーツがあります。親戚一同が福島に住んでいることもあり、子どもの頃から頻繁に東北には訪れていました。そのため東北の地域に貢献したいという思いはとても強いです。
ー 東北支社への配属は、平原さんが希望されたのですか?
平原:はい。親元を離れて一人で暮らしてみたいと思っていたことと、東北のために何かしたいという思いが結びつき、東北支社勤務を第一志望にしていました。親戚含め、東北の人たちから「地域に若い働き手がいない」と聞いていたことも志望理由の一つです。まずは自分が東北に来ること自体に意義があると思いましたし、自分が東北で働きながらその魅力を発信して、どんどん若い働き手を増やしていきたいと思いました。発信し続けることが、「人材不足」という地域の課題解決につながるはず、と信じています。
ー 具体的にはどのように取り組まれていますか。
平原:今すぐに人材不足の問題を克服する方法としては、東北支社のFAシステム部の事業を通じて、インフラ管理の省人化(MMSD)、工場自動化による省人化(FA)に貢献しています。私自身は直接この業務に関わっているわけではありませんが、地域の方から「工場で三菱電機の製品を使っている」といった話を聞くと、当社の事業が社会の役に立っていることを実感します。
長期的な取り組みとしては、人財開発の部分で貢献できていると思っています。具体的には、自分が担当している採用セミナーや、主に入社2年目の従業員を対象とした社内研修です。これらの業務を通じて「東北を盛り上げていこう」というマインドを醸成していきたいです。
また、採用活動の中で学生から「他社の工場でインターンをしてみたが、若い働き手が少なくて本当に驚いた」と言った声を聞きます。こうした何気ない話に耳を傾け、「そういった現状に対して自分は何ができると思う?」という問いかけを行い、対話を繰り返していくことも重要なのではないでしょうか。小さいことではありますが、それが「未来の地域貢献につながる」と信じて業務に取り組み、コツコツと続けていくことが、東北 、日本、ひいては世界をもっと良くしていくはずです。

ー 学生との対話も大切にされているのですね。
平原:そうですね。学生向けのセミナーで関わった学生が必ずしも当社に入社するとは限りません。しかし、彼らがどのような企業に進まれたとしても、一緒に東北を盛り上げていく同志であることには変わりないと思っています。何人の学生の心に届くかは分かりませんが、愚直にコツコツと、何年もこの活動を続けることが、「東北で働く」「社会に出て活躍する」ことに対して前向きな東北地区の学生を増やし、明るくポジティブな社会へとつながるのではないでしょうか。
ー ありがとうございます。平原さんの熱意が伝わってきました。最後に、山口さん、平原さんのお二人にお聞きします。現在の活動を通じて、どのようなことを実現したいとお考えですか。意気込みを教えて下さい。
山口:例え小さな活動であっても継続していけば、人々の意識も変わっていき、ひいては地域課題解決へと発展していきます。当社の活動や事業を通して、より良い東北地域の実現に繋げたいと思っています。
平原:当社の事業活動は、人材不足など社会課題の解決に貢献しており、それが東北エリアの豊かな社会づくりにつながっています。こうした当社の事業活動を今後も続けていくために必要なことが、私の業務である採用活動と研修です。自主的に、そして前向きに地域活動に取り組んでいく従業員を一人でも増やせるよう、まずは私自身が生き生きと働いてロールモデルとなる。それが大切だと思っています。
※掲載されている情報は、2024年2月時点のものです。
制作: Our Stories編集チーム