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Voices

2024.09.04

安心・安全、かつ快適に利用できる鉄道を通じて、社会の豊かさに貢献し、夢を届ける

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安心・安全、かつ快適に利用できる鉄道を通じて、社会の豊かさに貢献し、夢を届ける

三菱電機には全国に支社、支店、製作所など多くの活動拠点があり、それぞれの場所で様々な活動を行っている。各所でどのような活動を行い、そこに従事する従業員はどのような思いを持っているのだろうか。今回は、鉄道事業者向けに鉄道のモーターや制御装置などの製造を行う伊丹製作所で、車両情報システムの開発・設計を担当されている有本聖吾さんに話を伺った。

人々が安心して利用し続けるために

伊丹製作所の交通情報システム部に所属する有本さん

ー まずは、伊丹製作所の主な事業内容について教えてください。

有本:伊丹製作所は三菱電機の交通事業の中核となる製作所で、主に鉄道事業者様向けに鉄道のモータや制御装置、車両情報システムなどの開発・製造を手がけています。人々の暮らしを「安心」「安全」、そして「快適」にできるよう、鉄道を通じて人々の暮らしに貢献しています。

ー 有本さんは、どのような業務を担当されているのですか?

有本:私は、車両に搭載しているTCMS(列車統合管理装置)と呼ばれる装置のシステム設計を主に担当しています。TCMSとは、車両のモニタリングや車両制御など、車両システム全体を統合的に管理できるシステムで、人間で例えるなら脳や神経のところにあたります。鉄道にとって何より大切なことは、快適かつ安全・安定輸送を実現することですが、そのためには「走る」「止まる」を正確に、かつなめらかに「制御」したり、車内の案内や空調を適切に作動させて「快適」にしたりする必要があります。それを実現するためにTCMSが重要な役割を果たしています。

ー CM、ニュース、天気予報、運行案内や乗換案内などを車内の画面に表示する「トレインビジョン」の制御にも関わっているそうですね。

有本:はい。「トレインビジョン」の制御で関係しているのは案内のタイミング制御になります。例えば、次の駅に到着する何メートル手前位置で停車案内を自動でお知らせしたり、緊急停車時には緊急案内を自動でお知らせしたりするようなシステムを設計しています。

ー 私たちが毎日のように利用している鉄道に関わる重要なお仕事ですね! 有本さんが仕事を通じて喜びを感じるのはどんな瞬間ですか?

有本:もともと鉄道が好きで入社したこともあり、今でも通勤などで鉄道を利用する時には運転室をちょっと覗いてみたりしているんです。そんな時に、ふと自分が開発に携わった製品が運転室に並んでいて無事に作動しているのを見ると、「自分は今、憧れていた鉄道に関わる仕事をしているんだな」という実感が湧いて嬉しくなります。また、隣に居合わせたお子さんが自分と同じように目をキラキラさせながら運転室を眺めているのに気付くこともあり、人々に夢を届けているというか、生活も心も豊かにしているような気がして感慨深くなることもあります。こういった、日々の何気ない瞬間が仕事の原動力になっています。

ー 仕事をする上で大事にしていることは、どのようなことですか?

有本:鉄道は日々多くのお客様を乗せ、生活を支えている大切な乗り物ですので、絶対に事故を起こさないようにする、ということです。私が設計するシステムは、「走る」「止まる」など安全に関わる装置にも影響します。品質第一に細心の注意を払いながら、日々コツコツと地道に、そして誠実に仕事に取り組むようにしています。先ほどの話にもつながりますが、人々が鉄道にワクワクしたり、夢を届けたりできるのは、それが安心・安全な乗り物だから。まずは安全を確保し、お客様に安心して鉄道に乗っていただいたうえで、さらにその車内を快適な空間にする。そういった乗車体験全体を通じて、人々の生活や心に豊かさを届けていきたいと思っています。

切磋琢磨して技術力を高め、社会に貢献する

ー 普段一緒にお仕事をされている方々についても教えていただけますか?

有本:私自身の担当はシステムの設計ですが、同じ設計チームのメンバー、現場のメンバー、社内にいる有識者、鉄道事業者様など、大勢が関わってようやく“ひとつのもの”ができるという、本当に大きな事業を担当しています。新型車両のプロジェクトに携わった際には、製作過程で何度も技術的な壁にあたり、納期との戦いで非常に苦しい場面もありましたが、品質第一に必要な機能を実現するために、ほぼ毎日幅広い専門分野の方々と知恵を出し合って連携して力を合わせることで、お客様のもとに製品を無事に届けられたことを今でも覚えています。関わっているメンバーは、私と同じように鉄道が好きな人も多く、真面目で優しくて、お客様のためによりよいものを届けようという強い思いを持っているので、厳しさもありながら前向きに、楽しく業務に取り組めています。クライアント様も、未来の乗客になる方々も、私たちの製品に関わる全ての人に笑顔になってもらえるように、という思いを強く持ちながら働いています。

ー チームでお仕事するうえで心がけていることはどのようなことですか?

有本:メンバー全員に対して常に感謝の気持ちと敬意を忘れず取り組んでいます。そして、よりよい製品を開発・製造するためにこまめにコミュニケーションをとって技術を共有し、切磋琢磨しながら日々の仕事に挑んでいます。

ー これから先、この活動を通じてどのようなことを実現したいとお考えですか。意気込みをお聞かせください。

有本:人々の暮らしに安全で安心、かつワクワクを届けられるような製品開発・設計を続けていきたいです。そのためにも、幅広い分野の方からの知恵を吸収しながらコツコツ技術を磨き、情熱と目標を持って挑戦しています。社会のあらゆる分野で自動化が進んでいますが、三菱電機でもすでに様々な技術を生み出しており、私自身も今後さらに技術力を向上させることで、サステナビリティの実現や人手不足解消のための自動化にもどんどん貢献していきたいと考えています。グローバルな観点でも「やっぱり日本製はいいな」と思ってもらえるように、世界の競合他社にも負けないようなよい製品を届けていきたいと思っています。個人的な思いですが、鉄道はまだまだ成長できる分野ですし、無限の可能性があると強く感じています。最終的には子供達に「鉄道ってかっこいいな、今後どんな未来になるのかワクワクするな」と思い続けてもらえるように頑張りたいですね。

掲載されている情報は、2024年2月時点のものです。

制作: Our Stories編集チーム

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