2024.05.20
#全国で活躍する仲間たち #関西 #製作所 #全国の拠点から #コツコツワクワク世界をよくする 安全・安定、正確な列車の運行を支え、より良い暮らしに貢献する
三菱電機には全国に支社、支店、製作所など多くの活動拠点があり、それぞれの場所で様々な活動を行っている。どのような活動が行われ、そこに従事する従業員はどのような思いを持っているのだろうか。今回は、神戸製作所で「列車運行管理システム」など鉄道に関連した製品の開発に携わる大塚百恵さんに話を伺った。
目次
学生時代の経験から、列車の運行に興味を持つように
神戸製作所で鉄道交通分野の業務に従事する大塚さん
ー まずは、神戸製作所の特色を教えて下さい。
大塚:三菱電機発祥の地・神戸にある神戸製作所では、総合的な技術力によって様々な社会インフラ関連事業を展開しています。具体的には、監視制御技術を核に、主力事業である鉄道交通・道路関連システム・水環境をはじめ、防災・大規模ビル管理・電力情報などで社会に貢献しています。
ー 大塚さんはどのようなお仕事をされているのですか?
大塚:私は、主に鉄道に関する業務に携わっていて、列車の運行を監視制御する「列車運行管理システム」と、その開発過程で使用する「列車走行シミュレーター」の設計開発を担当しています。
ー 「列車運行管理システム」とは、どのようなものなのでしょうか?
大塚:皆さんが普段乗っている電車が時間通りに、かつ安全に運行できるよう管理するためのシステムです。具体的には、列車の位置を監視しながら、必要に応じて信号の色を変え列車が安全に運行できるように管理していたり、ダイヤの乱れが発生した場合には、ダイヤの迅速な回復を可能にしたりすることで、影響のミニマム化をはかります。同時に、駅・車両基地・乗務員への情報伝達や乗客への情報提供・案内を自動で行い、指令員の負担を軽減しているんです。
ー 輸送指令業務の効率化ができ、かつ、安全・迅速・確実な運行実現に寄与するといった二つの意味で社会に貢献しているシステムなのですね! 「列車走行シミュレーター」は、どのようなものなのでしょうか。
大塚:この「列車運行管理システム」を試験運用するためのシステムです。電車を実際に走らせながら「列車運行管理システム」のテストをすることはできないので、この「列車走行シミュレーター」を使い、画面上、つまり仮想空間で電車を動かして、運行管理システムからの制御指令で模擬装置が仕様通りに動くかを確認する製品です。
ー 大塚さんは、入社前から鉄道に興味があったのですか?
大塚:はい。大学・大学院時代の6年間ずっと、片道2時間半ぐらいかけて電車で通学していたこともあって、「毎日この距離を時間通りに移動できるのは電車のおかげ」と痛感していました。そこから電車の運行に携わる仕事に関心を持つようになり、就職活動を通じて三菱電機の製品を知り、入社に至りました。
「列車運行管理システム」の開発は、社会への責任が大きな仕事
ー 実際に働かれてみて、今はどんなことを大切にしながら日々のお仕事をされていますか?
大塚:固定観念を持たずに、自分の意見を大切にしたいと思って業務に取り組んでいます。現在はこれまでにないまったく新しい製品の開発に携わっており、クライアント様も含めチーム全員で日々模索しながら製品開発を進めているところなので、まだ誰も正解が分かっていないところが楽しくもあり、難しくもあります。チームの中で私が最年少なので分からないこともたくさんあるのですが、自分のひらめきやアイデアを臆さずに伝えることが大事だと思っています。もちろん、私の発言がそのまま通るのは難しいかもしれませんが、何かのヒントになる可能性は十分にあります。この積み重ねから、より良いシステム開発に貢献したいと思っています。
ー 元々、鉄道の運行やその管理システムに興味をお持ちだったということで、お仕事の具体的なイメージを持ちながら入社されていたのではと思います。実際の業務に携わってみて、何か印象的だったことはありますか?
大塚:設計業務を通じて印象的だったことは、1つの仕様を決定するまでに想像以上の長い期間と多くの人が関わっているということです。現在担当している運行管理システムは、地域の人々が毎日のように利用している社会インフラに影響を与える製品であるため、確実に動作することが担保された設計が求められています。そして、安全・安定を保証しなければなりません。そのため、仕様を変更したり、あるいは新しい製品を開発したりするまでには、社内だけではなくクライアント様とも何度も議論やレビューを繰り返しながら、あらゆる角度から設計を確認します。それが、想像していた以上に長い時間のかかる作業で、安全・安定で正確な運行を担保することの責任の大きさを日々実感しています。
ー チームの雰囲気はどんな感じですか? 真面目な人が多そうなイメージがあります。
大塚:地域の方々の安全に関わる製品を開発するのでもちろん全員真面目ですが、同時に明るく、活気のある職場でもあります。運行管理システムグループでは「仕事を楽しむ」をモットーにしている人が多く、その言葉通り、会議や打ち合わせでも全員が積極的に発言し、活発に議論しています。いい意味でにぎやか。モチベーションの高い先輩・上司と働くことができ、毎日非常に刺激を受けています。
ー 今後、現在の業務を通じてどのように社会に貢献していきたいですか?
大塚:学生時代までの自分が当たり前だと感じていた「安全・安定の列車運行」を、今度は支える・運行する側としてより良い運行管理システムを開発することで社会に貢献したいと思っています。そのために大切なのは、1つ1つの業務を着実にコツコツ取り組むこと。こうした地道な取り組みが、安全・安定で、正確な列車運行につながるのだと信じています。
- 掲載されている情報は、2024年2月時点のものです。
制作: Our Stories編集チーム