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2024.02.19

「三菱電機×FC今治」の地域への思いが花開く、未来に向けた7文字のことば

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「三菱電機×FC今治」の地域への思いが花開く、未来に向けた7文字のことば 「三菱電機×FC今治」の地域への思いが花開く、未来に向けた7文字のことば

サッカー日本代表を率いて、ワールドカップに二度挑戦した岡田武史さん。現在は、監督業を離れ、サッカークラブ・FC今治を運営する株式会社今治. 夢スポーツの代表取締役会長を務めている。三菱電機は、企業理念において同社と数多くの共通項を見出し、昨年11月に地域と人を育むパートナーシップの締結を発表した。今回はそのプロジェクトの一環として開催されたイベントの様子から、イベントに参加した関係者の思いを紹介する。

サッカークラブと共鳴する理念

「今治タオル」が全国的な知名度を誇る、愛媛県の今治市。このエリアに本拠地を置くFC今治は、元サッカー日本代表監督としてワールドカップを二度指揮した、岡田武史さんが代表取締役会長を務めるサッカークラブだ。

三菱電機は、FC今治の運営会社である株式会社今治. 夢スポーツと、ワクワクする未来を共に創造する「ワクワク未来共創パートナー」として、エグゼクティブパートナー契約を締結した。

岡田武史さん(写真提供:FC今治)

このパートナーシップ締結の背景には、両社が掲げている理念の重なりと、共感がある。

今治. 夢スポーツは、企業理念として「次世代のため、物の豊かさより心の豊かさを大切にする社会創りに貢献する」を掲げるとともに、「2025年に目指す姿」として個人が成長できる組織の実現や、地域とのつながりを大切にした街づくりの核となることを描いている。

一方三菱電機は、企業理念として「私たち三菱電機グループは、たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献します。」を掲げ、事業を通じた社会課題解決による持続可能な社会への貢献を中心に、サステナビリティの実現を目指している。そのためには、様々な地域への貢献や、人と共に成長することが重要なポイントであるとしている。

つまり、両社に共通するキーワードは、「地域への貢献」と「人の成長」である。今回、そういった背景を踏まえ、今後のパートナーシップ活動のキックオフとして「イベント」を実施し、世界へ向けて発信していく運びとなった。

今治と銀座で咲いた、7文字のことばで作られた花

両社の共創活動の第一弾として、アートプロジェクト「パーパスプロジェクト×あいうえおはな」が2023年12月16日(土)に、愛媛県今治市の「今治里山スタジアム」と、東京銀座の三菱電機イベントスクエア「METoA Ginza」で同時開催された。

「パーパスプロジェクト」は、三菱電機グループが全社で進めている、従業員一人ひとりが自分自身のパーパス「マイパーパス(こうありたいと願う個人の志)」について考え、企業理念・パーパスとの重なりや結びつきを見いだすプロジェクト。

一方「あいうえおはな」は、京都市の美術家・高橋匡太さんが手がけるアートプロジェクト。参加者は“未来の自分に対するメッセージ”をひらがな7文字で表した「まほうのことば」を考える。ひらがな50音にはそれぞれ色が割り当てられているので、参加者それぞれが考えた「まほうのことば」の色を確認し、短冊状になったフィルムを使って7枚の花びらを作り、ソーラーライトに取り付けることで「光るおはな」を完成させる。

  • ひらがな7文字の「まほうのことば」を考える。シンプルゆえの難しさも
  • ひらがな50音に割り当てられた色のフィルムシートを、「まほうのことば」に合わせて取っていく

12月16日(土)のイベントでは、両社の従業員や公募した一般の方々が「今治里山スタジアム」と銀座の「METoA Ginza」にそれぞれ集い、こうありたいとの願いを込めて書いた「未来の自分に対するメッセージ」による「光るおはな」を作成するワークショップが行われた。当日は、両会場をオンラインで繋ぎ、高橋匡太さんによる指導の元、お子さんづれのご家族も多く参加いただき、思い思いの「光るおはな」を作っていった。作っていただいた「光るおはな」は、今治と銀座の両会場で展示されている(展示は1月末まで)。

今治会場でのワークショップの様子

会場前方で「あいうえおはな」の作り方を説明する高橋匡太さん
親子で参加された方もたくさん
作った花を屋外に設置
今治里山スタジアムでの参加者による完成後の記念写真

METoA Ginza会場でのワークショップの様子

FC今治色になったMEToA Ginza会場
多くのお子様に参加いただいた
お花を作る前に作ったコースターを展示
METoA Ginza参加者による完成後の記念写真

今回のイベントは参加者にとって未来を考えるいいきっかけになったようだ。「未来の自分に対するメッセージ」をシンプルな7文字でまとめるためには、現在の自分、そして未来にありたい自分と向き合うこととなる。参加者たちは、時に笑顔で、時に真剣に、思い思いにペンを走らせて、ひらがな7文字と格闘していた。そんな真剣な思いを宿した花が咲く様子は実に幻想的で、まさにアートプロジェクトらしい風景が目の前に広がっていた。

日が落ちると花が光って浮かび上がる

ローカルであるからこそ大きなインパクトを

左から、三菱電機四国支社愛媛支店の吉田さん、山﨑さん、FC今治の飛田さん

今回のワークショップにも参加した三菱電機愛媛支店の吉田直樹さん、山﨑真理さん、そしてイベントの企画運営に携わられたFC今治執行役員 経営企画室長兼パートナーシップグループの飛田隆之さんにコメントを頂いた。

三人が口を揃えて話すのは、ワークショップ参加者が笑顔で楽しんでくれたことがうれしく、ホッとしたということ。そして両社の共創活動としてイベントを実現できたことへの喜びだった。

吉田:FC今治さんとの共創活動でのイベントということで、三菱電機側とFC今治さん側から参加された皆さんと、一体感を持ってワークショップに取り組めたことや、自分自身のパーパスを発見できたことなど、大変有意義なイベントが開催できて良かったと思っています。

山﨑:当日の参加者だけではなく、三菱電機の全国にある支社の従業員やFC今治の方々なども含めて、たくさんの人の「まほうのことば」を、今治とMEToA、それぞれの会場にいるみなさんが笑顔で「あいうえおはな」として作ることができて、とてもよかったと思いました。

三菱電機各支社から寄せられた言葉も、今治会場参加者の皆さんが花に仕上げた

飛田:イベント実施に向けては、三菱電機さんの理念や想い、従業員の方々が取り組まれているパーパスプロジェクトと、FC今治の理念をしっかりと組み合わせたものにすること。そして参加する方々、両社の関わるスタッフが楽しみながら取り組みを進められることを特に意識しました。最初はカタチの見えない手探り状態でしたが、関係者の皆さまと定期的に打合せを重ねたキャッチボールで相互理解が進み、一つのプロジェクトがカタチになっていったことが印象的です。

  • 今治会場
  • METoA Ginza会場

地域貢献活動やこれからについて、三菱電機の吉田さんは

吉田:今回のイベントへの参加や協賛を通じて、地域貢献することができると実感しました。今後は、改めて自分が住んでいる地域や会社がある地域、そしてFC今治、ひいては今治市や愛媛県、四国との絆を、自分ができる範囲で少しずつでも広げていければと思います。今回私が作成した「未来の自分に対するメッセージ」は『かぞくのきずな』でしたが、この言葉には、自分の家族だけではなく、会社や地域に対しても『家族として想いを馳せて絆を深めていく』という思いを込めました。

と、イベントに参加した感想も交えて、思いを語ってくれた。

  • 今治会場
  • METoA Ginza会場

続けて、三菱電機の山﨑さんは、今回のイベント参加が自社の活動を振り返る契機になったと言う。

山﨑:三菱電機愛媛支店では、地域貢献の一環として、愛媛県の『愛ビーチ制度「愛媛ふれあいの海辺」』の「愛ビーチサポーター」に登録し、海辺の清掃活動などを実施しています。現在でも多くの方に参加頂いていますが、今回のイベントを参考にしてコミュニケーションを強化し、継続して行くことで、より有意義な地域貢献活動にできるのではと思いました。また今回の両社の共創により、今までになかった交流が生まれることで、より地域が発展していってほしいです。

と、両社の活動の今後への期待や思いも語ってくれた。

  • 参加者のおはな作りをサポートする飛田さん
  • 「まほうのことば」を作る吉田さん
おはな作りに集中する山﨑さん

FC今治の飛田さんは、地域と密接につながるスポーツに携わっている方らしい視点で、地域貢献に対する思いを語ってくれた。

飛田:街に賑わいを与える場所や熱量の集まる場所があることが、地域貢献につながるんだと思います。加えて今回のワークショップのように、地域の人たちがコミュニケーションする環境づくりも大切です。そのためには、従来のオフラインの活動に加えて、DXを活用したオンラインや域外の企業や人たちとの連携や交流も必要ですが、その点、三菱電機さんがパートナーとして関わって頂くことの可能性を大いに感じています。地域にある様々な資産(自然、人同士の関係性等)やチャンス、加えてFC今治という会社の理念やJリーグクラブという強みを活かして、ローカルであるからこそ大きなインパクトを与えられる、そんな活動を継続していきたいです。

共創活動は始まったばかり

最初にお伝えした通り、今回のイベントは、両社による共創活動の始まりにすぎない。
お話を聞いた三人からも、今後の活動への期待と可能性を強く感じる言葉が多く聞かれた。
確かな手応えを感じた今回のイベントをキックオフとして、理念を共にする両社の共創活動が継続、活発化することで、地域や社会に貢献する活動や、それらを通じた人の交流、育成から、それらを支える個人の成長が進んでいくことが期待される。

掲載されている情報は、2023年12月時点のものです。

制作: Our Stories編集チーム

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