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Voices

2024.07.16

新しい文化や人との出会いで視野が広がる海外OJT研修

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新しい文化や人との出会いで視野が広がる海外OJT研修

世界各国にある三菱電機グループの拠点で働き、多様な文化と環境の中で生活をする従業員の方々は、どのような思いを持って日々を送っているのだろうか。今回は、三菱電機の海外OJT研修でドイツに派遣された塚田光里さんに、1年の研修期間での経験や感じられた思い、そしてこれからについて、ご自身の言葉で綴っていただいた。

自動車の電動化に欠かせない半導体分野で
欧州でのプレゼンス向上を目指す

Hallo! 初めまして。Mitsubishi Electric Europe B.V. German Branch(MEU-GER)海外OJT研修生の塚田光里です。

私は2018年に三菱電機に入社し、中部支社・半導体デバイス部に配属されました。そこで自動車向けパワー半導体の国内営業として、製品拡販、納期調整、顧客対応などの業務に従事してきました。

研修先のMEU-GERでは、欧州自動車メーカーに対する製品拡販、新規市場開拓のサポートが主なミッションです。具体的には、新製品PRを目的とした欧州顧客を巡回、ドイツで開催する欧州最大規模の半導体展示会の出展準備などを行っています。

パワー半導体とは、数ある半導体の中でも電力の制御や変換を行うデバイスのことで、小さな電力から大きな電力まで供給でき、電子機器のいわば「筋肉」に該当します。私の扱う自動車向けパワー半導体は、電動車のモーターの駆動に欠かせない部品であり、自動車EV化に伴い大きな需要が見込める製品です。特に欧州は国内に比べEV化が進んでおりポテンシャルが非常に高い市場であり、会社からの期待の大きさにプレッシャーも感じつつ、新しい顧客とのつながりが増えていくことにやりがいを感じながら日々を過ごしています。

働きやすい環境と見習いたい価値観

MEUのオフィスエントランス

私の勤務するMEU-GERはRatingenという町にあります。日本人が多く住むDüsseldorfからは少し離れた場所にあり、私も自宅から20分程かけて車で通勤しています。オフィスは比較的新しくきれいで、カフェエリアや談笑スペースなどの設備が整っています。

社内にはKantine(社員食堂)があり、主菜として日替わり4種のメニューが用意されています。またサラダやスープ、温菜、デザートも自由に取ることができ、全部含めて5~7€と、物価の高いドイツでは非常に良心的な価格です。ドイツ料理だけでなく様々な料理(カレーラーメン、豆腐がほぼ入っていない麻婆豆腐など独自性高め)が提供されており、いつもランチの時間が楽しみです。昼食は現地の同僚と一緒にとり、天気のいい日には食後オフィスの周りをみんなで散歩しながらメンバーとコミュニケーションを深めています。

  • 内装がおしゃれなKantine
  • みんな大好きうどんの日
  • 職場の同僚
  • ドイツと言えばソーセージ

私の職場は素晴らしい同僚に恵まれ、とてもアットホームな雰囲気です。働き方もフレキシブルで、プライベートの予定に合わせ早く出社又は退社したり、在宅勤務をしたり、育児休暇を取りながら隔日出勤するなど、皆さん仕事とプライベートを上手く両立させており、日本人も見習いたい価値観です。また、ドイツでは夏やクリスマス、イースターなどの時期に、各々のタイミングで1~3週間の長期休暇を取る人が多いです。私が赴任したのは夏休みのタイミングでしたが、赴任後2か月程経ってようやく全員と面と向かって挨拶ができたくらい、皆さん代わる代わる休暇を取っており、国全体の休暇に対する考え方の違いを実感しました。

生活するからこその体感や発見がある日々

次に私の普段の生活についてご紹介します。

1日のタイムスケジュール

  •  
    7時頃

    起床

    ドイツの冬は日照時間が短く、起床時も暗いため、実は最近まで起きるのが少し大変でした。

  •  
    8時過ぎ

    自宅出発(車通勤)

  •  
    9~18時頃

    オフィスにて勤務

    日本側とTeams会議、MEU内定例会など。客先訪問、展示会参加など出張もある。昼休憩の時間は固定ではなく、12時過ぎから同僚とKantineで昼食をとります。

  •  
    業後

    退勤

    英語とドイツ語の語学学校に通ったり、家で夕食を作ったり、同僚と飲みに行ったりして過ごします。

プライベートの過ごし方

同僚とドイツ式モーニング

週末は積極的に近隣の国や町に出かけたり、季節の行事やイベントに参加するようにしています。また、現地で一番仲の良いドイツ人の同僚とは、休日にモーニングに行ったり、お家に招待したり、一緒にクリスマスマーケットにも行きました。

現地で生活していると、旅行では気づけない文化・価値観の違いや、地域に根付いた習慣やイベントなどを体感することができ、それが新しい発見や刺激にもなるため、個人的には赴任の醍醐味の一つだと思います。特に私が今までの生活の中で印象に残っている経験を3つご紹介します。

  • サッカー観戦。熱狂的なファンたちで会場は白熱
  • ドイツのファストフード、ケバブサンド。実はドイツ発祥らしい

① 挨拶の文化

ドイツでは、同僚や親しい友人だけでなく、スーパーの店員、近所の人、時にはすれ違った人とも挨拶をします(仲良く話していると思ったら初対面だったということも)。別れ際に「Schönen Tag!(Have a nice day)」、週末だと「Schönes Wochenende!(Have a nice weekend)」と挨拶し合う習慣が私はとても好きで、できる限り自分から声をかけるようにしています。

② 誕生日の祝い方

大ボリュームの手作りケーキをみんなでシェア

ドイツでは誕生日は誕生日の本人が自らお祝いの準備をし周囲の人をもてなします(日頃の感謝を伝えるため)。友達を招いてパーティーを開いたり、同僚に手作りケーキやお菓子などを振舞います。誕生日より前の日にお祝いを言うことはタブーだということには驚きました。

③ Düsseldorf のカーニバル

2月はカーニバルの季節で、DüsseldorfではRosenmontagという月曜日に、街中の人が仮装しお菓子を配りながら春の訪れを祝うパレードが開催されます。普段は保守的なドイツ人が、老若男女問わず個性あふれる仮装をし、ビールを片手に参加する姿が印象的でした。自身もドイツの長く暗い冬を経験したからこそ、現地の人と同じような気持ちをもってカーニバルを楽しむことができたと思っています。

山車からばらまかれるお菓子の争奪戦

多様な価値観への理解と、フラットなコミュニケーション

海外赴任を経験し自分が一番感じたことは、個々人が持つ多様な価値観に対する理解と、フラットなコミュニケーションの重要性です。ドイツでは治安の良さや人の温かさを感じる一方で、周りの態度を気にして現地の人との会話が憂鬱に感じた時期もありました。ですがなるべく気にしすぎず、ある意味開き直りフラットに相手と接するように心がけることで、意外なほど良い反応を得られることもありました。また結局心無い対応をされても、その人の価値観として受け流すことで良い距離感での関係を築けるようになった気がしています。これは仕事面でも同じで、国や会社、部門として接するのではなく、対個人として相手の持つ異なる価値観に理解を示しつつ、一方で忖度しすぎないことが、顧客や同僚とのより良い関係構築になり、ひいては円滑に仕事を進める上でも重要な事だと感じました。

最後に、今回のOJT研修制度を通じ、旅行や出張だけでは気づけなかった文化や価値観に触れ、新しい人との出会いを経て、自らの視野が広がったと感じます。交通機関で頻発するキャンセル・遅延・ストライキや、自分宛の荷物を隣人が預かっていたこと、電車に飼い犬や自転車と乗車する人など、日本では考えられないハプニングやトラブル、カルチャーショックにも直面しましたが、今まで以上に度胸と対応力が養われたと自負していますし、このような体験からよりドイツを知ることができ、一層この国が好きになりました。

当社は海外拠点も多く、ビジネスを通じ海外と関わる可能性が高い環境だと思います。この記事を読んで、少しでも海外で働くことに興味を持っている・新しいことにチャレンジしたい方への参考になれば幸いです。拙い文章にも関らずお付き合いいただき誠にありがとうございました!

  • イタリア・ナポリでの会議後にプチ観光
  • 本場のオクトーバーフェスト
  • 会社のChristmas party
  • ドイツ料理はとっても豪快
  • ホーエンツォレルン城はおとぎ話の世界観
  • オランダまでドライブに行くことも
塚田 光里

PROFILE

Mitsubishi Electric
Europe B.V. German Branch(MEU-GER)
塚田 光里

欧州自動車向け半導体デバイスの拡販を担当しています。

  • 2018年

    中部支社 半導体・デバイス部 第一営業課 配属

  • 2023年

    現職

掲載されている情報は、2024年4月時点のものです。

制作: Our Stories編集チーム

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