このページの本文へ

ここから本文

Voices

2024.08.05

積極的なコミュニケーションが視野を広げる

  • #世界で働く従業員の声
  • #ブログ
  • #ヨーロッパ・中東
  • #ポーランド
積極的なコミュニケーションが視野を広げる

世界各国にある三菱電機グループの拠点で働き、多様な文化と環境の中で生活をする従業員の方々は、どのような思いを持って日々を送っているのだろうか。今回は、三菱電機の海外OJT研修でポーランドに派遣された國安夏奈さんに、1年の研修期間での経験や感じられた思い、そしてこれからについて、ご自身の言葉で綴っていただいた。

多彩な価値観を肌で感じる毎日

皆さん初めまして、こんにちは。Dzień dobry.(ジェン ドブリィ)

Mitsubishi Electric Euope B. V. Polish Branch(MEU-PL)に海外OJT研修生として赴任した國安夏奈です。

私は2015年に三菱電機に入社し、名古屋製作所のドライブシステム部で9年間サーボアンプのソフトウェア設計者としてカスタムソフトウエアの開発、顧客対応などの業務に携わってきました。

カスタムソフトウエアの開発に携わってきたことでお客様の要望を聞くことや装置を見る機会が多くありました。国内が主でしたが海外に出向くこともあり、仕事に対する姿勢はもちろん、文化など様々な違いがあることを認識する機会がありました。より深く知りたいと思い、海外業務に興味を持ちました。今回、海外OJT研修制度により1年間ポーランドで実際に生活することから見えてくるものがたくさんあると実感しています。

MEU-PLでの私の業務は、サーボシステムの技術サポートと欧州市場のニーズ、技術動向調査を担当しています。ローカルスタッフからの問い合わせに対し、自身の専門知識を活かしながら日本側とポーランド側両拠点と協力・連携して対応しています。

MEU-PLは、Central Eastern Europe(CEE)のハブとして機能しています。 Factory Automation(FA)部門がカバーする国は15カ国にまたがり、言語、通貨共に非常に多彩です。シェンゲン協定加盟国である国へは車で出張することも多く、片道6~7時間かけて移動したこともありました。また、言語が多彩でありながら、同じ語群に属しているものもあるため互いの言語である程度会話が成り立つこともあり、驚きました。欧州各国から見た日本や当社の姿を知り、国民性、人間関係の構築の仕方など多くの違いを肌で感じながら生活して仕事に取り組むことの大変さと楽しさを感じています。

自分に合った働き方と活発なコミュニケーション

MEU-PLバリツェオフィスはクラクフ空港の裏に位置しています。私が所属するFA 部門の他に住環境システム部門、人事、経理などがあります。また、欧州FAセンターの拠点となっており、欧州内の日系ユーザーのサポートも行っています。

就業時間は8:00~16:00です。コロナ禍によって在宅勤務が増え、ポーランドとして労働法が改正され、出社中心の働き方と在宅中心の働き方を選択することができるようになりました。在宅勤務を選択している方は基本的に出社しない働き方をしています。基本的に出勤を選択している場合でも個々の要求で在宅勤務を時折実施することもできます。

朝、出社したらスタッフみんなに「Cześć(チェシチ)」と挨拶をして握手をします。キャンティーンでコーヒーや紅茶を飲みながら軽く談笑してから仕事を開始したり、打合せ後などの休憩でコーヒーを飲みながら仕事の話を含め色々な話をしている光景が当たり前にあります。日本よりもスタッフ同士の会話によるコミュニケーションを大事にしていると感じることが多いです。スタッフから「私たちはいつでもオープンだから質問や相談、ネガティブな意見など積極的に話してほしい」と言われ、分からないことや困ったことがあった時には、都度相談をしています。

私は、FA Marketing & Technical Sales Support(MTS)という部署に所属しており、プロダクトマーケティング、技術提案、技術サポート、トレーニングなど幅広く行っています。各種デモ機が揃っており、代理店やユーザー、スタッフが使用できるトレーニングルームもあります。リモートトレーニングやビデオコースもあり、サポート体制が充実しています。お客様と一緒に長い時間をかけてプロジェクトを進めていることも多く、距離が近くコミュニケーションが活発に取られていることを感じました。

生活の中の発見と言葉を学ぶことで知る温かさ

朝起きてから寝るまでの大まかなスケジュールを紹介したいと思います。

1日のタイムスケジュール

  • 6:30

    起床

    毎朝、車で通勤しています。自宅から会社までは約30分です。

  • 7:40

    出社

    MEU-PLの就業時間は8:00~16:00です。通勤渋滞に巻き込まれると1時間近くかかることもあるため、早めに出社することが多いです。メールチェックや資料作成、日本へのレポート作成などを行います。日本との時差が7~8時間あるため、日本との打合せや問合せなどは朝の時間に行います。仕事の進捗などをメンバーと共有するため、週に1回ミーティングを実施しています。
    MEU-PLには社員食堂がないため、朝に軽食の販売車とお弁当の販売車が来ます。そこでお昼を買うことが多いです。ポーランド料理はもちろん、お寿司やうどん、そばが売られていることもあります。たまにレストランへ行くこともあります。

  • 16:00

    退社

    ポーランドでは15:30辺りから帰宅ラッシュとなることが多く渋滞が発生します。

  • 17:30

    語学学校

    定時後には、英語を週2回、ポーランド語を週2回、学んでいます。英語はオンラインレッスンを選択し、ネイティブスピーカーから学んでいます。ポーランド語は、グループレッスンを学校に行って受けています。ポーランド語は文法が複雑で発音も日本語にはないものが多くあるので、非常に難しいです。職場やレストランなど多くの場所で英語が通じるためポーランド語でなくとも生活に困ることは少ないですが、簡単な言葉だけでもポーランド語で伝えるとより温かく接してくれるように感じます。

  • 19:00

    帰宅

    語学学校が終わった後は、夕食を食べてゆっくり過ごすことが多いです。

  • 23:00

    就寝

    以上が1日の大まかなスケジュールになります。

続いて、休日の過ごし方について話したいと思います。

週末は、日本企業駐在者が活動しているテニスに参加しています。運動不足も気になっていたので、日本人コミュニティでの活動があってとてもありがたいです。赴任してすぐの頃には、クラクフ内の観光地であるヴァヴェル城、カジミエシュ地区、様々な美術館を毎週末訪れていました。首都であるワルシャワの旧市街や蜂起博物館などへも行きました。

祝日などで長い休暇の時には少し遠出もしています。特に、クリスマスシーズンにはポーランド最大のクリスマスマーケットがあるヴロツワフ、世界最古と言われるドレスデンのクリスマスマーケットへ行きました。日本でもクリスマスマーケットが開かれていることは多くありますが、本場は規模が全く違いました。シェンゲン協定加盟国内はパスポートコントロールなく行き来できることもあり、ポーランド以外の国を訪れることも容易にできます。

様々な「違い」を理解・尊重することが成長につながる

海外OJT研修制度にて1年間ポーランドで生活することになり、やはり一番の心配は語学力で、“英語で業務ができるのか”という不安が強くありました。実際に赴任してみると多くのスタッフにとって英語は第二言語であり、お互いにネイティブではないから間違えながらでも、理解するのに時間がかかっても問題ないという姿勢でした。とにかくオープンにコミュニケーションを取っていくことが大事で、研修を通して周囲とのコミュニケーションの取り方が変わったのではないかと感じています。また、海外に来たことで文化やコミュニケーションなど多くの違いを実際に肌で感じることで、視野が広がったと思います。日本からは見えない部分が多くあることも認識し、その部分を可視化して日本に伝えることが重要であり、私のミッションの一つだと思っています。

今後、よりグローバル化が進んでいけば、海外とコミュニケーションを取る機会も増えていくと思います。国民性の違いがあることをしっかりとお互いが理解・尊重し、信頼し合えることが仕事を円滑に進めていくために重要となり、それを意識することがこれからの成長につながると思います。

このブログを通して、少しでも海外で働くことのイメージが湧き、挑戦してみようかなと感じる方が増えると嬉しいです。

國安 夏奈

PROFILE

Mitsubishi Electric Europe B.V. Polish Branch 國安 夏奈

CEE市場の顧客サポート、欧州サーボ市場のニーズ、技術動向調査を担当しています。

  • 2015年

    名古屋製作所入社 ドライブシステム部ドライブシステム応用技術課 配属

  • 2018年

    名古屋製作所 ドライブシステム部ドライブシステム応用技術第一課 配属

  • 2022年

    名古屋製作所 ドライブシステム部ドライブシステムソフトウェア開発課 配属

  • 2023年

    現職

掲載されている情報は、2024年4月時点のものです。

制作: Our Stories編集チーム

この記事をシェア