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Voices

2024.07.22

海外での経験が、視点を柔軟にし視野を広げる

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海外での経験が、視点を柔軟にし視野を広げる

世界各国にある三菱電機グループの拠点で働き、多様な文化と環境の中で生活をする従業員の方々は、どのような思いを持って日々を送っているのだろうか。今回は、三菱電機の海外OJT研修でメキシコに派遣された上田奈歩さんに、1年の研修期間での経験や感じられた思い、そしてこれからについて、ご自身の言葉で綴っていただいた。

日本での業務と関連が強い海外現地法人での海外OJT研修

こんにちは。¡Buenos días! メキシコのPIMS S.A de C.V.(以下、PIMS)にて勤務をしている上田 奈歩と申します。

私は2016年に三菱電機に入社し、和歌山県にある冷熱システム製作所・資材部に配属されました。冷熱システム製作所では、主にビルや工場向けの空調機や冷凍機の開発・製造をしています。私は主にその製品に使用される外注部品の調達に携わっていました。そして2023年7月より海外OJT研修の機会をいただき、現在メキシコの当社現地法人PIMSにて勤務しています。PIMSは北米市場向けの空調機を製造している当社の空調製造拠点の一つであり、私は新規サプライヤーの導入検討や、原価低減をテーマに活動しています。こちらでの仕事や生活の様子を皆さんにお伝えできればと思います。

楽しむ時は思いっきり楽しみ、働く時はしっかり働く

まずは仕事についてです。

PIMSはメキシコ北部バハ・カリフォルニア州の州都であるメヒカリに位置しています。アメリカと国境を接する都市であり、PIMSから国境までは車で30分ほどです。砂漠気候のため年間を通して雨はほとんど降らず、雲一つない青空を毎日見ることができます。ただ、夏の暑さは非常に厳しく、気温は40度を超えます。湿度が低いので気温の割には過ごしやすいかなと思いますが、日焼け対策が欠かせません。

こちらで働いて驚いたことの一つは、職場で行事を非常に大切にすることです。誕生日の人がいると、その人の座席を飾りつけ、皆でランチに行き、ケーキを用意してお祝いをします。私も誕生日の時にはバルーンなどで机を飾りつけしてもらい、とても嬉しかったです。季節ごとの行事も会社全体でお祝いする風土があります。例えば、クリスマスの時期には、階段がバルーンで装飾されたり、食堂内にはフォトスポットが出来ていたり、部署ごとにオフィス内を電飾や靴下などで 華やかに飾り付けていたりと、非常に盛り上がっていました。日本で社内にいるとここまでクリスマスを感じることはないので新鮮で、毎日少し気分が上がりました。こうした行事は同僚との関係も深まり、素敵な文化だなと思います。

行事ばかりなのかというと、決してそんなことはありません。こうした楽しむところはしっかりと楽しみつつ、仕事も熱心に取り組まれているという印象です。また、女性が多く活躍されています。明確に人数の比較をしたわけではありませんが、日本で働いていた環境よりも女性が多い印象で、役職についている方も多くいらっしゃいます。皆さんプライベートもしっかり楽しみながら仕事でも活躍されていて、こうした女性に出会えたことは、今後の自分のキャリアを考える上でも良い刺激になりました。

メキシコという環境の特徴を感じる毎日

次に日々の生活についてお伝えできればと思います。

平日は7:00からの就業開始に合わせて6:30頃に家を出て会社に向かいます。就業開始が朝早いため、職場で朝食をとる方も多くいらっしゃいます。私の所属する資材部では、毎週金曜日の朝はタコスを当番制で買ってきて、皆でタコスを食べています。メキシコ料理はどれもとても美味しく、このタコスも毎週楽しみにしています。定時後は英語やスペイン語の語学研修を受講しています。特にスペイン語は難しく苦労していますが、社会人になって新しい言語を学ぶ機会を得られたのは良かったです。

休日は、こちらのナショナルスタッフとメヒカリでイベントに参加したり、連休の際にはメキシコ国内を旅行したりして過ごしています。ナショナルスタッフの皆さんと過ごしていて感じるのは、皆さん人生の楽しみ方を知っていて、日々楽しそうに生活されているな、ということです。背景にはメキシコの歴史や気候、死生観が関係しているのかなと考察していますが、この姿勢は学びたいと感じます。

環境による違いと共通することのどちらも大切に

ここまでの日々を振り返ってみると、環境の違いや仕事の進め方にもちろん悩むこともありましたが、来てよかったなと思うことばかりで、充実した日々を送ることができています。

この記事で全てを紹介できてはいませんが、実際に海外拠点の一員として働くことで、日本側に足りない部分や、日本との違いなど様々な発見がありました。海外OJT研修にあたり、「将来日本だけでなく、海外生産拠点の視点も併せ持って広い視野でグローバルに活躍できる資材パーソンを目指す」ということを目標の一つに掲げていました。まだまだ少しですが、こちらで働く皆さんの気持ちに近づけたかなと思っています。

一方で、日本でも海外でも変わらないなと感じることもありました。たとえば、コミュニケーションの取り方です。日本人とメキシコ人の違いを感じる部分ももちろん多いですが、一方でメキシコ人といっても当然皆さん様々で、こうと言い切るのは難しいとも感じています。もちろん商習慣や働き方を理解・尊重し、その違いに寄り添って一緒に働いていくことは大切です。ただ、メキシコ人はこうだと決めつけるのではなく、各個人と丁寧にコミュニケーションを取って、その人のことを理解し、その人に合ったやり方でアプローチの仕方やコミュニケーションの仕方を 工夫することも大切だなと感じています。この点に関しては、日本・海外どこで働くにおいても同じように思います。また、取引先との関わりについても、日本とメキシコで取引環境は異なりますが、誠意をもって取引先と接し、関係維持に努めていくことの重要性は変わらないということを、こちらの取引先とのやり取りを通して学びました。

帰国後の業務においても、変えるべきでない軸の部分を意識しつつ、柔軟な視点で物事を考え、グローバルでの事業発展に貢献していきたいと考えています。

海外勤務は日本にいる時以上に様々な考えるきっかけをくれ、仕事面だけでなく、人としても視野が大きく広がるチャンスかなと思います。この記事が少しでも海外勤務や三菱電機に興味を持つきっかけになれば幸いです。ここまで読んでくださってありがとうございました。

¡Muchas gracias, hasta luego!

上田 奈歩

PROFILE

PIMS S.A de C.V. 上田 奈歩

北米向空調機の新規サプライヤー開拓や原価低減活動のサポートを担当しています。

  • 2016年

    冷熱システム製作所入社 資材部 外注課 配属

  • 2022年

    冷熱システム製作所 資材部 グローバル調達企画グループ 兼務

  • 2023年

    現職

掲載されている情報は、2024年4月時点のものです。

制作: Our Stories編集チーム

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