念入りな情報収集と相手目線でのアプローチで最適解を引き出すバイヤーに
「電力システム製作所」は、日本の電力インフラを支える縁の下の力持ち。発電プラント※や電力系統制御に必要な機器、システムの開発と製作を通して、社会と環境に貢献しています。その一角にある資材部は、「買うこと」のプロ集団。最適な品質、コスト、納期での調達を目指します。火力および原子力発電プラント向けの機器調達を担当している河宣妃に、業務のやりがいや魅力を語ってもらいました。
※プラント…工場設備や生産設備一式のこと。
※発電機事業は2024年4月1日をもって三菱ジェネレーターに事業移管されました。詳しくはこちら。
電力・産業システム事業本部 電力システム製作所 資材部
河 宣妃-Seonbi Ha-
- 2014年4月入社
- 2014年4月~
2018年7月電力・産業システム事業本部 電力システム製作所 資材部 調達第二課。当社神戸地区製品内搭載の半導体やプリント基板の調達に従事。 - 2018年7月~
2020年2月電力・産業システム事業本部 電力システム製作所 資材部 ICT調達課。太陽光や風力など再生エネルギー向け制御システムの機器およびソフトウエアの調達に従事。 - 2020年3月~
現在現在は火力および原子力発電プラント向け機器調達に従事。
海外プロジェクトへの参画も多く、地球規模のエネルギー需要に高度な技術で応えている電力システム製作所。そのプロジェクトの数々を、部材調達の面で支えるのが資材部です。素材やサービス、小さな部品など、扱う製品ごとに課が分かれているほか、調達先もさまざま。国内外と交渉を重ね、適した製品の調達を進めるバイヤーの業務とは——。
河「自分の担当製品の調達に向けて、まず社内の動きを把握します。類似品を別の担当者が買い付けていたり、同じ調達先から別々の製品を購入していたりといった情報を、調達品の査定に活用しています。状況次第では見積もり金額を抑えられるケースも。定例会議で課内の情報共有を行うほか、雑談を通して他課の動きもできるだけ把握するよう意識しています。さらに、営業や設計など、他部署との連携も重要。社内で密にコミュニケーションを取って初めて、調達先と円滑にやりとりができます」
調達に関わる費用の交渉は、企業にとって最重要事項の一つ。時には、なかなか折り合いがつかないことも。「売り手」「買い手」としてではなく、同じ目線でのやり取りを心がけていると、河は言います。
河「機器が一つでも欠けると、私たちが望むかたちでの納品はできません。いわば、調達先も三菱電機のプロジェクトの一員。対等な立場で、各調達先に合わせたアプローチを行い、三菱電機の魅力をアピールするように心がけています。納期や費用など、訴えかけるべきポイントは一社一社異なります。事前にしっかりと情報収集を行い、同席する社員の選定も含めて、三菱電機と協力するメリットが最も伝わるかたちで交渉します。当社のビジョンに共感いただいた上で、協力し合う関係を築くよう心がけていますね」
国内調達に加えて、今年度から海外調達も河の担当に。欧米や東アジアをはじめ、各国の協力会社と価格交渉を行っています。海外調達先とのやりとりの場合は、国内調達先以上に念入りに事前準備していると語ります。
河「国際的な取引の場合、企業の所在地によっては、互いにとって母国語ではない英語で交渉することも。事前資料に要点をまとめて共有したり、語学が堪能な現地の三菱電機社員に同席を頼むなど、主張をきちんとくみ取ってもらえるよう心がけています。また、日本での交渉よりストレートに意思を伝えるなど、国民性や文化も意識。企業についてだけではなく、バックグラウンドの影響を考えながら、交渉スタイルを調整しています」
母国語である韓国語のほか、日本語と英語を駆使して価格交渉を行う河。さらなる言語習得も視野に入れていると話します。クライアントと調達先、そして三菱電機のすべてが納得できる、ベストな解を引き出せるバイヤーに。さらなる飛躍を目指して、河の挑戦は続きます。
わたしたちの三菱電機オノマトペ
資材部にはほがらかな人が多いのが特徴。
日頃から雑談も兼ねてコミュニケーションを取り、少しでも不安なことがあったら、すぐに相談するようにしています。
※記事、所属・役職及び写真は取材当時のものです。
韓国出身ですが、幼い頃に日本で暮らしていたことも。
日本語の素養を深めつつ学問を修めたいと、大学進学を機に再び来日。
新しいことに積極的に取り組み、挑戦続きの毎日です!