

空調制御のテクノロジーでオフィスを誰もが快適な空間に
豊かな生活環境を創るうえで欠かせないイノベーションを生み出す住環境研究開発センター。製品開発を担う製作所からの依頼研究や、新規事業の創出を目指した研究などを行っています。入社以来、同センターで研究にまい進してきた折戸真理に、仕事の醍醐味や、変化するライフステージごとの働き方について伺いました。
エアコンや冷蔵庫などの家電製品から、電子部品・基板の設計技術まで、幅広い範囲の研究開発を行い、人々のQOL(Quality of Life)向上に大きく寄与する住環境研究開発センター。研究員たちはデータをもとに仮説を立て、実証実験を積み重ねています。新しい技術の礎となる一人ひとりの試行錯誤は、日々どのように進められるのでしょうか──。
折戸「技術開発を担う研究員とはいっても数値と向き合うだけでなく、人々のウェルネス※の実現に向けて考えを巡らせています。私の場合、オフィス向けの空調制御の技術開発を通して職場の環境を快適にし、働く人々の知的生産性の向上という付加価値を生み出すことが使命。誰もが心地よく過ごせるような、風量や気流を調整する制御システムの構築を目指して、被験者実験のアンケートや生体情報を分析。結果をもとに効率性を上げる技術面での修正を試行錯誤して、製品にフィードバックします」
空調制御の効率性が向上したときにやりがいを感じる折戸は、製品の根幹を支える技術開発という業務を、こだわりをもって進めてきました。出産を経た今、ライフステージの変化に合わせて、働き方を工夫しています。
折戸「産休からの復帰直後は子どもの送り迎えのために短時間で勤務していました。もう少し仕事を進めたいときには残業が認められるなど融通が利き、研究と向き合えるのでありがたいです。周囲の同僚や上司も理解があるため、気後れすることはありません。
ルームエアコン向けの空調制御に関する被験者実験を進めるときには、事前検証の段階で社員の子どもたちに参加してもらいました。細かいニュアンスの体感温度を言語化することが難しい子どもたちを対象とした実験の際も、同僚の皆さんの協力はとても心強く、温かく感じました」
時間に限りがある中で周囲と協力しながら仕事を進め、納期に間に合うよう調整できたときは感慨深かったと話す折戸。2022年の5月からはさらに仕事にコミットできるように、フルタイムで勤務をしています。近年ではさらに在宅勤務やフレックス制度が認定されるなど、社員の要望を取り入れながら働き方の多様性が広がっています。
折戸「在宅勤務を活用して育児と両立しながら、長く働き続けたいと思います。今後の目標は、『出社した人が元気になるオフィス』を実現すること。ヒトを対象とした研究は、気分や体調などのコンディションに左右されるため難しい面もありますが、最近ではウェアラブルセンサーや大学での先進的研究を活用してより正確なデータが収集できます。最新の設備を活用しながら、理想のオフィスづくりを成し遂げたいです」
プロダクトの機能性向上だけでなく、付加価値を生み出す研究員は、新規事業を創出する貴重な人員です。積み上がったデータをひも解き、トライアル&エラーを繰り返したその先に生み出されるイノベーションで、三菱電機をリードしています。
※心も体も健康で生き生きとした暮らし
わたしたちの三菱電機オノマトペ
過去のデータをもとに組み立てた仮説と実証実験の結果が一致したときは、思わず笑みがこぼれます。

※記事、所属・役職及び写真は取材当時のものです。
二児の母と、会社員との両立で忙しい毎日。癒やしは、子どもたちが成長する姿です。
最近は5歳の娘の独特な言葉遣いに、思わず笑みがこぼれる日々を過ごしています。