技術試験衛星9号機
政府の宇宙基本計画において、通信・放送衛星に関する最先端技術の獲得・保有は、我が国の安全保障および宇宙産業の国際競争力双方の観点から重要と位置づけられています。「技術試験衛星9号機」は、その開発を通じて世界市場で競争力のある衛星技術を獲得し、関連する宇宙産業や科学技術基盤の維持・強化を図ることを期待されています。
納入先 | 宇宙航空研究開発機構 |
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打ち上げ時期 | 2025年度(予定) |
打ち上げロケット | H3ロケット(予定) |
軌道 | 静止軌道 |
質量 | 約4.5トン |
電力 | 25KW以上 |
設計寿命 | 16年 |
当社担当 | プライムコントラクター |
高速大容量の通信需要に対応できる世界最先端の衛星バス
- 発生電力25kW級の大電力・大容量を実現し、通信衛星の高速大容量化の需要に対応。
- 6kWの国産大出力ホールスラスタシステム※1を搭載することで、軽量化・全電化を実現。
- 大出力ホールスラスタシステムにより、衛星打ち上げ後の軌道到達時間が諸外国の全電化衛星※2と比べて短くなり、顧客への軌道上納入が早期化。
- 国産GPS受信機を初めて静止衛星に搭載することで、軌道遷移および軌道制御の自律化運用を実現し、軌道上での衛星運用を省力化。
※1: | 電気的な力を使って推力を得る推進方式の一種。化学推進方式と比べ燃費が良く、衛星軽量化による打ち上げ価格の低減と大容量のペイロード搭載が可能となる。 |
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※2: | 4.5kW級電気推進システム使用。 |
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