数十年先を見据え
省エネ率111%の『ZEB』を導入。
人にも環境にも配慮した
新事務棟を実現!
DIC九州ポリマ株式会社 様
新事務棟
1980年の創業以来、主に塗料用合成樹脂の製造を手掛けてきたDIC九州ポリマ様。親会社であるDIC株式会社が「2030年度CO2排出量50%削減※」「2050年度カーボンネットゼロ」を掲げる中で、2022年1月に省エネ率111%の『ZEB』を達成した新事務棟を完成させました。今回は『ZEB』導入のきっかけや今後の期待について代表取締役社長の山中秀利様にお話を伺いました。
※Scope 1&2、2013年度の排出量を基準とする
ZEB導入の背景
省エネと快適性の両立を実現し、企業価値の向上にも貢献
DIC九州ポリマ創業40周年を翌年に控えた2019年9月、社員の要望を受けて「新事務棟プロジェクト」が発足。「老朽化した事務棟を建て替えるにあたり目標としたのは三つです。従業員がやりがいをもって働ける環境の創出と環境先進企業としての企業イメージの向上。そして、災害時に従業員と地域の安全を確保できる拠点となることです」と新事務棟建設の経緯を振り返る山中様。DICグループ全体で環境負荷の低減にむけ取り組む中、DIC九州ポリマとしてもサステナビリティは重要なテーマ。新事務棟プロジェクトにおいても、その観点からの検討を重ね、ZEBにたどり着いたといいます。
「きっかけは三菱電機のセミナーでした。ZEBは省エネと働く人の快適性が両立できるだけでなく、企業価値の向上にもつながる取り組み。まさに新事務棟が目指すコンセプトを実現するものだと思い、ぜひ導入したいと考えました。そこでZEBプランナーとして数多くの実績を持つ三菱電機に相談したところ、とても親身になって対応してくださった。我々の思いを理解して全面的にサポートいただけるパートナーであることを確信し、新事務棟へのZEB導入を三菱電機グループとともに取り組むことを決意したのです」。
ZEBはその省エネ率によって4つのランクに分類されますが、DIC九州ポリマが目指したのは最高ランクの『ZEB』。「せっかく導入するのであれば、長期的な視点からも、九州でもあまり前例のない『ZEB』にチャレンジしたいという思いがありました」と、その理由を語ります。コロナ禍の影響により一時は計画そのものが凍結されたこともありましたが、山中様の熱い思いが結実し、2021年10月に新事務棟の建設が本格的にスタート。翌2022年1月には無事、竣工式を迎えることができました。
「この新事務棟は、ZEBプランナーである三菱電機、設計会社、建設会社、そして当社社員が一丸となった取り組みの賜物に他なりません。社員からの反応も期待以上で、すべての関係者に感謝したい気持ちでいっぱいです」と山中様。さらに「通常業務のある中で、限られた人数によるZEB化、慣れない補助金申請業務に対応するのはとても大変でしたが、三菱電機グループの全面サポートのおかげで乗り切ることができました」とワンストップでの対応力を評価いただきました。
導入後の評価
従業員の満足度向上も実現し、狙い通りの新事務棟に
DICグループにおいて「ZEB第1号」となった新事務棟。折しも2021年、DICが「2050年度カーボンネットゼロ」を宣言したこともあり、同グループ内でも熱い注目を集めているとのこと。「今後、当社グループで建屋の新築・建て替えを検討する場合は、ZEBが重要なキーワードになることは間違いないでしょう。我々の取り組みが、DICグループ全体によい影響を与えることができたと自負しています」。
さらには、社員が気持ちよく働ける環境づくりにも大きな収穫があったという山中様。「近年は人材確保が大きな経営課題のひとつです。今回の新事務棟建設では、現在働いている従業員の満足度を向上させることはもちろん、今後の採用活動にもつなげていきたいと考えていました。まさに狙い通りの新事務棟が実現できて、大変満足しています」。
快適で働きやすい環境
従業員がランチや休憩に利用できるカフェテリア。
開放的で明るい空間が仕事の疲れを癒やしてくれる。
今後のビジョン
「まずは新事務棟で、BEMSをうまく活用しながら目標値をしっかりと達成すること。そして、DICグループが掲げる環境負荷低減に向けて、さらなる取り組みを進めていきたいと考えています。今後も三菱電機グループには、よきパートナーとしてさまざまなサポートをしていただけることを期待しています」。
DIC九州ポリマ様に導入した三菱電機グループの最新設備
ー『ZEB』を実現する設備ー
導入効果・実績
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基準一次エネルギーから111%を削減し、最高ランクの『ZEB』を達成
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人にも環境にも配慮した新事務棟を実現!