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新社屋に省エネ率108%の
『ZEB』を導入。
環境にも社員にも配慮した
オフィスを実現。

昭和電業株式会社様

発電プラント分野における電気計装工事のプロフェッショナル集団として、国内外における数多くのプロジェクトを手がけてこられた昭和電業様は、エネルギー供給システムや社会システム等のインフラ構築を通じて社会に貢献してきました。そして2021年、大阪府内において1000m2を超える市街地オフィスビルとして初の『ZEB』を達成した新社屋が完成。この昭和電業様の“新社屋建設プロジェクト”について、代表取締役社長の杣俊平様、プロジェクトリーダーを担われた専務取締役の中野博人様にお話を伺いました。

昭和電業株式会社様の導入実績詳細はこちら(出典:一般社団法人環境共創イニシアチブ)新しいウィンドウが開きます

ZEB導入の背景

三菱電機がZEBプランナーとして、
ZEBの設計支援から運用管理までをワンストップでサポート

きっかけとなったのは、2017年に開催されたスマートビルディングに関する総合展示会でした。会場に足を運ばれた中野専務は、三菱電機のブースでZEBという見慣れない単語を目にします。

「旧社屋の老朽化が目立っていたことから、新社屋の建設を検討しているころでした。新しいビルを建てるなら少しでも環境にやさしい建物にしたいと考えていたなかで、ゼロエネルギーを実現するZEBが目に止まったのです。しかし、当時はまだZEBという言葉が世の中に浸透しておらず、私自身もほとんど知見がありませんでした」。

では、杣社長は経営者の視点から、ZEBに対してどのような印象を持たれたのでしょうか。

専務取締役 中野 博人 様

「世の中にSDGsの概念が浸透し始め、環境への問題意識が日増しに高まっている時期でした。その流れは加速し続け、環境に配慮する企業こそが真にお客様に選ばれる時代が訪れるだろう。ましてや、エネルギー業界に身を置く我々の社屋が環境に配慮していないなどということがあってはならないと、私もZEBに強い興味と関心を抱きました」と杣社長。

どうせやるなら中途半端なことはしたくない──それが、杣社長と中野専務に共通する想いでした。知識も経験もないからこそ、頼りになるのはZEBの設計支援から製品・システムの導入・運用管理までをワンストップで依頼できるZEBプランナーだと考えた中野専務は、三菱電機に依頼し、具体的なプランを構築していきました。

代表取締役社長 杣 俊平 様

「消費エネルギーをゼロにするだけでなく、それ以上の発電を目標に掲げました。まだトップランクの『ZEB』を達成している建物が少なく、ならば我々が先行して取り組もうと考えました。三菱電機と建設会社の協力もあり、最終的に設計上108%の省エネ率を実現することができました」(中野専務)。

昭和電業様が徹底されたのは省エネ効率だけではありません。実稼働後の運用面も考慮し、主要な設備は三菱電機の製品を採用しました。

「空調・照明は、性能はもちろんのこと豊富な製品ラインナップより選定することができました。
エネルギー管理やセキュリティーなどのシステムの機能も充実しており、三菱電機製品を用いてトータルでプランニングを行いました。採用メーカーを絞ることは、保守等の運用面におけるメリットも大きいですから」(中野専務)。

「ビル内設備を一括して管理・制御できるBuilUnity(ビルユニティー)は、エネルギー消費量をリアルタイムで見える化できるため、省エネ意識の醸成にもつながります。当社では入退室管理システムも三菱電機に任せ、照明、空調、昇降機といった設備からセキュリティーまで、トータルで管理できるシステムを構築しました」(杣社長)。

入退室カードリーダの設置は、
木目素材のポールにはめ込むこだわった意匠
社内の各所に監視カメラを設置

導入の効果

従業員の “働きやすさ” にも配慮したオフィスに、とことんこだわって

徹底的な省エネを実現した昭和電業様の新社屋。その一方で、働きやすさも実現されています。

「社屋西側の通りには桜並木が続き、四季折々の自然を楽しむことができます。その景観を従業員に楽しんでもらうため、西側の窓はできるだけ大きくしました。西日が当たるため省エネの観点からはマイナスですが、『ZEB』の達成と同様に働きやすさにおいても妥協のないビルにしたかったのです」(中野専務)。

そのポリシーは、屋内にも貫かれています。

「当ビルでは地下階に社員の食事や歓談、リフレッシュできるスペースを設けたのですが、できるだけ従業員がくつろげる場所にしたいと考えていました。そこで三菱電機の青空照明misola(みそら)を導入するとともに地上階からの自然光を取り入れる吹き抜けを設け、地下とは思えないほど開放的な空間にすることができました。青空照明misolaは、エントランスにも設置しています」(杣社長)。

misola4台(左)と吹き抜けからの自然光(右)により、地階とは思えない開放的な空間を実現

顧客にも環境にも「感動」を届けられる企業を目指して

昭和電業様はZEBの最高ランクである『ZEB』認証を取得し、徹底的な省エネを実現。従業員の働きやすさをとことん追求したさまざまな工夫と配慮。こうした新社屋建設プロジェクトに込めた想いを、杣社長は次のように語ります。

「自社ビルの建て替えは数十年に一度の機会です。これからは環境問題に対してコストを投じる時代ですから、建設後に後悔することのないよう中途半端なことはしたくありませんでした。働きやすさの面でも、従業員が数年後、数十年後に“昭和電業に入社してよかった”と思ってくれるようなビルにしたかったのです。確かに大きな投資にはなりましたが、これからは環境に配慮した企業が選ばれる時代です。ビジネスにおいても人材採用の面においても、この投資は決して無駄にならないはずです」。

今後のビジョン

新社屋建設プロジェクトを牽引した中野専務と、そのリーダーシップを強力にバックアップした杣社長。
お二人に、今後のビジョンを伺いました。

中野専務「発電量が消費電力量を上回った際の電力を無駄にしないよう、電気自動車や蓄電池などの導入を検討しているところです。また、環境面では、従業員の安心・安全や快適性の向上に力を入れていきたいと考えています。三菱電機が持つ総合力で、引き続き運用改善の提案をしてくれることを期待しています」。

杣社長「新社屋の『SDビルディング』との名称には『Showa Dengyo』と『Sustainable Development』という2つの意味が込められています。持続可能な社会の実現に貢献したいという願いを込めて命名しました。
三菱電機とは、良きパートナーとしてこれからも末長く関係が続くことを願っています。当社は満足を超えた感動を届ける『顧客感動企業をめざす』をコーポレートアイデンティティとしております。今後は感動を生み出す要素に『環境』を加え、三菱電機の協力を得ながら地球にやさしい活動を続けていけたら幸いです」。

新社屋エントランスにて。
代表取締役社長 杣俊平様(左)、専務取締役 中野博人様(右)

昭和電業株式会社

施設概要

所在地
:大阪市都島区
敷地面積
:387m2
延床面積
:1162m2(新事務棟)
昭和電業株式会社様 HP新しいウィンドウが開きます

導入設備・製品

昭和電業様に導入いただいた
三菱電機の主な設備

執務室や会議室など屋内の天面にはエアコン(左)、換気システム・ロスナイ(右)を設置

執務室内には、ワンストップでエアコンなど各機器が一括で操作できる操作モニタを設置

エントランスでは大型ディスプレイ2台を使って、企業紹介とともにエネルギー消費量などを表示(左)
オフィス内に入ると木目調の壁に設置したエレベーターが目に入る(右)

導入効果・実績

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    環境にも社員にも配慮したオフィスを実現。