DIATONEだけが手に入れた、B4Cピュアボロンを超える振動板素材B4Cプレミアムボロン。そのポテンシャルを余すことなく発揮する最新の音響技術を駆使し、このトゥイーターは誕生しました。圧倒的な情報量、かつてない高S/N感が生み出す、リアルな音楽と空間を再現します。
正確で無歪な高い追従性を持つ振動板は、超高速な伝搬速度を得るために高剛性で軽量であることが求められます。B4Cはダイヤモンドに次ぐ硬さとアルミニウムより軽い比重を同時に達成する高硬度素材で、トゥイーターの振動板に最適な特性を持っています。またDIATONEの卓越した成形技術により、不要共振による固有音を抑える適度な内部損失を得ています。
トゥイーターの振動板形状には、リニアな超高音域再生を実現するドーム型と高音域のワイドレンジ再生を担えるコーン型があります。DIATONEはドーム型とコーン型の長所を生かすことができる、2つの構造を一体化したドーム&コーン型振動板を開発し、新世代のDIATONE車載用スピーカーに採用してきました。しかし、射出成形が可能なNCVとは違い、B4Cのドーム&コーン型振動板を成形することは非常に困難でした。三菱電機はさまざまな成形法を研究し、新常圧焼結セラミックス製法と研究所とのコラボレーションによる最適形状シミュレーション技術により、DIATONEが求める理想の振動板特性を持つB4Cプレミアムボロン・ドーム&コーン型振動板の開発に成功。振動板径の大径36mmを達成し、高エネルギー密度を実現しています。
入力信号に対して忠実に振動板を動かすために、駆動する磁気回路も歪なく正確に動作する必要があります。トゥイーターの磁気回路にはDIATONEが新たに開発したECCT(Eddy Current Canceling Technology)を採用しました。磁気回路のプレートを内周から外周にかけて大胆にカットすることにより、プレート中を流れる右回りと左回りの渦電流の値を同一化に成功。その結果、渦電流が交流歪に与える影響を効果的にキャンセルさせて歪を低減させ、大幅な音質改善を達成しています。マグネットは高磁束密度を得られる高性能ネオジウム・マグネットを採用し、磁気回路の高性能化と小型化を実現し、装着性も向上させています。
振動板サイズや形状をはじめとする綿密な音場解析によって、音の放射を効果的に制御し音の浸透力を向上させる、アルミダイキャスト製のダイレクターを装備。NCV-R振動板のウーファーとの融和を図り、スピーカーシステム全体として最高のポテンシャルを発揮できるように設計。エネルギー密度の向上により、音楽のダイナミズムを引き立て、リニアリティが高く実体感のある音場を実現しました。振動板保護のグリルは、音質劣化を避けるためにパンチングメタルではなく、共振を抑制した金属メッシュを採用しています。
トゥイーターを保持するカバー部には、アルミに準ずる剛性と適度な内部損失を併せ持つHDレジンを採用しました。またカバーに最適量の銅箔を貼ることによる音質チューニングを実施。トゥイーターの性能を最大限発揮できるように、徹底した試聴による最適なサイズや位置を決定しています。
DIATONEのフラッグシップにふさわしい高級感を持ったニューカラー、「プレミアムワインブラウン」を採用。グロッシーな仕上がりと相まって、ダイレクターやG-DMMのマグネットカバーにかつてない深みと高級感を与えました。また磁気回路のヨークはクローム鏡面仕上げとし、強烈なコントラストを実現。重厚感と斬新さを両立させた新世代DIATONEデザインです。