環境経営ダイアログ

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「生産時CO2削減のこれまでとこれから」をテーマに

当社では、「環境ビジョン2021」のもと、環境計画を立案し、様々な省エネ施策を実施してきました。現在実行中の第6次環境計画(2009年~2011年度)においても、2年続けてCO2削減目標を達成するなど、一定の成果を上げています。しかしながら、自分たちの省エネの進め方が有効か、また十分であるかを、有識者の方々に第三者の立場で評価していただくことも重要だと当社は考えています。それによって、気づかなかった課題を発見できたり、今後の活動の進化に向けたヒントを得られる可能性があるからです。
こうした狙いから、当社は2011年4月6日、東京電機大学教授の高村淑彦氏をお招きし、ダイアログを開催しました。日本企業の省エネの現状と課題を熟知されている高村教授は、これまでの幾度にもわたる省エネ法改正のプロセスに参画され、先導的な役割を果たしてこられた、我が国における省エネ研究の第一人者です。ここでは、高村氏による点検テーマ及び評価と、助言いただいた内容をご紹介します。

東京電機大学教授の高村淑彦氏をお招きしたダイアログ開催風景


テーマ① 省エネ活動の基本:エネルギー使用状況の計測と、計測結果に基づくムダの発見

高村氏:よく「省エネは何から始めればいいですか」と聞かれるのですが、私が一番に申し上げるのは「何もしなくていい。まずは現状把握をしてください」ということです。省エネに取組むとき、「あの辺にムダがありそうだ」という先入観をもっていると、見落としが出たり、あるいはその対策だけで満足してしまいがちです。現状把握は「見える化」とも呼ばれますが、その基本は計測です。計測の結果として、例えば、使っていないのに電力を消費している設備・機器が見つかった、といったムダの発見が、省エネにつながります。三菱電機さんでは、「見える化」にどのように取組んでいますか。

三菱電機:当社は、「エコモニター」という省エネ支援に効果の高い電力計測ユニットを自社製品に持っており、エネルギーの見える化は得意な分野です。2004年から「エネルギーロス・ミニマム(EM)活動」として、このエコモニターを全国の自社工場のラインごと、あるいは設備ごとに取りつけて、エネルギー使用量のデータからムダを見つけて改善していく活動を進めています。
例えば、ある工場のレーザー加工機のラインの電力使用量を1週間・24時間連続して測ってみると、本来ならばゼロになるはずの休日や平日の夜間にゼロになっていないことが判明しました。原因は、凍結防止のために連続運転していたクーリングタワーでした。このクーリングタワーのポンプ電源はオン・オフの制御しかなかったため、オンにするとラインがフル稼動している場合と同じ運転状態になります。そこで、ポンプ電源をインバーター化し、凍結防止に必要な最小限の運転制御に変えてムダをなくしました。
また、「エコモニター」で計測した電力使用量を生産量と照らし合わせた生産数量原単位グラフを、リアルタイムでラインごとに作成しています。これによって原単位が悪化している部門をすぐに見えるようにし、生産効率改善につなげています。工場ごと、設備ごと、職場ごとに原単位の目標値を設定しており、実績値が目標値を超えた場合には、各部門でデータを分析して要因をつきとめ、省エネ委員会や小集団活動などで組織的に改善を図っています。

電力計測ユニット「エコモニター」
電力計測ユニット
「エコモニター」
無駄なエネルギーの発見事例
生産設備 原単位グラフ表示例

高村氏:自社製品に計測機器があり、その得意分野を生かして省エネに取組んでおられるのは良いことですね。計測は省エネの基本ですが、中には「計測器を入れても、省エネにはならない」「そんなものをどうして入れるのか」という企業オーナーさんもいらっしゃいます。三菱電機さんは、そういうことを言わずに計測から始めたことが、効果を上げている理由だと思います。


テーマ② 省エネ活動の基本:省エネ有効事例の水平展開と異なる視点の導入

高村氏:私は企業の工場を見学する機会が多いのですが、大企業の場合は事業部ごとに省エネに対する考え方が違ったり、取組への温度差があったりして残念に感じることがあります。事業部全体、工場全体を見渡せる人がいれば、ある工場で効果の上がった施策を水平展開できます。今回の改正省エネ法では、従来の工場単位ではなく、企業全体でエネルギーを管理することが義務づけられましたが、それには、こうした状況を変えていこうという狙いもありました。三菱電機さんでは、良い事例の水平展開にどう取り組んでいますか。

三菱電機:当社も有効事例の水平展開は、非常に重要かつ基本的なことと考えており、様々なレベル・やり方でこれを進めています。
例えば、環境マネジメントに関する各事業部門責任者が集まる「全社環境推進責任者会議」では、有効事例に関する情報を常に共有するようにし、事業部の垣根を超えた水平展開を図っています。また、全国の工場の省エネ担当者が集まる「省エネ事例発表会」でも、高い効果の上がった事例を互いに発表しあい、工場間の垣根を超えた情報共有を進めています。更に各工場で実施された有効施策をまとめた「事例集」も作成し、それぞれの省エネ活動に活用しています。
この他にも、異なる視点から取組をチェックすることを目的とした「省エネ相互診断」や「省エネエキスパート診断」などの活動もあります。そうした診断の場では、必ず改善策も合わせて提案しますので、優れた取組の水平展開にもなっていると思います。

高村氏:事業部門間、工場間の水平展開に加えて、相互診断という形で「異なる視点」の導入に努めていることは、たいへん有効だと思います。ある工場では当然のように実施していても、工場が変われば行われていなかったり、改善方法が分からないケースもありますからね。相互の点検は、それぞれ自分の工場の足りないところや良いところを知る機会にもなり、お互いにとって貴重な体験になると思います。

三菱電機:「省エネ相互診断」は、環境技術委員会下の省エネ分科会が、2003年度から平均して2ヵ月に1回行っています。各工場から集まった複数のエネルギー管理士が、丸一日かけて他の工場を訪問し、診断と改善提案を行います。受診側の工場は、受けた提案に対する決断結果を一つひとつ報告します。この「省エネ相互診断」には、若いエネルギー管理士の育成という目的もあり、ベテランの指摘を目の当たりにすることで、若手が学ぶ格好の機会にもなっています。
一方、「省エネエキスパート診断」は、当社の全国の工場で省エネに取り組んできた社員のうち、特に豊富な経験を有し、優れた実績を上げてきた省エネの“先駆者”かつ“熟練者”による診断です。全国から選抜した数名の「省エネエキスパート」がチームとなって国内外の工場を巡回しています。各現場の省エネ施策の視野、可能性を広げるのに役立つとともに、こちらも若手の育成につながっています。

省エネエキスパート診断の様子
省エネエキスパート診断の様子
省エネエキスパート診断の様子
省エネエキスパート診断の様子
省エネエキスパート診断の詳細は特集をご覧ください

高村氏:近年、若い社員への技能伝承の問題がしばしば取り上げられますが、省エネについても同様ですから、そうしたやり方はとても良いですね。「異なる視点」の導入から得られる“気づき”を重視し、そのための活動を積極的に実践されている、と感じました。私から更にアドバイスするとすれば、「異業種」の視点を入れるとなお良いと思います。以前から私は、長野県で異業種企業交流研究会を続けているのですが、これは企業の方々にエネルギー管理の基本を知ってもらった上で、お互いの企業を見学しあい、気づいたことをどんどん提案していただくという活動です。ある業種では当たり前の取組が、別の業種では新しい発見となることも多く、ムダの発見と改善で効果を上げています。

三菱電機:ご助言いただき、ありがとうございます。当社ではこれまでに異業種の方に話を伺ったり、工場見学をさせていただいたりしたこともございますが、今後は、そうした活動を、より戦略的に自社の省エネ活動に組み入れていきたいと思います。


テーマ③ 経営との結びつき:省エネ活動への経営陣の関与

高村氏:今回の省エネ法改正では「エネルギー管理統括者」を配置することになりました。今までの省エネ法では、各事業所のエネルギー管理士の資格を持つエネルギー管理者が省エネを進めていましたが、投資や費用が必要なアイデアについては経営層に理解してもらえないケースがしばしばありました。お金をかけずにムダを省くところまでは順調にできても、投資や費用を伴うとなると進まないのが日本の通例です。こうした現状を変えるには、経営的視点からエネルギーの使用の合理化を推進する体制づくりが必要であると考えた結果が今回の改正です。つまり、経営権を持つ人の中に、エネルギーのことをよく理解している人を置くようにしようという狙いです。この点に関して、三菱電機さんの経営層は省エネ活動と経営とをどのように結びつけておられますか。

三菱電機:当社は、環境保全に取り組むことは経営課題であると考えています。2004年のISO14001改正を契機に、本業に環境マネジメントシステムを落とし込むことを選択し、それを受けて本格的な環境計画、「第5次環境計画」をスタートさせた2006年度からは売上高の0.1%を省エネに投資しています。また、現在実行中の第6次環境計画(2009~2011年度)では、「生産時CO2削減」に注力しており、計画的な投資を必要とするユーティリティ機器の「高効率機器への置き換え」と、生産時のムダ取りを進める「生産ライン改善」という大きく2つの施策を実施しています。このうち「生産ライン改善」については、具体的な実施策を毎年の年度計画の中に組み入れています。
また「生産ライン改善」を更に強力に進めていくため「生産性推進グループ」という組織を2011年4月1日に新規に立ち上げました。省エネエキスパート診断などで浮かび上がってくる課題の中には、生産ラインの改革が必要で、その工場だけでは解決が難しい場合もあります。そうした課題に対応し、技術開発を含む改善ができる組織が必要と考えたからです。

4つの施策(実績:効果と費用)
生産ライン改善によるCO2削減加速

高村氏:売上高の0.1%を省エネに投資するというのは相当なものだと思います。他では聞いたことがありません。省エネに経営課題として取り組んでおられることがよく分かりました。最近では、断熱材やLED照明、ナノ加工技術、計測制御技術のようにどんどん良い材料や製品、技術が生まれてきますので、こうした新技術も省エネ投資に積極的に取り入れていけば、これからもいろいろな改革ができるのではないかと思います。


テーマ④ 経営との結びつき:省エネ活動対象領域の広がり

高村氏:先ほどは、経営との結びつきのうち、省エネ投資などの「お金」がからむ側面について話しましたが、次は「組織・人」という側面で伺いたいと思います。例えば、「このエネルギーは何のために使うのか」という視点で製造工程を検討すると、ライン設計や製品そのものの設計にまで改善の範囲を広げていく必要が生じてきます。こうした範囲拡大は、全社的な観点で判断していかなければなりませんが、三菱電機さんの場合はいかがですか。

三菱電機:当社では、生産ライン改善の活動に「設備設計」部門も参画しています。また、より上流の「製品設計」への範囲拡大にも取り組んでいます。部品や素材を変えることでエネルギーを大量に消費する設備が不要になった例や、製品設計の段階で小型化・軽量化することで、生産ラインを短くして効率アップに成功した例もあり、より上流に目を向けることが大切だと感じています。
領域を広げるということでは、品質管理のための試験工程の省エネにも着手しました。製品に過酷な条件を与え、機能するかどうかを調べる試験工程は、これまで“聖域”と見られがちでした。ところが、実際に電力使用量を計測してみると、ある工場では試験部門の使用量が全体の15~30%を占めており、しかも品質管理のための試験が増えている状況でした。そのため、段取り時間の見直しから始めて、本当にその検査が必要か、もっと簡単に、短時間に試験できる方法はないかと見直している最中です。

高村氏:試験部門も聖域と考えずに取組まれているのはすごいですね。従来、改善対象にならなかった部門に踏み込んでいくことは重要です。ぜひ進めていただきたいと思います。

テーマ⑤ 現場での原単位目標管理

高村氏:「CO2排出量削減」を会社方針に掲げた場合、実際には「それを達成するために各部門・各現場がどうやって成果を上げていくのか」が最も重要です。ところが、CO2削減の目標値は単位が絶対量ですが、省エネ法ではエネルギーの原単位が基準です。原単位とはすなわち効率ですから、現場の方に対しては、CO2の総量削減というよりは、「原単位に基づいて生産性や自分の仕事の効率をアップする」ことを目標として明確化しないと、やりにくいものです。三菱電機さんでは、この点をどうしておられますか。

三菱電機:当社は「環境ビジョン2021」で「生産時のCO2排出総量30%削減」を一つの目標に掲げていますので、各工場はその達成を目指しています。同時に、工場は何で頑張るかと言えば、生産性向上の追求ですので、原単位指標でエネルギーを管理しています。2010年度からは、生産性向上活動(Just in Time活動)に省エネの視点を加えて、エネルギー原単位の更なる改善を進めています。ただ、原単位管理を進める場合に難しいのは、何の原単位にするかということです。

高村氏:総量目標と原単位目標をうまく管理指標として使うことは必要だと思います。ただ仰るように難しい面もあります。「売上高の原単位」にした場合は、製品の価格変動で数値が大きく変わってしまいます。価格の下落が激しい半導体などでは年によって全然違うことも多く、いくら生産時のエネルギー効率を上げても、売上高原単位で評価すると悪くなってしまうという問題が以前から指摘されています。

三菱電機:実は原単位の問題と並んでもう一つ、先生のご意見を賜りたいことがあるのです。当社では、CO2削減努力のコスト評価をきちんとして、経営におけるCO2削減のプライオリティをより上げていきたいと思っています。しかし現状は、CO2削減量をダイレクトにコスト換算する指標がありません。そこで、例えば、排出権取引におけるCO21トン当たりの単価を参考にできないかと考えているのですが、いかがでしょうか。当社は排出権取引はしない方針ですが、CO2の単価が高く評価されると、ある意味、エネルギーの削減活動のモチベーションとして有効に作用する可能性もあると思うのですが。

高村氏:排出権取引をするかどうかは別として、CO2の価格は活動成果を評価する際の参考にできると思います。排出権については、皆さん買ったほうが圧倒的に安いと言っていますが、排出権を買って済ませると技術が身に付きません。省エネというのは積み重ねですから。

三菱電機:当社では、CO2排出削減やムダ取りは「体質強化」だと捉えていますので、技術が身に付かないというご意見は大いに共感致します。排出権取引を行うと省エネのノウハウが身に付かないという意味からも、自力での努力を続けたいと思います。


テーマ⑥ オフィスの省エネ活動

高村氏:工場の省エネについては、いろいろと伺えましたが、オフィスの省エネについてはどのように取組まれているのですか。

三菱電機:当社では、オフィスにモデルエリアを設けて実証実験をしています。2010年は、エコモニターによるモニタリングを行って分析し、空調を除く消費エネルギーの約6割を占める照明を中心に、削減活動を進めました。特に、退勤定時後の人数あたりの原単位が非常に悪かったため、在席のところのみ部分点灯するなどの工夫で改善を図っています。ただし、テナントとしてビルに入っているオフィスでは、ビルオーナーが管理する共同使用の空調が計測に含まれていない場合があり、今後、ビルオーナー側との調整が必要です。

照明:総量の分析
照明:原単位(在籍人数当たり)の分析
モデルエリア改善策 照明:余剰照度の低減(750ルクス設定)
「エコモニター」を使ったエネルギー使用量計測データに基づく分析、改善効果の一例

高村氏:計測から始めて、分析し、照明の使い方を工夫していくことは大変良いと思います。オフィスでの取組は、実際に人がいるところへの電気の投入をきめ細かに行うことが肝心です。一人ひとりの意識を高めることはもちろん重要ですが、私からの提案として、センサー技術を使った支援策の導入はどうでしょうか。もう一つ、オフィスの省エネを図る時は、ぜひエリアごとに責任者を決め、全員が「あの人がリーダーだ」ということを認識して省エネ活動に励む、といった仕組みも有効だと思います。

オフィスで求められる省エネ活動

最後に~計画停電について

三菱電機:今回の東日本大震災に起因する電力不足という現状をふまえて、今後、心しないといけないことは何でしょうか。

高村氏:計画停電やエネルギー使用の総量規制が決まれば、今まで集めたデータがものすごく役に立つと思います。計画停電が実施されれば、それこそ計画的に電気エネルギーを使わなければなりません。その時、どの部門を稼働させるかという優先順位付けは、各部門のエネルギー使用量を全部把握していないとできません。エネルギー管理は危機管理でもあるのです。
また、エネルギー管理をきちんとすれば波及効果が出てきます。例えば、蛍光灯を使えば熱が発生しますが、その使用を減らせば空調負荷も減るというように、関連したエネルギーが減ります。人の意識が変わり、製品が小さくなったり、エネルギー消費効率が良くなったりもします。データをきちんと取ることは、いろいろなことに使えるということです。

三菱電機:現在当社では、いわゆるピークカットに対して、生産シフトをどうするかという議論をしています。例えば、自動で動くフィーダー系を夜に動かして、人手がかかるアッセンブリ系を昼だけに動かすなどの方法です。当社には工場ごとに集めたエネルギー使用量のデータがありますので、まさに今までやってきたことが生かせると思います。また、省エネは危機管理に繋がるのだというお話を伺い、大変参考になりました。本日はありがとうございました。


ダイアログを終えて
東京電機大学 教授 (財)省エネルギーセンター  評議員 高村 淑彦 氏
東京電機大学 教授
(財)省エネルギーセンター
評議員
高村 淑彦 氏

現場での改善、経営陣の関与など、模範的な取組をされていることがよく分かりました

今回のダイアログを通じて、三菱電機さんが他社の模範となるような最先端の取組をされていることがよく分かりました。省エネの基本であるエネルギー使用状況を、計測機器を使ってきめ細かく計ることでムダを発見し、改善を進めておられますし、全社的にお互いが自分の工場の足りないところや良いところを公開しあって、水平展開するということは大変評価できます。更には、人材の育成、後継者の育成にも力を入れられておられるということで感心しました。

私が特に評価したいのは、何よりもまず、理解のある方が上に立っておられるということです。次に、現状の生産方法を変えることや、エネルギーが少なくて済む製品づくりと、そのための設計へのフィードバックも考えておられることです。また、工場だけでなく、設計部門にも視野を広げてより上流からの取り組みに着手しておられること、データに基づいて試験設備という"聖域"においても改善していこうとしておられることは素晴らしいですね。ぜひ、いろいろな企業に模範として取り入れていただきたいと思います。

ダイアログを終えて
環境担当執行役 生産システム本部長 エネルギー管理統括者 森安 雅治
環境担当執行役
生産システム本部長
エネルギー管理統括者
森安 雅治

これからは、今まで以上に省エネを経営に取り込むストーリーが必要だと思います

今回、高村先生に点検していただき、私たちがやってきたことが間違っていなかったことを確認できました。この間の省エネ成果は、知恵を出すことに加えて、売上高の0.1%を省エネに投資することや会社全体の環境計画として施策を打ち出すなど、経営課題として取り組んできたことで得られたものだと思います。しかしながら、現状のままではかつてのような効果を上げられないという危機感を持っています。

省エネを限界まで進めてきた現在、更なる省エネのためには投資の額も増やさなければなりません。そこを打ち破るためには、今まで以上に省エネを経営に取り込むストーリーが必要なのではないかと考えています。当社は現在、環境ステートメント「エコチェンジ」を掲げて実践しているわけですが、これは、省エネを対策として行うのではなく、「本業」にしていくということです。そうすれば、「見える化」できない部分にも踏み込んでいけるのではないかと思います。そのためにも、省エネ活動と本業とのかかわりをより緊密にする新しい経営指標が欲しいところです。

また当社では、より少ないエネルギー、より少ない資源でものづくりを行う「体質強化」と、環境改善に貢献する製品・サービスを提供していく「社会貢献」を追求していますが、今回のダイアログを終えて、「体質強化」と「社会貢献」の一体化がまさに必要とされている段階にきているということを強く感じました。

2011年6月公開


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