三菱電機株式会社は、携帯電話に使用される2GHz帯のシリコン基板上の高出力・高効率GaN※1増幅器を開発しましたのでお知らせします。大出力増幅器として世界最高※2の電力変換効率70%を実現しました。
今回の開発により携帯電話基地局の小型・低消費電力化が可能となり、限られたスペースへの携帯電話基地局の設置や、設置工事の施工性の向上に貢献します。
- ※1:Gallium Nitride:窒化ガリウム
- ※2:2012年6月時点 当社調べ。出力150Wを超える2GHz帯増幅器において
開発の特徴
- 世界最高の電力変換効率70%を実現
- ・Si基板とGaN層の間に緩衝層を設け、GaNの結晶品質を改善したことで、トランジスタの性能を向上
- ・増幅器回路の最適化により出力電力170Wと、従来※3比12ポイント改善した電力変換効率70%を実現
- ※3:Siトランジスタを用いて製品化されている出力150Wを超える2GHz帯増幅器のカタログ掲載値。
2012年6月時点 当社調べ。
- 携帯電話基地局の設置性向上に貢献
- ・低消費電力化に加えて放熱機構の簡易化が可能となり、携帯電話基地局の小型化に貢献
- ・小型化により限られたスペースへの設置や設置工事の施工性の向上に貢献
開発の概要
周波数 | 出力電力 | 電力変換効率 | 大きさ | |
開発品(今回) | 2.14GHz | 170W | 70% | 23mm×10mm×4mm |
従来※3 | 2.17GHz | 150W | 58% | 21mm×10mm×4mm |
今後の予定
さらなる高出力化・高効率化開発を継続し、2013年度内の製品化を目指します。