三菱電機株式会社は、電力需給逼迫時に、電力消費を抑えたい電力事業者側と節電の対価を得たい大規模電力消費者側の双方の節電メリットを実現し、電力需給の安定化に貢献する「デマンドレスポンス対応需給制御技術」を開発しました。
本技術は、当社スマートグリッド・スマートコミュニティ実証実験による開発成果です。
開発の特長
- 節電可能量が異なる電力消費者に対し、個別に節電要請を実施
- ・ビルや工場などの大規模電力消費者の節電可能量と希望節電対価から全体の節電量および節電対価を予測し、各電力消費者に対し必要節電量を最適配分
- ・節電量不足による需給逼迫の解消失敗や過度の節電による社会活動への悪影響の回避が可能
- 発電コストや市場価格を参照して最適な節電対価を決定
- ・季節や時刻ごとに変化する電力事業者の発電コストや電力取引市場の価格を参照し、電力事業者と電力消費者双方にメリットのある節電対価を決定
- ・電力需給逼迫時だけではなく余剰時にも対応
- 電力供給設備を必要最低限にし、電力供給コストを低減
- ・電力需給逼迫時に必要な最大発電量がデマンドレスポンスにより抑制
- ・電力事業者の発電所や送変電設備の増設抑制による電力料金の引き下げに貢献
開発の概要
機能 | 性能 | |
今回 | 節電対価を、その時々の発電コストや市場価格を参照して最適化 | 発電側と消費側の双方にメリットのある節電対価を決定。電力需給逼迫時・余剰時の双方に対応 |
従来 | 電力需給逼迫時の節電対価を事前に一律に決定 | 節電対価が固定のため、目標とする需要抑制に対して過剰・不足などの状況が発生する可能性あり |