三菱電機株式会社は、パワー半導体素子をすべてSiC※1(炭化ケイ素)で構成したフルSiCパワー半導体モジュールの大容量化技術を開発し、世界最大容量※2となる定格電圧1200V・定格電流1200Aの検証用モジュールにて動作を実証しました。
- ※1:Silicon Carbide:炭素とケイ素が1:1の化合物
- ※2:2013年2月14日当社調べ
開発の特長
- フルSiCパワー半導体モジュールとして世界最大容量での動作を実証
- ・SiC-MOSFET※3とSiC-SBD※4を搭載した1200V/1200A、2素子入りのパワー半導体モジュールを試作し、動作を実証
- ※3:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属酸化膜半導体電界効果トランジスター
- ※4:Schottky Barrier Diode:半導体と金属の接合部に生じるショットキー障壁を利用したダイオード
- 大容量化技術を開発
- ・モジュールの構造見直しにより、高速スイッチング時の高電圧を抑制、内部のチップ配置・主回路配線・制御配線の最適設計により、並列電流を均等化
- ・電流センス機能内蔵MOSFET採用により、高速短絡保護を実現することでSiCパワー半導体素子の破損を回避
- ・電力損失の約75%低減※5により、冷却器の大きさを半減できるなど適用機器の小型・軽量化に貢献
- ※5:同一運転条件でのSiモジュールとの比較