三菱電機株式会社は、AIと三菱モービルマッピングシステム(Mobile Mapping System:以下MMS※1)の技術を活用し、高精度3次元地図※2を効率的に作成・更新できる「自動図化技術」と「差分抽出技術」を開発しました。業界に先駆けて両技術の実用化を目指し、自動運転に不可欠なダイナミックマップ※3の早期整備に貢献します。
本開発成果は、2017年3月20日からドイツ・ハノーバーで開催されるCeBIT 2017(国際情報通信技術見本市)に出展します。
- ※1GPSアンテナ・レーザースキャナー・カメラなどの機器を車両に搭載し、走りながら道路や周辺の建物などの3次元位置情報を高精度(絶対精度10cm以内)に収集する装置
- ※2ダイナミックマップの基盤となる静的情報のみの地図
- ※3信号情報や周辺の車両情報など刻一刻と変化する動的情報を持つ地図
開発の特長
- AIを活用した自動図化技術により、高精度3次元地図を正確に短期間で作成
- ・MMSのレーザー点群とカメラ画像データから、区画線・標識など地図作成に必要な情報のみをAIを活用して自動的に抽出・認識し、高精度3次元地図を作成
- ・AIを用いることで必要情報の抽出・認識精度を向上するとともに、従来手作業で行っていた図化作業の自動化により地図作成時間を10分の1以下に短縮し、コスト低減に貢献
- 差分抽出技術により、ダイナミックマップの早期整備に貢献
- ・MMSで計測した過去と最新のレーザー点群の特徴点を自動的に抽出し、それぞれの特徴点をマッチングすることで変更箇所を判別する差分抽出技術を開発
- ・変更箇所のみを自動的に抽出することで高精度3次元地図の更新を高速化し、ダイナミックマップの早期整備に貢献
今後の展開
2017年10月から、当社が出資するダイナミックマップ基盤企画株式会社(東京都港区、代表取締役社長:中島 務)をはじめとする地図メーカーに対し、高速道路用高精度3 次元地図向けの「自動図化・差分抽出ソフトウェア」を販売予定です。
お問い合わせ先
三菱電機株式会社 準天頂衛星推進部
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