三菱電機株式会社は、第5世代移動通信システム(以下、5G)基地局向けに「16ビーム空間多重技術」を開発し、28GHz帯500MHz帯域を用い通信速度25.5Gbpsを世界で初めて※1実証しました。大容量高速通信で、さまざまな機器を連携しコネクテッド社会の実現に貢献します。
本件は、「電子情報通信学会無線通信システム研究会」(2月28日から横須賀リサーチパークで開催)にて発表予定です。
- ※12018年2月14日現在、当社調べ
開発の特長
- 高利得と低演算量を両立した「16ビーム空間多重技術」で通信速度25.5Gbpsを実証
- ・2ビーム超多素子アンテナRFユニット8台により16ビームを形成し、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)処理によりビーム間干渉を低減させる「16ビーム空間多重技術」を開発。
これにより4,096素子アンテナによる高利得化を16素子分の演算量で実現 - ・28GHz帯における移動通信システムにおいて世界最高※1の周波数利用効率である1Hzあたり63.7bps※2を実現、500MHz帯域を用いて1台の端末に向けて世界で初めて※1下りリンク通信速度25.5Gbpsを実証
- ※2下りリンク時間占有率0.8(下りリンク:上りリンク=4:1)の場合
- ・2ビーム超多素子アンテナRFユニット8台により16ビームを形成し、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)処理によりビーム間干渉を低減させる「16ビーム空間多重技術」を開発。
- アンテナを薄型化し、設置場所の選択肢を拡大
- ・256素子アンテナとRFデバイスを高集積化した28GHz帯APAA※3 2台で構成する2ビーム超多素子アンテナRFユニットを開発
- ・アンテナの薄型化(奥行7cm当社従来品比約3分の1)により設置しやすくなり、5Gの普及に貢献
- ※3Active Phased Array Antenna
開発の概要
機能 | 最大通信速度 | 特長 | |
今回(5G) | 500MHz帯域16並列伝送 | 25.5Gbps | シングルユーザー※416ビーム空間多重技術 |
従来(4G) | 60MHz帯域4並列伝送 | 788Mbps※5 | シングルユーザーMIMO技術 |
- ※41台の端末向け
- ※5日本における最新第4世代移動通信システム下りリンク最大通信速度(2018年2月14日現在、当社調べ)
今後の展開
2018年度内に屋外で実証実験を実施予定