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2018年5月16日
電シ本No.1801

野辺山45m電波望遠鏡の開発に貢献した通信機器の配線組立技能などが評価

平成30年度春の「黄綬褒章」を受章

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 三菱電機株式会社は、通信機製作所(兵庫県尼崎市)の小松 家茂(こまつ いえしげ)が、卓越した通信機器の配線組立技能と長年にわたる業務精励、後進育成の功績が顕著であるとの評価を受け、平成30年度春の黄綬褒章を受賞しましたのでお知らせします。

受章者

 黄綬褒章

 三菱電機株式会社 通信機製作所 製造部 組立課 電子機器組立第一係 小松 家茂(58歳)

受章の経緯

 近年の通信機器においては、微弱な電波を捉える高精度な製品開発が求められる中、構成パーツの小型化・高密度化が進んだことで集積度を上げた組立が必要となっており、特に、機器の安全性の確保や不要電波の放射抑制などのため、内部配線はミリ単位で極めて精度良くかつ正確に行うことが要求されています。
 当社の小松 家茂は、高精度の通信機器の開発・製造に長年携わってきた経験を通じ、機器配線組立技能を向上させ、これまでに野辺山45m電波望遠鏡※1や臼田宇宙空間観測所64mパラボラアンテナ※2などの世界的に有名なシステムの主要部位の高密度な配線を実現し、高精度の通信機器の開発に大きく貢献してきました。また、これら機器配線組立技能を量産機種の組立にも応用し、Ku帯※3の衛星通信用航空機搭載機器※4や、静止衛星を利用した携帯型、船舶・車載設置型の衛星通信機器の開発にも大きく寄与しています。
 さらに、社内での後継者の指導・育成はもちろんのこと、国家検定である技能検定の首席検査委員(電子回路接続作業および電子機器組立)を長年にわたり務めるなど、社外に対しての技能指導にも積極的に取り組んできており、これら卓越した技能と長年にわたる業務精励、後進育成の功績が顕著であり、人々の模範たりうると評価され、今回、平成30年度春の黄綬褒章を受章する運びとなりました。

  •  ※1大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台が開発した世界最大級のミリ波電波望遠鏡(2017年6月IEEEマイルストーン受賞)
  •  ※2国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構が開発した深宇宙探査機や科学衛星との通信を行うアンテナ
  •  ※312〜18GHzの電波帯域をいい、電離層や降雨の影響が少なく、衛星通信に用いられている
  •  ※4航空機などに搭載し災害発生時にライブ映像を提供する衛星通信装置

受章者の略歴

 1959年生まれ 京都府亀岡市出身
 1975年4月 三菱電機株式会社 入社
 1976年3月 通信機製作所にて通信機器の組立業務に従事。
現在に至る(京都府亀岡市在住)

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