「機能面とルックス面の両方で車両と連携するのが“ビルトインナビ”です。ハードキーも含めて周辺のパネルも車種専用にデザインしてあります。機能面では例えば、ナビから発信される情報を“マルチファンクションディスプレイ（以下、MFD）”に表示させることもできます」

「2014年に“ビルトインナビ”の初期モデルを登場させたのですが、これが好評を博したので、翌年その第2弾が企画されることになりました。そのタイミングで『DIATONE SOUND.NAVI』初のフルモデルチェンジ機となる『NR-MZ100シリーズ』が登場したんです。試作機を見せていただいて、その完成度の高さに唸らされました。それで次なる“ビルトインナビ”は『DIATONE SOUND.NAVI』でいこうということになったんです。

『NR-MZ100シリーズ』はいろんな部分が進化していました。まずは画面の美しさが図抜けていましたね。高精細でかつ、光の反射に滅法強い。操作レスポンスも格段に速くなっていましたし。そしてもちろん『DIATONE SOUND.NAVI』は“音”についても飛び抜けた性能を有しています。新しい価値ある“ビルトインナビ”が作れると確信できました」

「新型フォレスターには、“SUBARU”として初の乗員認識技術“ドライバーモニタリングシステム”（以下DMS）」が搭載されています。これは、ドライバーの覚醒状態を監視して、脇見や居眠り運転を推定し注意を促すという新しい安全運転サポート機能です。さらには顔認証システムにより、5人までのシートポジションやドアミラー角度、空調設定を登録することもできます。

『DIATONEサウンドビルトインナビ』はこれと連動し、“DMS”が警告を出す際には音声をミュートします。

もちろん、“MFD”とも連動します。ナビのルート案内や高速道路のSA・PAの情報、そして今流れている楽曲のタイトル等も、最小限の視線移動で確認できます。『DIATONEサウンドビルトインナビ』は“DMS”、“MFD”などのサポート機能と連動することで、安全性・操作性をより高めることに貢献できています。まずはこの部分がストロングポイントです」

「オーナーの琴線を刺激すべく、起動時にはフォレスターのエクステリアの写真をイラスト風に落とし込んだクールな画像を表示します」

「デザインについても、とことんこだわりを注入してあります。ディーラーオプションはともすれば、市販品との違いがわかりにくいというご指摘も受けますが、“ビルトインナビ”ではデザイン性にこだわることでディーラーオプションとしての強みを発揮できます。ですのでこの部分に関しては両社で綿密に連携して、一切の妥協なくたっぷり2年の開発期間をかけて成熟させました。

特に、フォレスターのインパネは美しくラウンドしているのですが、ナビ画面は直線です。この曲線と直線を融合させる部分の仕上げに相当にこだわりました。デッサンの段階から案をいろいろと見せていただいて、試作も幾度となくお願いしました。

画面の下、左右に設定したロータリースイッチもこだわった部分です。というか、ロータリースイッチは“ありき”でデザインしています。オーディオっぽさが高いですし、その下にある各種スイッチも円を基調としていますので、統一感を図りたかったんです。

“SUBARU”を選んでくださるお客様は“SUBARU”車に、ロングドライブでも疲れない快適性を求められます。さらには運転を楽しみたいと思ってくださる方も多い。ナビでも、そのご期待に応える一翼を担いたいと考えています」

「『DIATONE SOUND.NAVI』は先ほどおっしゃっていただけたように、画面がキレイで操作レスポンスが速い。さらには目的地検索の予測変換も優秀ですし、音声認識の安定感も抜けていると自負しています。『DIATONEサウンドビルトインナビ』では音声認識の感度等もフォレスター用にチューニングしてあります。もちろんサウンドチューニングもフォレスター専用に煮詰めています。ドライブを楽しもうとするマインドを、多角的にサポートできるものに仕上がっていると信じています」