行楽弁当は箸いらずのフィンガーフードで行楽弁当は箸いらずのフィンガーフードで

ピクニックやドライブに、箸がなくてもパクっと食べやすいフィンガーフードを詰め合わせたベトナム風のお弁当はいかがですか?
行楽シーズンにはもちろん、ホームパーティーの場でも喜ばれます。
今回は、各地で専門店がオープンするなど近年人気が高まるベトナムのサンドイッチ「バインミー」と
一緒に食べたいワンハンドフード2品のレシピをご紹介します。
どれも時間が経っても味わいが損なわれないようなレシピにしていますので、ぜひ作ってみてください。

ベトナム風焼き豚となますのバインミー ベトナム風焼き豚となますのバインミー

少し柔らかめのフランスパンに焼き豚となますをはさんだバインミー。サンドイッチとなますの組み合わせを意外に感じるかもしれませんが、食べてみると爽やかななますの酸味や歯ざわりの良いパリポリした食感と焼き豚がよくあう一品です。

材料(2人分)

  • ソフトフランスパン2本
  • フリルレタス3~4枚
  • パクチー適量

〈なます(作りやすい分量)〉

  • 大根400g
  • ニンジン40g
  • 4g
  • (甘酢)
  • 150g
  • グラニュー糖75g
  • 2g

〈焼き豚〉

  • 豚肩ロースブロック200g
  • ナンプラー20g(肉の重量の10%)
  • スイートチリソース20g(肉の重量の10%)
  • すりおろしニンニク4g(肉の重量の2%)

作り方

1.なますを作る

大根は長さ4cm、5mm角の拍子木切り、ニンジンは長さ4cm、3mm角の拍子木切りにする。塩と一緒にボウルに入れ、塩揉みする。
そのまま30分おき、出てきた水分は捨てる。
小鍋に甘酢の材料を入れ、一度沸かして、グラニュー糖を完全に溶かし、そのまま粗熱が取れるまでおいておく。
塩揉みした野菜と合わせ、冷蔵庫でひと晩漬ける。(清潔な瓶や保存容器に移して冷蔵庫で2週間保存可)

2.焼き豚を作る

ナンプラー、スイートチリソース、すりおろしニンニクを混ぜ、豚肩ロースブロックと一緒にジッパー付きのポリ袋に入れ、空気をなるべくぬいて閉める。ポリ袋の上からよく揉み込み、3時間~ひと晩冷蔵庫でねかす。
160度に予熱したオーブンで1時間焼く。

3.バインミーを組み立てる

焼き豚は5mm厚さに切る。
ソフトフランスパンは横方向に切り込みを入れる。
切った断面にフリルレタスをしき、その上に焼き豚をおく。さらにその上に汁気を切ったなます適量とパクチーをのせる。

ワンポイントアドバイス

パンは少し柔らかめのフランスパンを選ぶと良いです。焼きたてでパリッとしたバゲットの場合は、保存用のポリ袋に入れて半日ほどおくと、少し柔らかな食感になります。

お子様には市販のサラダチキンを使うのもおすすめです。ナンプラーとマヨネーズを混ぜたものを切ったパンの断面に塗って、野菜のみをサンドするベジサンドにしても良いです。

えびともやしのココナッツ卵焼き えびともやしのココナッツ卵焼き

お弁当の定番メニュー卵焼きをベトナム風にアレンジしました。ココナッツの甘い香りを少し加えることで、いつもとは一味違う卵焼きに仕上げています。
具材はエビとモヤシのほかに、挽き肉とニラなどお好みのものにアレンジするのもおススメです。

材料(作りやすい量:2人分)

  • 4個
  • ココナッツミルクパウダー20g
  • 20g
  • ナンプラー20g
  • こしょう少々
  • モヤシ70g
  • むきエビ70g
  • 米油大さじ1

作り方

  • 1.オーブンを230度に予熱する。
  • 2.ボウルにココナッツミルクパウダーと湯を入れ、泡立て器でダマがなくなるまで混ぜる。ここに卵を割り入れ、ナンプラーも加えてから混ぜる。モヤシは手で半分の長さに割って、卵液に加える。
  • 3.フライパンに米油を入れ、中火で加熱する。むきエビを加え、炒める。1分ほど炒めて、むきエビの色が変わったら、2を流し入れ、ゴムベラでやさしく混ぜる。半熟状になったら、火からおろし、フライパンごとオーブンに入れる。10分~15分、卵に火が通るまで焼く。
  • 4.フライパンから取り出し、くし切りにする。

ワンポイントアドバイス

フライパンは鉄製のものなど丸ごとオーブンに入れられるものを使っています。

最初にフライパンをしっかりと温めておくと、こびりつきもなく、きれいにフライパンから卵焼きを外しやすいです。

ココナッツミルクパウダーの代わりにココナッツミルクを使用しても良いです。ココナッツミルクを使って、使い切れない場合はカレー作りに使うと辛さのなかに深いコクが出ます。風味が変わってしまいますが、ココナッツミルクパウダーを牛乳で代用することもできます。

鶏挽き肉の照り焼きつくね 鶏挽き肉の照り焼きつくね

おなじみの照り焼きつくねも、コブミカンの葉を使ってベトナム風の初夏にあう味付けにしました。コブミカンは爽やかな独特の良い香りが特徴の柑橘類で、ベトナム料理ではよく使われるハーブです。お好みでスペアミントや、ディル、ライム果汁を添えてお楽しみください。

材料 (作りやすい量:2人分)

  • 鶏もも挽き肉200g
  • 赤タマネギ30g
  • おろしニンニク5g
  • コブミカンの葉っぱ(あれば、冷凍でも可)3枚
  • ゴマ油3g
  • 米油小さじ1
  • きび砂糖15g
  • ナンプラー20g
  • ライム適宜

作り方

  • 1.赤タマネギはみじん切りにする。コブミカンの葉っぱは、中心の太い葉脈を取り除き、千切りにする。
  • 2.ボウルに鶏もも挽き肉、赤タマネギ、おろしニンニク、コブミカンの葉っぱ、ゴマ油を加え、手でよく混ぜる。4等分にし、俵状にまとめる。
  • 3.フライパンに米油を入れ中火で加熱する。2を並べて入れ、焼き色がつくまで2分ほど焼く。ひっくり返し、もう片面も2分ほど焼き、水70mlを加える。蓋をして5分ほど、中まで火が通るまで蒸し焼きにする。蓋をとり、きび砂糖とナンプラーを加え、タレにとろみが出るまで2分ほど煮詰める。お好みでライムを絞ってどうぞ。

ワンポイントアドバイス

最後に調味料を加えた後、調味液を煮詰めることでとろみと照りが出ます。冷めてもしっかりとした味わいをお楽しみいただけます。

挽き肉のお肉を、豚や牛に変えても味わいが変わり面白いです。また、小さな球状にして焼き鳥のつくねのように仕上げても良いです。

コブミカンの葉っぱは一般的には千切りにして、素材に加えたり、葉っぱのままスープ(トムヤムクンなど)に入れて煮込んで香りを出したりします。手に入らない場合は、コブミカンの葉っぱは無くても作ることはできます。

レシピ:村山 由紀子 (むらやま ゆきこ)料理家

季節の食材を生かしたシンプルな料理が定評となり、メディアや企業への料理レシピ開発提供などで活躍中。
近著に「スパイスを楽しむケーキとお菓子」山と渓谷社、がある。

Instagram:@yukiyucca

2024.05.09

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