複数の人物の骨格情報を
独自のAI技術で分析し誤検知を抑制します。

MaisartMaisart関連技術「Maisart」

概要

三菱電機のAI技術「Maisart®(マイサート)※1」を用いて、作業分析ソリューション「骨紋®(こつもん)」※2を応用し、「骨紋による危険行動検知技術」を開発しました。

近年、安心・安全へのニーズが高まっており、駅や空港などの公共エリアでは、暴力行為などの危険行動を的確に発見することが強く求められています。しかし、広範囲を短時間で漏れなく確認することは難しく、発見までに時間を要したり、発見できない場合もあります。

カメラ映像を取得し、AI技術を活用して人の属性やふるまいを分析する事例も増えていますが、従来の技術では、複数人いても1人の姿勢のみを分析していたため、例えば、暴力行為と握手のように姿勢が似ている行動を誤検知することがありました。

今回開発した技術は、まずカメラ映像で検出した骨格情報から複数の人物の動きに相関があるかを判定します。さらに相関がある人物の動きをAIで分析することにより、誤検知を抑制した危険行動検知を実現します。

当社は今後も、AI関連技術の開発やそれを応用したサービス展開を加速し、安心・安全・快適な社会の実現に貢献していきます。

従来技術と今回開発した技術の比較

ニュースリリース

技術ポイント

AIで骨格情報を基に複数人物の動きを分析し、危険行動の自動検知を実現

従来の技術では、カメラ映像から検出した骨格情報を基に1人ずつの姿勢を分析していたため、例えば、握手のように手を前に出している行動を、暴力(つかみ合いなど)と誤検知することがありました。

今回開発した技術では、検出した骨格情報から動きの特徴を抽出し、AIを活用して複数の人物の動きの特徴を比較・分析することで人物の相関の有無を判定します。相関がある人物の動きに対してAIで分析することにより、危険行動を自動検知します。

複数の人物の間で発生する危険行動を高精度に検知

複数の人物の動きの特徴を検知するために、骨格が動いた軌跡・距離・速さを利用します。握手の場合、骨格はほとんど動かず、距離や速さも小さくなります。一方、つかみ合いの場合、人物Aが人物Bを押すと、骨格が動いた軌跡が同じ方向に発生し、距離や速さも大きくなります。

骨格が動いた軌跡・距離・速さと行動内容の関係性をAIで学習することで、暴力行為などの危険行動を約90%の精度で自動検知します※3。また握手など、相関はあるが危険ではない行動を誤検知しないことも確認しました。

※1Maisart(マイサート):Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technologyの略。
全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド。

※22019年10月9日広報発表新しいウィンドウが開きます

※3当社で撮影した模擬映像による検証結果。

SDGsへの取組

  • 住み続けられるまちづくりを
  • 平和と公正をすべての人に

SDGsとは?