#03SDGsへの取組事例

ZEB関連技術実証棟
「SUSTIE®(サスティエ)」

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • 気候変動に具体的な政策を
事前計画型ZEB運用技術により、
運用段階において『ZEB』を達成
「SUSTIE」は、SustainabilityとEnergyを組み合わせた造語で、省エネと健康性・快適性を研究・実証していくオフィスを柔らかい語感で表現しています。ZEB関連技術の開発加速を目的に2020年10月に建設した「SUSTIE」は、設計段階で6000㎡以上の中規模オフィスビルとしては初めて『ZEB』※1 認証(基準比▲106%)を取得。新たに開発した事前計画型のZEB運用技術等を用いた結果、運用段階でも『ZEB』(基準比※2 ▲115%)を達成いたしました。三菱電機は本施設で実証された省エネ技術、運用ノウハウをを順次事業に適用していくことで、省エネと快適な居住空間の実現を目指します。
※1 年間の一次エネルギー収支がゼロまたはマイナスの建築物。ZEBの定義における最高ランクの評価
※2 建築物省エネ法で定められている消費エネルギー量の基準。地域や建物用途などの条件毎に値が異なる
CASE 01

ZEB関連技術実証棟「SUSTIE®(サスティエ)」

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「SUSTIE」では、新たに開発した事前計画型のZEB運用技術を活用し、竣工直後の運用開始からビル設備の最適な運転を実現しました。本技術は、空調や照明などビル設備の運転状態と、室温や室内の明るさなどオフィスの状態を事前にシミュレーションし、その結果を用いてエネルギー消費量の収支と快適性を1年先まで予測します。さらに、当社AI技術「Maisart®(マイサート)※3」を活用した多目的最適化技術を組み合わせ、繰り返しシミュレーションすることで、快適性を維持しながら消費エネルギー量を最小化するビル設備の運転計画を自動的に導出します。
これにより、1年間の創エネルギー量が571.75MJ/m2・年、消費エネルギー量が366.07MJ/m2・年、エネルギー消費量の収支が-205.68MJ/m2・年となり、創エネルギー量を含めた年間の一次エネルギー消費量の収支は基準値比で115%削減し、設計段階の性能を上回りました。
また、本技術により、各部屋の設定温度や調光率など、運用段階で必要なビル設備のパラメーター設定の試行錯誤にかかる負荷を削減でき、運用開始日から1年という期間※4で運用段階での『ZEB』を達成しました。
6,000m2以上の中規模かつ太陽光パネルを建物上だけに設置したオフィスビルにおける運用段階での『ZEB』達成により、敷地面積に余裕がない都市部でも、快適で働きやすい環境を高次元で維持しながら『ZEB』を実現した事例を示しました。
※3 Mitsubishi Electric’s AI creates the State-of-the-ART in technologyの略。全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド
※4 「SUSTIE」では2020年10月19日~2021年10月18日の1年間で運用段階における『ZEB』を実現。2020年10月19日が入居日のため、上記期間が『ZEB』の最短の評価期間となる
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今後も、省エネだけでなく働く環境の効率化等によりビルを高度化する「ZEB+®(ゼブプラス)」のコンセプトに基づき、技術開発、ZEB提案を推進します。