#11SDGsへの取組事例

社会インフラ維持管理業務のDX
(デジタル・トランスフォーメーション)

  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
維持管理業務をDXで効率化し、持続可能な社会インフラの実現に貢献します
道路や鉄道などの社会インフラは、社会活動の維持に、さらには人命を守るために、極めて大きな役割を担っています。特に高度成長期以降に整備した社会インフラは、今後急速に老朽化が進むため点検が非常に重要ですが、維持管理業務に従事する技術者不足への対応や、業務の効率化が喫緊の課題となっています。
三菱電機は、走行型計測車両を用いて収集した社会インフラの表面形状の3次元点群データや高精細画像データを用いて各種解析を行う三菱インフラモニタリングシステム(MMSD)や、デジタルデータで社会インフラの現況を仮想空間内に再現、維持管理情報と関連づけて管理する三菱多次元施設・設備管理システム(MDMD)を提供し、DXによる維持管理業務の効率化を実現、持続可能な社会インフラ維持管理に貢献します。
CASE 01

三菱インフラモニタリングシステム(MMSD®※1

高密度3次元レーザと高解像度8Kラインカメラを車両に搭載。走行中に収集した道路や鉄道沿線の高密度3次元点群データやトンネル壁面、路面、遮音壁などの高精細画像データを解析することで、トンネル点検などの点検作業のDXを推進します。例えば、過去と現在のデータを比較することで、目視では確認しにくい壁面の経年変化(歪み)の可視化や、ひび割れ、漏水、ボルトの取り付け状態などを目視と同等の精度で確認できます。特にひび割れに対しては、当社AI技術「Maisart®(マイサート)※2」を活用し、幅0.3mmの微細なひび割れを自動で検出できます。これらのデジタル技術により、ベテラン技術者に頼りがちだった点検作業を、経験を問わず効率的に実施できます。
※1 Mitsubishi Mobile Monitoring System for Diagnosis
※2 Mitsubishi Electric’s AI creates the State-of-the-ART in Technology の略。全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド。
CASE 02

三菱多次元施設・設備管理システム(MDMD®※3

MMSD®で取得した道路や鉄道沿線の高密度・高精度な3次元点群データや高精細画像データなどを活用し、クラウドやサーバー上にデジタルツイン(仮想空間)を構築することで、維持管理に関わる現場作業のDXを推進します。例えば、人手による測量と同等の精度で、離隔距離測定、設備設置スペースの検討、配線長の算出、干渉チェックなどがデジタルツイン上で行えるため、工事計画・設計業務での現場作業を軽減できます。また、点検履歴や劣化度、変状記録などの維持管理に関わる情報をデジタルツイン上に重畳することで、必要な情報を容易に確認でき経年変化を踏まえた補修計画が立案できます。これらのデジタル技術により、維持管理に関わる現場作業の効率化を実現します。
※3 Mitsubishi Multi-dimensional Data Management for Diagnosis
現場作業の軽減と情報共有の促進の図
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