事業の歴史技術の変革
変革への挑戦
三菱電機は、より良いものを求めて変革を続けています。国際的に特許出願件数が多いのも、多くの技術を開発してきたからこそです。そして、三菱FAも多くの技術的革新に貢献してきました。
1933
業界初:
国産初、ノーヒューズ遮断器15~35Aを発売
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1933
業界初:国産初、ノーヒューズ遮断器15~35Aを発売
1933年に国産初となるノーヒューズ遮断器15~35Aを発売した。ノーヒューズ遮断器が開発されるまでの電力引き込み口にはヒューズ付き開閉器が使用されていたが、ヒューズの取替等の保守管理に手間がかかる、安全面に不安が残るなどの問題があった。このヒューズ付開閉器に代わって登場したノーヒューズ遮断器は、1929年に米国ウェスチングハウスエレクトリック社によって開発・発売されたが、当社はこの技術を導入して名古屋製作所で開発し、1933年に発売した。ノーヒューズ遮断器は1962年に福山製作所へ移管し、現在では、国内外で大きな飛躍を遂げている。
1964
当社初:
当社初、機電一体製造の放電加工機「DIAX」を完成
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1964
当社初:当社初、機電一体製造の放電加工機「DIAX」を完成
1963年に三菱重工から機械本体部分の生産移管を受け、1964年に当社製一貫生産による形彫放電加工機初号機「DIAX-DM201」を出荷。電極消耗という最大の課題に対し、同年、サイリスタ半導体を電源に採用することで電極低消耗を実現し、業界での地位を確立した。1972年にワイヤ放電加工機「DIAX-DWC50S-LT」を生産開始。加工速度という課題に対し、世界で初めてトランジスタモジュールを電源搭載した「Nシリーズ」では、高ピーク電流で高速スイッチングを行うことに成功し、世界最速の加工速度毎分60㎟を実現した。その後、1985年毎分250㎟、2002年毎分500㎟と世界最速値を更新。業界トップレベルの地位を維持し続け、2019年2月には累計7万台を達成した。
1973
当社初:
リレー制御盤に代わる当社初のシーケンサ「MELSEC-310」を発売
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1973
当社初:リレー制御盤に代わる当社初のシーケンサ「MELSEC-310」を発売
1960年代、生産設備におけるリレー制御盤は、制御規模の増大により大型化・複雑化し、新たなアーキテクチャの出現が望まれていた。これに応えるため、当時のコンピュータシステム製作所、制御製作所、長崎製作所、名古屋製作所の4場所の技術を結集し、1973年に当社初のシーケンサ「MELSEC-310」が完成した。電子計算機の隆盛により発展したデジタル技術と半導体集積回路技術を最大限活用し、従来の電磁リレーによるワイヤードロジックを、メモリとプロセッサによるソフトウエア制御に置き換えることで、ハードウエアの回路変更なしで、容易に制御の変更が可能となった。ここで開発された高信頼かつ操作性の良い基本アーキテクチャが今日のシーケンサーシステムの礎を築いた。
1985
ヒット製品:
多様なFA制御用途に適用可能とした汎用シーケンサ「MELSEC-A」シリーズを発売
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1985
ヒット製品:多様なFA制御用途に適用可能とした汎用シーケンサ「MELSEC-A」シリーズを発売
自動車、食品などの生産ライン制御用途向けとして発売した従来機種Kシリーズに対して、1985年にFA制御用途全般に幅広く使用可能な製品として、より汎用性を高めたシーケンサ「MELSEC-A」シリーズを発売した。Aシリーズは面実装部品を採用し小型化を図るとともに、位置決めや通信ユニットなど幅広いユニットの品揃えにより、FA制御用途においての適用分野を拡大した。プログラミング装置は、従来機種の半分の重量8kg以下として、現場での持ち運び容易性を実現した。さらに、シーケンス制御言語を従来機種より継承することで、ユーザーに広く受け入れられる製品となり、「MELSEC-A」シリーズはシーケンサ事業規模拡大に大きく貢献する機種となった。
1987
当社初:
教育・産業用の高性能マイクロロボット「ムーブマスター」を発売
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1987
当社初:教育・産業用の高性能マイクロロボット「ムーブマスター」を発売
「ムーブマスター」は、教育・研究分野を対象とした卓上のパーソナルロボットとして1982年に誕生した。小型軽量、80W以下のモーター容量、パソコンから簡単に制御できるコンセプトは、産業用のみならず学校や研究室など誰でも容易に使用でき、ロボットを使ったことのない人や若い人たちにもロボットに触れる機会を与えた。また、安価で使いやすい「ムーブマスター」はパーソナルニーズに応えるロボットとして広く普及する一方で、簡単な軽作業を行う小型産業用ロボットへの要望も高まった。80年代末にはDCサーボモーターを採用し、基本性能向上とプログラム機能の拡張を行ったRV-M1シリーズ機種が開発され、「ムーブマスター」は全世界でベストセラーロボットになった。
1991
業界初:
業界初の超小型インバータ「FREQROL-Z024シリーズ」を発売
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1991
業界初:業界初の超小型インバータ「FREQROL-Z024シリーズ」を発売
1991年4月、業界初となる文庫本(A6)サイズの超小型インバータ「FR-Z024」を発売した。当時は0.4kWクラスでA4サイズが一般的であったが、他社との差別化を図り、誰もが驚くサイズを実現しようと、従来の1/4であるA6サイズを目標に開発を行った。実現のためにはパワーICの小型化が必須であり、小型の民生品を採用した。ICのノイズ耐量が課題であったが、部品配置等の試行錯誤を重ね、基準をクリアした。また、基板は当社インバーター初となる面実装により高密度化を実現。さらに動力部と制御部を分離し、上下に配置することでA6サイズ以下とした。数々のチャレンジにより、誕生した「FR-Z024」は他社を凌駕し、国内トップレベルのシェアを確固たるものとした。
1999
画期的性能:
産業機械の生産性向上を図るACサーボ「MELSERVO-J2-Superシリーズ」を発売
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1999
画期的性能:産業機械の生産性向上を図るACサーボ「MELSERVO-J2-Superシリーズ」を発売
半導体製造装置、工作機など各種産業機械の生産性向上に応える製品として、ACサーボ「MELSERVO-J2-Super」シリーズを1999年に発売。サーボアンプは業界最高の高応答サーボ制御性能、使い勝手を追求したリアルタイムオートチューニング、装置の機械特性をサーボ側で解析するマシンアナライザ機能、整定時間が最短となるサーボゲインを探索するゲインサーチ機能などを搭載。サーボモータHC-KFSは外形寸法を従来品と同一、低剛性装置に対してサーボゲインを上げやすいように高慣性イナーシャとした。検出器は従来品の16倍の分解能を有する絶対値エンコーダを標準搭載。その後、高機能や使いやすさを追求したサーボシステムを産業界に投入し業界発展に貢献した。
2001
業界の先駆け:
製造業の抱える課題を解決する新世代FA-IT統合ソリューション「e-F@ctory」を発表
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2001
業界の先駆け:製造業の抱える課題を解決する新世代FA-IT統合ソリューション「e-F@ctory」を発表
2001年当時のFA業界を取り巻く環境は情報化が急速に進化し、生産現場と管理部門との情報共有化、遠隔監視、製品ライフサイクルにおける一貫サービス提供等、ユーザー指向の製品提供・支援の重要性が増していた。
FA-IT統合ソリューション「e-F@ctory」は、製造業が抱える課題を効果的に解決する、いわば21世紀の産業革命である。市場環境の変化に迅速対応できるよう開発や製造、物流などにおけるあらゆる機器や設備をIoTでつなぎ、収集した膨大なデータを分析・活用してものづくり全体を最適化する仕組みを提案した。以後、2003年の本格提案開始と共にサプライチェーンをスコープに入れ、対応製品群、支援ツール等の充実を図り、工場トータルの改善活動を継続支援している。
2018
業界の先駆け:
Edgecross対応ソフトウェア「iQ Edgecross」と産業用PC「MELIPCシリーズ」を発売
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2018
業界の先駆け:Edgecross対応ソフトウェア「iQ Edgecross」と産業用PC「MELIPCシリーズ」を発売
エッジコンピューティング領域のソフトウェアプラットフォーム「Edgecross」に対応したAI搭載データ分析・診断ソフトウェア「リアルタイムデータアナライザ」を2018年5月に発売。生産現場の予防保全や品質向上を支援。またFA分野での制御用途やエッジコンピューティング用途向けの産業用PC「MELIPCシリーズ」を同時に発売。さらに1台で生産情報の処理と装置のリアルタイム制御を実現したフラッグシップモデル「MI5000」含めて3機種を発売。2019年2月には、高解像度液晶とタッチパネルを搭載したディスプレイ一体型のパネルコンピュータ「MI3000」を追加発売した。