歴史ある名刹の情緒と調和し、文化財を際立たせるLEDの高品質な光
旧嵯峨御所 大本山 大覚寺 様
歴史ある木造建築物と寺宝に最適な光を模索
京都の「旧嵯峨御所 大本山 大覚寺」は、平安初期に嵯峨天皇の離宮として建立された1200年以上の歴史を持つ名刹である。境内は広く、御堂は多岐にわたるため、環境負荷軽減の省エネの取り組みでは抜本的な対策が必要で、消費電力の少ない照明器具への更新を検討していた。一方、寺宝を展示収蔵する「霊宝館」では、ちらつきがなく、文化財への熱・光の負担が少ない展示照明を模索。御堂の一部と「霊宝館」で、LEDによる照明改修を実施した。
お客さまの課題は「歴史的建造物、文化財への負担が少なく、
天井・意匠に合わせた器具の選定と、既存の雰囲気との調和」
御堂では、歴史的建造物、文化財の状態を変えることなく、既存の天井・意匠や寸法に合わせた照明器具が不可欠であり、同時に、歴史ある建物の情趣や空間の雰囲気に違和感のない高品位な光環境の実現が求められた。寺宝の収蔵展示用においては、文化財への負担が小さく、かつ、鑑賞に適した展示照明への更新が課題だった。また、過去、一時的に導入したLEDに、光のバラツキがあり短寿命だったことから、今回の採用では高い品質と信頼性も重視した。
LEDソリューション
「格天井や竿縁の意匠に調和する照明の提案と、約半年の点灯実験で御堂に最適な色温度を検証し、違和感のない光環境を創出」
ロウソクや線香を焚く御堂の天井には、熱負荷が少ないLED照明を格天井の格間や竿縁の寸法に合わせ、意匠や雰囲気に調和する照明器具を提案。LEDの光の品質の確認のために、境内の建物の一部で約半年間の点灯実験を行い、既存照明と比較しながら、歴史的建造物の室内の趣に馴染む色温度を検証した。「霊宝館」では、演色性に優れたLED照明で展示照明を改善。光のちらつきのない静謐な展示環境をつくりあげた。
お客様の声
「写経道場でもある五大堂はLED照明でとても明るくなりました。写経は手元の明かりが大切なので大変ありがたい。照明を替えたことに気づく方は少なく、LEDの光は違和感なく空間に溶け込んでいます。」
(真言宗大覚寺派 宗務総長 大本山大覚寺 執行長 嵯峨御流華道総司所 理事長 伊勢俊雄師)
「御堂の天井の意匠や寸法に、柔軟に対応できたのが三菱電機のLED照明器具でした。LEDには冷たい光の印象があったため、導入には不安もありましたが、三菱電機は約半年間、器具を試験的に設置し、既存照明と比較しながら光の質を確認できたため、安心して導入することができました。」
(真言宗大覚寺派 財務部長 大本山大覚寺 執行 嵯峨御流華道総司所 理事 岡村光真師)
事例データ
■施主:旧嵯峨御所 大本山 大覚寺
■所在地:京都府 京都市
■導入年月:2018年7月
「旧嵯峨御所 大本山 大覚寺」に採用された三菱電機のLED照明
■LEDライトユニット形ベースライト「Myシリーズ」
器具本体とライトユニットを組み合わせる高効率なLEDベースライト。組合せは3000 通り以上で様々な施設に利用頂けます。今回の案件では、文化財であるお堂のベース照明の光源として利用されています。
■LEDスポットライト「AKシリーズ」
空間にとけ込む端正なフォルムのLEDスポットライト。COBを搭載、独自のレンズにより美しい光で対象物を照明します。霊宝館使用の製品は、平均演色評価数Ra95で展示物本来の色合いを再現します。
■直管LEDランプ搭載ベースライト『Lファインecoシリーズ』
既設直管蛍光ランプ器具を電源、ソケットを交換することにより直管LEDランプ器具にリニューアル。既設器具の再利用により廃材が少なく省資源であると共に既設器具を変更できない場合にも対応可能です。