用語集Glossary

カーボンニュートラル

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることです。双方が均衡することで、排出量の総和は全体としてゼロになります。まずは排出量を大幅に削減し、どうしても削減できない分を吸収することで、総和ゼロを目指します。排出量削減の手段としては、化石燃料由来のエネルギーから再生可能エネルギーへの転換や、エネルギー効率の向上が挙げられます。吸収の手段には、植林、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage:主に産業活動において発生するCO2を、大気中に排出する前あるいはした後に回収したり、貯蔵したりする技術)があります。

2015年、パリで行われた国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において、「パリ協定」が採択されました。これは途上国含む全ての参加国に対し、温室効果ガス削減の努力を求める国際的な枠組みです。パリ協定では、以下のような長期目標を掲げ、締約国に対し、削減目標を5年ごとに提出・更新する義務を設けています。

  • ・世界の平均気温上昇を、産業革命以前と比較して2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする
  • ・21世紀後半には、カーボンニュートラルを達成する

また、IPCC(国際気候変動に関する政府間パネル)によれば、温度上昇を1.5℃以内に抑えるには、2050年近辺までのカーボンニュートラルが必要であるということです。日本もこの流れを受け、当時の菅義偉総理が「我が国は2050年にカーボンニュートラルを目指す」と宣言しました(2020年10月の所信表明演説)。

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