技術
Technologies
02 自然エネルギーを活用
太陽光だけでなく自然風も用いて、ZEBをさらに推進します。
屋上全面と南面各階の庇上に太陽光パネルを配置して、そこで発電した自然エネルギーを活用します。また、各階南面の換気窓から自然風を導入します。その際に、放射冷暖房パネルにより、室温に近づけるよう予冷・予熱をして取り込みます。 そして、暖められた空気は吹き抜け空間上部に溜まります。この溜まった空気を排出することで、重力による換気を行います。さらに夏期には、クールチューブ※1を活用した給気温度の引き下げなど、自然エネルギーを積極的に利用する工夫を取り入れています。
※1ヒートポンプ給湯器の冷排気を地中に埋設したチューブに通し、さらに冷却するシステム。この冷気で換気の温度を下げる。
03 ビル・シミュレーション技術を導入
SUSTIEの消費エネルギーと快適性を予測し、
ZEBの運用を省力化します。
※2Building Information Modeling:管理情報・材質情報などの属性情報を追加した3Dの建物モデルを設計・施工・維持管理まで一貫して利用・共有することで、建物の管理を効率化する設計方法。
ZEBを運用するためのビル・シミュレーション技術を導入することで、省エネと快適性の最適なバランスを取ることができるようになります。この技術では、計算機上の仮想空間にSUSTIEのビル・シミュレーターを生成します。ビル・シミュレーターには、当社のビル設備の動作を模擬するモデルが実際のビルと同じように配置され、これによって、消費エネルギーと、快適性を高精度に予測することができるようになります。
ZEBを運用するためのビル・シミュレーション技術
また、ビルの空調・照明・入退室などの各設備を監視・制御する、ビル管理システム「Facima®(ファシーマ)」とビル統合ソリューション「BuilUnity®(ビルユニティー)」で実証棟内の多数のセンサーが取得したデータを管理し、ZEB関連技術の実証に活用します。
04 健康性・快適性の追求
SUSTIEは省エネと快適性を高度に両立するオフィスを目指しています。
ここではその取り組みを紹介します。
ABW※3のコンセプトに基づき、フロアごとに「対話」「リラックス」「集中」とテーマ分けされた実証室(執務室)を用意し、従業員が個々の働き方に適した執務空間を自由に選択できるようにしました。
※3Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)異なる作業スタイルに適した空間を提供し、その日の作業内容により自由に席を選ぶことが出来ること。
4F 集中
3F リラックス
2F 対話
開放感のある吹き抜け空間に加え、大面積の壁面緑化パネルを各所に設置しています。食堂では健康に配慮した食事を提供したり、光が届きにくい会議室では「青空照明® misola(みそら)」を導入するなど、執務空間を快適にしています。
また、外気導入や非接触ドアを採用することで、アフターコロナの対応も考慮した新しいオフィスのあり方を提案しています。
各所の壁面緑化
健康食を提供する食堂
青空照明を導入した会議室
05 SUSTIEで行われる実証実験
今後の需要拡大が見込まれるZEBに対応する省エネ技術の開発と実証実験を加速し、省エネ性に優れた快適な居住空間の実現に貢献します。たとえば、室内の在室人数情報を用いて換気量を制御する「入退室換気連携システム」、スマートシティ・ビルIoT プラットフォーム「Ville-feuille(ヴィルフィーユ)」を活用したエネルギー管理などの実証を通じて、さらなる省エネと快適性を両立する技術を確立していきます。また、アフターコロナへの対応として、実証棟内の部屋・座席などの利用履歴を時系列に監視し、状況に応じて換気量の制御や自然換気への切り替えを行います。
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