テクノロジー
三菱電機のFA技術や、ビジネスに役立つ各種レポート・コラムをご紹介します。
セミナーレポート
「e-F@ctoryセミナー in 関西」レポート
2017年4月公開【全1回】
三菱電機講演三菱電機名古屋製作所 e-F@ctory推進プロジェクトグループ サブプロジェクトグループマネージャー 溝上悟史 ※講演者の所属は2017年2月時点のものです。
ものづくりの将来とFA統合ソリューションe-F@ctory
三菱電機名古屋製作所
e-F@ctory推進プロジェクトグループ
サブプロジェクト
グループマネージャー
溝上悟史
「ものづくりは、顧客ニーズの多様化や高度化への対応が求められています。それに有効なセンシングや高速通信、クラウドやAIなどのITが進化しており、ITでデジタル空間を活用したものづくりが加速していくものと考えています。
当社が2003年から展開している「e-F@ctory」は、FA技術とITを活用することで開発・生産・保守の全般にわたるトータルコスト削減と、一歩先のものづくりを実現するソリューションです。パートナー各社様と協業し、機器設計のシミュレーション精度向上や、生産現場の見える化により得た情報をもとにした改善効果予測、センサ情報をもとにした予知保全など、さまざまな改善を具体化してきました。
e-F@ctoryの基本的なアプローチは、FAとITの連携です。生産現場からデータを収集し、一次処理したものを管理部門のITシステムに提供し、分析して最適化した結果を生産現場へフィードバックすることで、改善を進めることが可能になります。しかし実際の生産現場はITのシステムと分断されていることが多いのが実情です。そのため分析ツールやAIなどを活用しにくく、また生産現場の膨大な情報をリアルタイムで収集・処理する部分にも大きなコストがかかりがちです。
三菱電機名古屋製作所 e-F@ctory推進プロジェクトグループ
サブプロジェクトグループマネージャー 溝上悟史
e-F@ctoryはこうしたFAとITの連携に必要な各種技術を用意しています。例えば現場の情報取得については、「iQSS」と「AnyWireASLINK」の組み合わせによるセンサーソリューションが効果を発揮します。ネットワークにつながった多数のセンサを統合管理可能にするもので、断線時に瞬時に特定したり、複数のセンサを一括設定したりすることが可能です。また収集したデータが膨大になることで懸念される課題には、フィールドネットワークの「CC-Link IE」があります。1Gbpsの広帯域性と充実した診断機能、自由度の大きい配線性などで、ネットワークの複雑化を防いでユーザビリティを追求します。
FAとITが直接接する部分には、MESインタフェースユニットを用意しています。ゲートウェイで接続しようとするとプログラム開発が必要なうえに、プログラムを動かすPCの管理も必要になります。MESインタフェースユニットでは、生産現場の情報をイベント発信でITに送るため、ネットワークの負荷低減もはかることが可能です。MESインタフェースユニット以外にも、FAとITのエッジ部分に搭載することで、統計解析や品質管理などを可能にするツールをラインナップしています。
e-F@ctoryはAIを活用した暗黙知の形式知化や、FAとITの連携で懸念されるセキュリティ確保などにも取り組んでいます。ものづくりのエンジニアリングチェーン、サプライチェーンまでカバーするソリューションに、e-F@ctoryを進化させていく方針です。」
製品・ソリューション紹介
e-F@ctoryは、「生産情報の見える化」「エネルギーの見える化」「安全の見える化」の実現による企業のTCO削減、企業価値向上を支援します。
生産現場で要求される高速な制御、大容量データの管理、自由な配線性、簡単な立上げ・メンテナンスなど、システムの全体最適化という産業用ネットワークへの新たなニーズにお応えします。
「e-F@ctory」に関する詳細につきましては、お近くの支社・支店へご相談ください。
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