三菱ジャー炊飯器
活動レポート
三菱電機社員が参画!
稲の成長記録レポート
宮城県登米地区の専用水田で実施している三菱電機契約水田お米栽培プロジェクト。
今年は、「本炭釜 KAMADO」開発者の金井に加え、営業部のルーキー青木も参加。
田植えから収穫まで、半年間の稲作作業や農家の方々との対話を通じ、お米づくりの現場をレポートします。
「本炭釜 KAMADO」開発者
金井 孝博
「米づくりの経験を、炊飯器開発に活かしたい」
三菱電機ホーム機器ジャー炊飯器開発チーム、オーブンレンジの設計等を経て、炊飯器開発を担当。全国のかまど現場を訪ね歩いて研究を重ね、2015年「本炭釜 KAMADO」を完成。さらなる進化に向けて現在も開発を続ける。
三菱電機ホーム機器株式会社 営業部
青木 美波
「先輩に続き、初の田植えにチャレンジします!」
入社2年目の期待の新人。今年から「本炭釜 KAMADO」のセールスを担当。ジャー炊飯器を通じておいしいごはんをご家庭に届けるという使命を持つ身として、原点のお米について理解を深めたいと米づくりを一から学ぶことに。
先輩から後輩へのバトンタッチ。
今年は青木が米づくりに挑戦!
三菱電機契約水田の田植えは、晴天の5月19日に実施されました。昨年、一連の稲作作業に参加した金井に続き、今年は新人の青木も田んぼデビュー。まずは、米づくりの師匠・木村さんと初顔合わせです。
- 金井
- 炊飯器を開発する人間として、米づくりへの参加はとても貴重で有意義な体験です。私が関わらせていただくのはほんの数日ですが、木村さんたちはおいしいお米を作るために一年を通して大変な作業を繰り返されている。そんなお米づくりの最前線にいるみなさんに恥じぬよう、さらにおいしいごはんを炊ける炊飯器づくりへの決意を胸に、今年は新人を連れてきました!
- 青木
- みなさん、はじめまして。営業部の青木美波です。これから半年間、米づくりに参加させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
- 木村
- まあ固い挨拶は抜きにして……。こちらこそ、よろしくお願いします。じゃあ、さっそく作業を開始しましょうか。
大切に育てられた苗を専用水田に運びます
木村さんたちが大切に育てた苗を、専用水田に植えるのが本日の作業。青木の初仕事は、「苗運び」です。軽トラック3台に積み込まれた苗箱から苗を下ろし、田植機にセットしていきます。
- 木村
- 近所の農家に手伝ってもらいながら、女性陣総出でやっています。今日は青木さんの働きにも期待していますよ。
- 青木
- 土と苗がぎっしり詰まった苗箱は、けっこうな重量。でも、この「苗運び」は女性の仕事なんですね。がんばります!
- 木村
- 運び終わったら、苗箱を洗ってもらいましょうか。
- 青木
- はい!
田植えまでの1か月間、苗を育んできた苗箱の役目はいったんここで終了。来年の育苗の時期までお休みです。その働きを労るように、田んぼの用水路で苗箱を水洗いする青木。陽の光を浴びて、用水路の水面もキラキラと輝いています。
- 青木
- 水が冷たくて気持ちいいですねえ。
- 木村
- この田んぼに流れているのは、北上川の清流です。暑い夏でも、この水が田んぼを冷やしてくれるから、稲もへたらず元気に育ってくれるんです。
- 青木
- 水がいいから、お米もおいしく育つんですね。用水路の清流もそうですが、田んぼに張られた水も鏡のように澄んでいてきれいですね。
- 木村
- こっちの田んぼはまだ水を張ったばかりだからね。このあと、トラクターで土と水を混ぜ合わせる「代掻き(しろかき)」という作業を行います。稲を植えやすいように、水田を沼地のような状態にしてから平らに均すんです。代掻き後に浮き上がる「よっこも」(稲わら)も、田植え前に取り除いておかなくてはなりません。これもおいしいお米づくりに欠かせない工程です。
車の運転とは勝手が違う、泥の中での田植機操縦
専用水田では、さっそく男性陣が田植機で稲を植えています。田植機を運転するのは、木村家の三男・友優さん。青木も隣に乗せてもらい、田植えの様子を見学……と思いきや、いつの間にか運転席に座っていました。
- 友優
- はじめてにしては上出来! 稲もきれいなラインで植わってるし、今すぐうちで活躍できますよ。
- 青木
- 子どもの頃、祖父母が田んぼを持っていたので、田植機に乗ったことはあるんです。でも運転するのは今日が初めて。隣で見ていると簡単そうですが、実際に動かしてみると、泥に車輪がとられてしまい、まっすぐ進むのもひと苦労でした。
- 木村
- 昔は田んぼに糸を張って、その間をまっすぐ手植えしながら進んでいたんですよ。それに比べれば、今は機械で作業できるからずいぶんラクになった。今や、ドローンを使って種まきや肥料やりをする方法もあるくらいですからね。
ちなみに今回はドローンを使って空から見た専用水田の様子を撮影しました。
「東北194号」ってどんな品種?
今年は、「東北194号」という品種を栽培します。どんなお米なのか、五つ星お米マイスターの佐藤さんに聞いてきました。
- 佐藤
- 「東北194号」は、「ササニシキ」を母に、「ひとめぼれ」を父に持つ品種で、2012年に登録された新しいお米です。「ひとめぼれ」の耐性を受け継いでいるので体は丈夫なのですが、おいしく育てるのが非常にむずかしい、いわばプロ向けの品種です。生産者を選ぶお米といってもいいでしょう。その点、木村さんは早くから「東北194号」を研究し、最適な肥料と育て方を編み出して、うまくその特長を引き出すことに成功しています。
- 青木
- 「東北194号」の特長って何ですか? お米の味や食感を教えてください。
- 佐藤
- 味自体は、幻のお米といわれる「ササニシキ」に似ています。でも、「東北194号」のおいしさは、他のお米と少し異なるんです。お米の食味官能試験には、「粘り」と「硬さ」という項目がありますが、「東北194号」は粘りでも硬さでもなく、「粘弾性」ともいうべき独特の食感を持っている。この粘弾性は炊飯でも大きく変わります。
- 青木
- 育てるのもむずかしいけれど、炊くのにもコツがいるわけですね。
- 金井
- そこで品種毎の特長を引き出しておいしく炊き上げる「本炭釜 KAMADO」の「銘柄芳潤炊き」には、佐藤さんにも協力していただいて、「東北194号」用のモードを設けました。だから、安心しておいしく召し上がっていただけますよ。
- 青木のひとこと
- ふだんは購入しているお米を、今日は田んぼに植えるところから体験。今回はたった1日だけのお手伝いでしたが、お米づくりには多くの手間と情熱がかけられているのだということがわかりました。今日の経験を通じてこれだけの想いがつまったお米をおいしいごはんとしてご家庭に届けたいと改めて思いました。その気持ちを大切にこれからの仕事やこのプロジェクトにも取りくんでいきたいと思います!