三菱電機株式会社は、当社独自のデジタル基盤「Serendie(セレンディ)TM」※2を活用して、鉄道事業に関わるエネルギーの最適利用や鉄道アセットの最適配置・運用に向けたデータ分析サービスの提供を7月11日に開始します。
鉄道業界では、鉄道分野・鉄道関連分野のカーボンニュートラル・脱炭素化の実現に向けて、太陽光発電(以下、PV)等の再生可能エネルギー活用や環境配慮型の車両機器導入などの施策が進められています。この取り組みをさらに加速するためには、運行情報をはじめとした鉄道に関連するさまざまな運用データを活用し、変電所や駅の鉄道アセットと列車運行を連携してエネルギーを全体で最適化する必要があります。
当社は今回、デジタル基盤「Serendie」を活用し、車両・変電所・駅の電力使用量や列車運行状況等のデータを組み合わせて分析することで、脱炭素化を目指す鉄道事業者の潜在課題を捉え、最適な解決策や活用方法を提案する鉄道向けデータ分析サービスを開始します。このサービスでは、例えば鉄道車両のブレーキ時に発生する回生エネルギーの余剰電力(以下、余剰回生電力)を見える化した情報の地図上マッピングをもとに、駅舎補助電源装置(S-EIVⓇ)※3の適切な配置場所や、駅の混雑度・運行ダイヤ・運行状況に応じた鉄道アセットの最適な運用方法を提案します。
この提案をもとに、鉄道事業者の設備導入や列車の省エネ運用を継続的にサポートし、鉄道アセット連携と省エネ運転を融合することで、エネルギーの運用最適化に貢献します。さらに、鉄道分野で収集したデータを分析・活用し、沿線地域の電力システムとの連携をサポートすることで、沿線地域全体でのエネルギー供給の最適化実現による脱炭素化推進に貢献します。
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既存の鉄道車両に搭載し、車両統合管理装置(TCMS)の各種データを収集する装置。SMART-DはSmall Monitor Analyze Record Terminal-Depotの略
- ※2
当社がありたい姿として掲げる「循環型 デジタル・エンジニアリング企業」への変革をさらに加速するためのデジタル基盤。Serendipity(偶然の巡り合いがもたらすひらめき)と、Digital Engineeringを掛け合わせた造語
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鉄道車両のブレーキ時に発生する回生電力のうち、近くを走行している車両だけでは消費できない余剰電力を駅の電気設備に直接供給する装置。S-EIVはStation Energy Saving Inverterの略
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