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シュトレン
(ドイツ・待降節)クリスマスが近づくとドイツでは「シュトレン」がパン屋さんやお菓子屋さんの店頭に並びます。シュトレンは、ラム酒などに漬けておいたドライフルーツやナッツたっぷり、溶かしバターと粉糖で表面を真っ白く覆った、ずっしりと重い生地の甘~いパン。ドイツではキリストの誕生を待つ約4週間の待降節(降臨節)の間、少しずつ切って食べるなど、数週間かけて味の変化を楽しんだりもします。
一般にシュトレンは14~15世紀頃、ドイツ東部のザクセン州(州都ドレスデン)で生まれたと言われます。仕上げに粉糖をたっぷりとふりかけた姿が白い産着でくるまれたイエス・キリストを想起させるという逸話も、クリスマスとシュトレンの縁の深さを物語ります。
もっともその原型が生まれた当時の生地は、バターも使わない簡素なものでした。当時の待降節はクリスマス前、バターやミルクも忌避する断食期間に当たります。15世紀にザクセンの選帝侯がカトリックの最高権威でもあるローマ法王に「バターを使わせてほしい」という手紙を送ります。
当初は拒否されたものの、1491年にバターの使用が許され、そこからシュトレンは現代にも通じる、おいしさを手に入れていったのです。
16世紀にはドレスデンのパン屋は10kg以上もある巨大なシュトレンを領主に献納するようになり、18世紀には2万4000人以上のために重さ1.8トンもある巨大なシュトレンを焼いたという記録が残っています。
シュトレンの本場でもあるドレスデンでは、現在でも12月初頭の土曜日には巨大なシュトレンが旧市街を練り歩く「シュトレン祭り」(Stollenfest)が行われます。2019年の祭りでは重さ3.95トン、長さ4.1m×幅1.77m×高さ87cmという、前年よりも100kg重い巨大なシュトレン(200kg以上のアーモンドや75万個のレーズンが使われたのだとか!)が披露されました。
最近は日本でもクリスマスにシュトレンが親しまれるようになりましたが、食文化とは日常を長く積み重ねて形成されていくもの。他国の食文化であっても、その背景を知り、現地に思いを馳せることで、ますます私たちの日常も豊かになっていくはずです。メリー・クリスマス!
今回は、三菱調理家電で作る
シュトレンのレシピをご紹介します。
シュトレン 材料(1本分)
<中種>
牛乳40g
ドライイースト3g
(A)
強力粉40g
薄力粉10g
<生地>
(B)
強力粉60g
薄力粉15g
シナモンパウダー小さじ1/2
カルダモンパウダー小さじ1/4
ナツメグパウダー小さじ1/4
塩小さじ1/4
無塩バター50g
砂糖15g
卵黄1個分
アーモンドプードル15g
フルーツミックス(シュトレン用)100g
ナッツ(アーモンド、クルミなど)30g
ローマジパン(あれば)40g
打ち粉適量
<仕上げ>
無塩バター(溶かす)50g
グラニュー糖大さじ2
粉糖50g
作り方
①下ごしらえをする
生地用のバターは室温に戻しておく。
AとBをそれぞれ混ぜ合わせる。
ナッツは粗く刻む。
牛乳は耐熱ボウルに入れて【レンジ】【手動】500Wで20秒程加熱し、人肌くらいに温める(約35℃)。
マジパンは15cmの棒状に伸ばす
仕上げ用のバターは、生地を焼いている間に溶かす。
②中種を作る
ボウルに牛乳とドライイーストを混ぜ合わせ、5分ほどおく。
Aを加えてゴムベラで混ぜ、台に取り出してべたつかなくなるまで2分程こねる。表面をきれいにして丸め、ボウルに入れてラップをかけ、【オーブン】【予熱なし】【発酵】40℃で30分程、約2倍に膨らむまで発酵させる。
③生地を作る
ボウルにバターを入れてゴムベラでクリーム状に練り、砂糖、卵黄、アーモンドパウダーの順に加えて混ぜる。Bを加え、サックリ混ぜ合わせ手でまとめたら②の中種を加えて練り混ぜ、台で均一になるまでこねる。
生地を手で広げてフルーツミックス、ナッツを加えフルーツを混ぜ込み、生地を丸めてボウルに入れ、ラップをかけて【オーブン】【予熱なし】【発酵】40℃で40分程、少し膨らむまで発酵させる。
打ち粉を振った台に生地を取り出し、綿棒で直径18cmくらいの円形に広げる。中央にマジパンをのせて両端を少し折り畳み、重ねるように三つ折りにして10cm×20cmくらいの大きさに形を整える。
オーブンシートを敷いた天板に生地をのせてラップをかけ、【オーブン】【予熱なし】【発酵】30℃で20分程休ませる。
④焼く
【オーブン】【予熱あり】180℃で温め、休ませていた生地のラップを外し、35~40分焼く。(途中、20分頃に天板の前後を入れ替える)
焼き上がり後は、すぐに溶かしバターを刷毛で全体にたっぷり塗り、グラニュー糖をまぶしてケーキクーラーにのせて冷ます。
冷めたら粉糖を全体に茶こしでふるいながらたっぷりまぶし、ラップに包んで涼しい場所で保存する。
※溶かしバターをたっぷり塗り、さらに粉糖でコーティングすることで約2週間(涼しい場所で)保存ができる。
※3日以上置いた方が、味がなじんでおいしい。
※食べるときは中央からカットして、断面をしっかり合わせ、ラップで包んで保存する。
※保存中に粉糖がなじんで生地が見えてきたら、さらに粉糖をまぶす。
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三菱電機がドイツ・デュッセルドルフ市郊外に販売会社を設立したのは1978年。現在では三菱電機ヨーロッパ社ドイツ支店として約40年に渡り幅広い製品・サービスを提供するとともに、CSR活動を通じて現地の教育・環境・文化活動等に貢献してきました。
2011年からデュッセルドルフ市の大規模多目的ホール(Mitsubishi Electric HALLE)に協賛。毎年多くの来場者を迎え、様々なイベントが開催されています。
2021.12.01