週2回以上食べると健康に良いといわれるお魚料理。
さばかない、おろさない、
旬のお魚の簡単便利なレシピをご紹介します。
今回は5月に旬をむかえる「アジ」をつかった料理など8つのお魚料理のメニューです。
メニュー分の食材
- 魚・魚介類
-
- アジ(三枚おろし)10枚(5尾分/約340g)
- サーモン(刺身用/柵)200g
- サーモン(切り身)2切れ(約200g)
- カジキ(切り身)4切れ(約400g)
- キンメダイ(切り身)4切れ(約400g)
- 卵・乳製品
-
- 卵2個
- バター20g
- ピザ用チーズ12g
- 練乳大さじ1
- 野菜・キノコ・果実
-
- 春キャベツ120g
- ニンジン30g
- タケノコ水煮(できれば根元部分)50g
- カブ120g
- キュウリ1/2本
- 新ジャガイモ250g
- 新タマネギ1/2個(約100g)
- 絹サヤ6枚
- 長芋200g
- 香菜2株(約40g)
- ソラ豆(むき実)100g
- プチトマト8個(約100g)
- タマネギ1/5個(約40g)
- 夏ミカン1/2個
- 長ネギ1/4本
- 青ジソ5枚
- ニンニク(すりおろし)小さじ1/2
- ニンニク(みじん切り)大さじ1/2
- 大根おろし適量
- ルッコラ適量
- 木の芽適量
- 乾物・その他
-
- みそ大さじ1と1/2
- コーンフレーク(無糖のもの)50g
- だし汁2カップ
- コチュジャン小さじ2
- 豆板醤小さじ1/3
- すり白ゴマ小さじ2
- ゴマ油小さじ2
- 粗挽き黒コショウ小さじ1/4
- 干しエビ10g
- ナンプラー小さじ2
- オイスターソース小さじ1
- 白ワイン大さじ1
- パン粉10g
- 米2合分(300g)
- 小麦粉適量
一年を通して獲れる身近な魚のアジは、この時季「瀬付きアジ」が旬を迎えます。「瀬付きアジ」は、沖合で海底が隆起した浅い場所にある岩礁(瀬)や内湾に定住するアジのことで、黄みを帯びた色合いから「キアジ」とも呼ばれます。瀬にいる豊富なエサで育つため、身に脂がのって肉厚なのが特徴です。関東近海では5~7月が産卵期にあたり、産卵前は最も栄養を蓄えています。
アジは味がよいだけではなく、タンパク質が豊富で低脂肪の食材です。その他に代謝をサポートするビタミンB群も多く含んでいます。体調を崩しやすい季節の変わり目にピッタリの体づくりを支えてくれる食品の一つです。
- アジのコーンフレーク揚げ コールスロー添え
- コーンフレークを粗めに砕いて衣にしました。コールスローは、柔らかく甘味を含んだ春キャベツを使っています。隠し味として練乳を加えることで、優しい甘味とコクを足しています。ふっくら揚がったアジの身と、ザクザクとしたコーンフレークの食感が楽しい一皿です。
- アジの和風ハンバーグ みそソース
- アジはフードプロセッサーを使うことで、口あたりをなめらかにします。タケノコやタマネギは、食感のアクセントになるような大きさにカットして加えています。特製のみそソースにはみそと相性のよい青ジソを加え、さらに添えている大根おろしで味の変化も楽しめます。
「鮭は天然、サーモンは養殖」で、「サーモンは生食できる」とのイメージが定着しつつありますが、すべてがこれに当てはまるわけではなく、鮭の中でも生食できる「養殖のギンザケ」も存在します。そのほかにも、「マス」との違い、地域名、季節、大きさ、商品名などでも呼び方が変わるため、ひと口にサーモンといっても定義は意外と複雑です。呼び方は複雑ですが、「鮭/サーモン」自体の美味しさはもちろん、調理法によってそれぞれの特徴を使い分けることで、和食から洋食、中華など様々な料理に利用されている魚です。
- サーモンのかぶら蒸し
- かぶら蒸しとは、具材にすりおろしたカブをかけて蒸した後、葛あんや澄まし汁をかけていただく料理です。今回はサーモンをさっぱりいただくため、だし入り三杯酢を使っています。
- サーモンと新ジャガのコチュジャン煮
- コチュジャンを使ったピリ辛味の煮物です。サーモンは表面を焼くことで身崩れを防ぎます。同様に、新ジャガも煮る前の加熱のひと手間で、煮崩れを防いでいます。ピリ辛の味がサーモンの脂と相性が良い一品です。
カジキ類は、長く伸びた嘴(くちばし)のような「吻(ふん)」を振り回してエサを獲ります。諸説ありますが、名前の由来の一つとして「船の舵を取る“舵木”を貫くことから「カジキ」と呼ばれた」という説があるくらい気性が荒い魚です。
カジキはカジキ類の総称で、「メカジキ科」と「マカジキ科」の2つに分けられます。メカジキ科は1種類のみ、その他はマカジキ科に属します。これらの大きな違いは「腹ビレの有無」です。メカジキには腹ビレが無く、マカジキにはひも状の腹ビレが腹から長く伸びています。
- カジキと長芋のエスニック風炊き込みごはん
- 熟成された甘みやコクが味わえる春堀りの長芋は、クセのないあっさりとした味のカジキと相性が良いです。ナンプラーやオイスターソースで味つけをした、いつもとひと味違う炊き込みごはんをお楽しみください。
- カジキのソラ豆焼き
- 砕いたソラ豆をベースにした特製ソースをカジキの上にのせて、最後にゴマ油で香りづけています。旬のソラ豆は実が詰まっており、ほくほくとした食感と甘味があります。豆板醤の辛味が良いアクセントとなる、ごはんのおかずはもちろん、おつまみにもなる一品です。
キンメダイは真っ赤な魚体と大きな目が特徴の深海魚です。魚の中では長寿で15年ほど生きる個体もあり、大きいものは体長50cmほどにもなります。私たちが店頭などで目にするキンメダイは真っ赤な体色が目を引きますが、赤く変化するのは漁獲後です。深海にいるときは、背は赤色で、腹は銀色をしています。このような、背と腹が異なる体色で周りの色に溶け込むような現象を「カウンターシェーディング」と呼びます。海で泳いでいる時の背側から見ると暗い深海に、腹側から見ると明るい光に溶け込んで見え、周囲の目を欺くのに役立ちます。
- キンメダイのソテー 夏ミカンソース
- 夏ミカンは酸味の強い品種なので、そのまま木で、あるいは収穫後に追熟させることで酸味をまろやかにしてから市場に出荷されます。そのため、3月から5月ごろが食べごろといわれています。今回はさわやかな甘みとほろ苦さの夏ミカンでソースを作り、目にも楽しい仕上がりにしました。
- キンメダイとプチトマトのだし煮
- トマトとしょうゆの相性のよさは知られていますが、トマトはだしとも相性がよいです。野菜とだしのうま味が溶け合い、相乗効果で美味しくなります。
食材のうま味を最大限に引き出した煮汁も余すところなく楽しんでください。
- レシピ:小西 君枝(こにしきみえ)
- 料理家 / フードコンサルタント
女子栄養大学卒業。
企業での商品企画開発を経て料理家として独立。フードアドバイザー、企業や飲食店などの商品開発、イベント調理、料理教室なども行う。素材を生かし、シンプルな調味料とハーブやスパイス、素材の組合せでワクワクするような料理を得意とする。
2024.05.09