和食シリーズ企画第3弾
第4回のテーマは「かつお節」
素材のおいしさを引き立てる“だし”は、和食の基本。
なかでもかつおだしは、独特の風味と香り、手軽さから家庭でも人気です。
かつお節の製造工程を簡単にまとめると、切り分ける→煮る→いぶして乾燥させる→カビを付ける→天日で干す、といった流れになります。カビ付けの有無で「枯れ節」「荒節」に分けられ、カビ付けせずにいぶしただけで干し上げた「荒節」は、市販品の7~8割を占め、いぶした香りや魚らしい香りの強さが特徴。カビ付けすると「枯れ節」になりますが、中でもカビ付けを4回以上繰り返したものは「本枯れ節」と呼ばれ、節の水分が減少するため長期保存できるようになり、旨みが増して香りはまろやかになります。ちなみに、煮た後、皮や骨などを除く骨抜き工程を終えたものが「なまり」です。
かつお節は削ってから使いますが、削り方によって用途が異なります。厚削りはじっくり煮出して深みのあるだしをとり、麺つゆや濃いめの味の煮物などに利用します。厚さ0.2mm以下の花びら状に大きく削った薄削りは短時間で旨みと香りのバランスのよいだしがとれ、お吸い物などに最適です。糸状やごく薄く小さく削ったものは、料理のトッピングにして食べるかつお節。粉末状の粉ぶしは、お好み焼き生地や葉野菜のお浸しに混ぜ込んで使います。
2017.02.06