週2回以上食べると健康に良いといわれるお魚料理。
さばかない、おろさない、
旬のお魚の簡単便利なレシピをご紹介します。
今回は3月に旬をむかえる「真鯛」をつかった料理など8つのお魚料理のメニューです。
メニュー分の食材
- 魚・魚介類
-
- 真鯛(切り身)5切れ(約500g)
- サーモン(切り身)4切れ(約400g)
- アジ(三枚おろし)12枚(6尾分/約400g)
- ビンチョウマグロ(刺身用/柵)400g
- 海藻類
-
- わかめ(刺身用)40g
- 卵・乳製品
-
- 粉チーズ大さじ3
- バター30g
- ヨーグルト40g
- 卵2個
- 野菜・キノコ・果実
-
- クレソン1束(約30g)
- 菜の花80g
- ニラ1束(約100g)
- セリ100g
- 新タマネギ1/2個(約100g)
- ニンニク1片
- ニンニク(すりおろし)少し
- 長ネギ1/2本
- ショウガ(みじん切り)小さじ1
- ディル(生)4~5本(正味5g)
- 乾物・その他
-
- だし汁1カップ
- 片栗粉大さじ1と1/2
- 白ワイン大さじ1と2/3
- 米300g(2合分)
- 桜の花の塩漬け50g
- 粗挽き黒コショウ少し
- 鶏がらスープの素小さじ1/3
- ゴマ油大さじ2
- 練り辛子小さじ1/2
- 白いりゴマ大さじ5
- 黒いりゴマ大さじ4
- 餃子の皮(20枚入り)1袋
- マヨネーズ大さじ1
- 練りワサビ小さじ1
- 小麦粉適量
- パン粉適量
- ラー油適宜
- 糸唐辛子適宜
- 木の芽適宜
- 桜の花(塩抜きしたもの)適宜
真鯛は、縄文時代や弥生時代の貝塚や遺跡から骨が出土していることから、古くから日本人に親しまれてきた魚といえます。真鯛の体色や体型が美しいこと、魚のなかでは長寿で20年以上生きるものもあり、神様への捧げものとして神事には珍重されてきました。現在も縁起物として冠婚葬祭など祭礼に欠かせない魚です。戦国時代以降には縁起物であることに加え、ヒレのトゲを鎧兜になぞらえて武士がもてはやしたことが、魚の王様の所以ともいわれています。
真鯛は春先の産卵期になると、産卵のために群れをなして沿岸にやってきます。この時期の真鯛は「桜鯛」と呼ばれ、体色がほんのり桜色になることが由来のひとつとされています。また、体に栄養が蓄えられて最もおいしく、高級品として扱われます。
- 真鯛のわかめあんかけ
- 真鯛は身がかたくならないように煮魚をつくるよりも短時間で取り出すのがポイントです。今が旬のわかめを使うことで、しっかりとした食感が楽しめます。わかめあんは他のレシピでも応用できますので、ぜひご活用下さい。
- 桜の洋風鯛めし
- 「鯛めし」と言えば、和風だしで炊き上げるイメージがあるかと思いますが、今回は粉チーズやオリーブ油でコクを加えた洋風に仕上げています。桜の花の塩漬けが程よい塩味でアクセントとなっています。ほのかな桜の香りが春の訪れを感じさせる一品です。
寿司ネタとしても人気のサーモンは、生食できる養殖の「アトランティックサーモン」や「トラウトサーモン」のことで、90年代以降にノルウェーから海面養殖品が輸入され始めました。「サーモン」という呼び名とともに生食も徐々に広がり、日本国内では定番の食材となっています。
サーモンは養殖なので通年の価格や出荷量が安定しています。寿司ネタの消費量では常に上位で、手に入りやすく調理もしやすいことから家庭での消費量も増えています。日本国内では、地域の特色を生かした品種と養殖方法で「ご当地サーモン」の生産が盛んになっています。
- サーモンのクレソンバター蒸し
- レンジグリルで手軽に作れる一品です。コクのあるバターにサーモンが合います。レンジ加熱するのでサーモンからでるだしが残り、バターが混じって良いソースとなります。クレソンのピリッとした辛味が特徴です。
- サーモンと菜の花の塩炒め
- サーモンは水気をおさえて焼くことで身がしまり、合わせ調味料がなじみやすくなります。また、シンプルな塩炒めにすることで、ニンニクやゴマ油の香りが引き立ち、サーモンによく合います。
「アジ」は一般的に「マアジ」を指しますが、生態によって「キアジ」と「クロアジ」の2種類の呼び名があります。
キアジは沿岸部や内湾に住み、体色が黄金色で腹に黒い斑紋があります。脂ののりが良くうま味が強いため、大分県の「関アジ」のようにブランド化されているものもあります。一方のクロアジは、沖合を群れで季節回遊します。キアジよりも大型で細長く、背中から尾にかけて黒っぽい色をしており、スーパーに並ぶマアジの多くを占めます。春は北上し秋には南下しますが、春から初夏にかけて産卵のために沿岸に近づきます。この時期はキアジとクロアジの両方を楽しめます。
- アジのゴマ焼き
- アジにたっぷりのゴマをまぶすことで、ゴマの食感と香ばしさを存分に楽しめる一皿です。隠し味の練り辛子がアジのクセを和らげておいしさを引き出しています。
- アジとニラの餃子
- アジはたたきすぎず、粗挽き肉程度にたたいて作ると食感を楽しめます。意外かもしれませんがアジとニラの相性は抜群で、箸がすすむ餃子となっています。そのままでも美味しいですが、お好みで黒酢をつかうと味の変化を楽しめます。
ビンチョウマグロはマグロの一種で、身がピンク色でマグロの中では脂質が少なく、あっさりとした味わいが特徴です。他のマグロに比べて漁獲量が多く通年で水揚げされることから、安定して安く手に入れることができるため、缶詰(ツナ缶)の原料として世界的に利用されています。
ビンチョウマグロの正式な呼び名は「ビンナガ」で、「ビンチョウ」は別名です。胸ビレが非常に長く、顔の左右の髪の毛の「鬢(びん)」のように見えることから、この名前になったと言われています。
- ビンチョウマグロのハーブカツ
- ディルは魚料理に使われることが多いハーブで、今回は生を使って香り良く仕上げます。ソースはマヨネーズの「こってり」とヨーグルトの「さっぱり」をワサビが上手にまとめています。パンにはさんでサンドイッチにしても美味しいです。
- ビンチョウマグロのジョンとセリのジョン
- 韓国の郷土料理「ジョン」はさっくりとした軽めの食感で、チヂミではなくピカタに近い料理です。今回はピリ辛の甘酸っぱいタレが絡んだビンチョウマグロのジョンと、セリの爽やかな香りとシャキッとした食感を楽しめるジョンの2種を作ります。
- レシピ:小西 君枝(こにしきみえ)
- 料理家 / フードコンサルタント
女子栄養大学卒業。
企業での商品企画開発を経て料理家として独立。フードアドバイザー、企業や飲食店などの商品開発、イベント調理、料理教室なども行う。素材を生かし、シンプルな調味料とハーブやスパイス、素材の組合せでワクワクするような料理を得意とする。
2024.03.04