2012年に三菱電機のオーロラビジョンが、栄えある「第63回 技術・工学エミー賞」を受賞しました。
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オーロラビジョンの開発現場を徹底解明
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九州の北西部に位置する長崎市は、古くから外国への玄関口として発展してきた港湾都市。約44万人の人口を擁し、長崎県下最大の人口を持つ長崎県の中心都市です。
長崎湾が一望できる風光明媚なグラバー園や、長崎港を見据える坂本龍馬の像が設置された風頭山など、そこかしこに江戸時代から国際貿易港を持つ港町として発展してきた足あとが残る都市です。また新日本三大夜景のひとつと称される美しい夜景が有名です。
※ 長崎製作所は「西彼杵郡時津町」にあります。
坂本龍馬は、元治元年(1864年)勝海舟に伴われて初めて長崎を訪れました。
翌年、同志と長崎に、日本での商社活動の先駆けとなった海援隊の前身である「亀山社中」を結成し、海運業などを手掛けて利益を得ながら、航海術の習得に努め、その一方で国事に奔走しました。
また長崎市寺町通りの禅林寺と深崇寺にはさまれた路地(長崎市寺町)から、亀山社中跡(亀山社中記念館)を経て風頭(かざがしら)公園(長崎市風頭町)に至る石段の坂道は、坂本龍馬をはじめ幕末の若き志士たちが登り下りした道で、「龍馬通り」と呼ばれています。
忘れちゃいけないのが長崎ちゃんぽん!
長崎製作所の食堂メニューとしても行列ができるほどの人気らしいですよ。地元の人にも愛されてますね!
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長崎製作所は1923年に神戸製作所長崎工場として発足。翌1924年に長崎製作所として独立しました。以来、重電技術を活かした大型案件を中心に実績を積み上げ、三菱電機の成長を支えてきました。
その事業分野は多岐にわたり、製品名「オーロラビジョン」がその代名詞となっている「大型映像情報システム」、国内シェアがトップレベルで海外にも積極的に展開する「車両用空調システム」、長い歴史をもち、数多くの納入実績を有する「非常用発電システム」や、エレベータードアで培った技術と高い評価で事業規模を拡大している「可動式ホーム柵システム」があります。
幾多の大型案件を通じ、長崎製作所の技術は高く評価されており、国内外でなくてはならないインフラ機器として活躍しています。
長崎製作所では約1,000人の人が働いているんだって!
※ 関係会社含む
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長崎製作所は社会インフラを支え、より安全・高品質で快適な生活環境づくりに貢献する製品を提供してきました。
現在は快適な車内空間を提供する車両用空調機器に加え、駅での安全を確保する可動式ホーム柵、迫力ある映像を提供する大型映像表示装置「オーロラビジョン」や各種の映像表示装置、非常時の電源確保に重要な非常用発電設備などの製品を製造しています。
どれもこれもスケールの大きい製品ばかりですね!
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三菱電機は1980年に世界初、大型映像表示装置の初号機をアメリカ・ドジャースタジアムに納入以来、大型映像表示装置のトップメーカーの一つとして現在まで30年以上継続して開発・製造を行い業界をリードして来ました。現在では高信頼性・高画質が評価されて世界中のスタジアム・競技場・アリーナ・ビルボードなどあらゆる分野に幅広く活用できる大画面ディスプレイシステムとして採用されています。
オーロラビジョンはLEDライトを無数に組み合わせたライティングユニットをモジュールというパーツに組み込み、それを繋ぎ合わせて製造していきます。
オーロラビジョンを近くで見ると一つ一つはLEDの小さな点で構成されています。このLEDが光の三原色と言われる「青色」「緑色」「赤色」の発光をし、それらを組み合わせ、同期制御しながら様々な色を出し、迫力ある映像を映し出しています。
大型映像表示装置を表示させる上でとても大事なことの一つが「同期制御」。三菱電機のオーロラビジョンは、高画質・高精細な映像を表現するために特別なプログラムを構築し、専用のコントローラーを使って制御します。
さらに、現在のオーロラビジョンは、省エネを追求して、これまでのLEDの数を半分に抑えながらも2倍の解像度を実現しています。これを、ダイナミックピクセルコントロールと言います。
長年の追求によって迫力ある映像を実現してる上に省エネにまで配慮しているなんて…圧巻ですね!
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世界に先駆けて送り出した大型映像表示装置は国内では「オーロラビジョン」、海外では「ダイヤモンドビジョン」として国内外で1,800面以上が導入され、スタジアムや競馬場などで活躍しています。更に道路・交通分野等、各種情報の表示装置としても導入されています。
まさにグローバルに活躍する大型映像業界のリーディングカンパニー!
長崎製作所の事業に共通する特徴は、ほとんどの製品の規模が大きく、ユーザーの使用条件や環境に合わせた設計、納品を必要とするオーダーメイドビジネスである点です。こうした案件には、顧客ニーズを正確に把握し確実に実現する高度な技術力、提案力が必要とされます。
長崎製作所が手がけるものの多くは、現代社会に不可欠なインフラを支える製品であり、これまで築き上げた実績と付加価値の高い製品づくりで、活躍のフィールドは世界に拡大しています。
今後も、社会のニーズにこたえる製品の開発や生産に取り組んでいきます。
幕末の志士のように世界を相手にして、今もここ長崎という地から、長崎製作所ならではの最先端技術と想像力を発信し続けているんですね!
神奈川県 鎌倉製作所
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岐阜県 中津川製作所編
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福島県 コミュニケーション・ネットワーク製作所 郡山工場編
福岡県 パワーデバイス製作所編
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※粒子線治療システム事業は2018年6月1日をもって日立製作所に事業統合いたしました。
長崎県 長崎製作所編
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