コントロールセンタ モータ診断装置(DiaPro Motor)
三菱電機モータ診断装置
DiaPro Motor™
モータ運転中の電流信号を解析し、モータの異常兆候を検出する製品です。
モータを「自動」で「常時監視」することで、突発的な設備停止の未然防止や、モータ点検作業の効率化・省力化に貢献します。
DiaPro Motorは三菱電機株式会社の商標です。
診断項目
電流信号のみで低圧三相モータの機械系と電気系の異常を検知できます。
故障種別 | 異常部位 | 異常内容 | 検出手法 |
---|---|---|---|
機械系異常 | 機械系部品 (軸受等) |
異常振動/軸受損傷 (ボルト緩み、偏心、ミスアライメント等) |
モータ運転電流を周波数解析し、機械系異常に起因する特徴周波数を監視 |
回転子バー | 回転子バー切れ、折損 | ||
ベルト接続部 | ベルト断線 | ||
電気系異常 | 固定子巻線 | レヤショート(固定子巻線ターン間短絡) | モータ運転電流の不平衡成分を監視 |
診断条件
適用モータ種類 | 三相誘導電動機 |
---|---|
モータ定格電圧 | 200V系、400V系 |
モータ容量 | 0.2~55kW(55kW超過~に適用する場合は事前にご相談ください) |
モータ極数 | 2、4、6 極 |
カップリング種類 | 直結、ベルト |
その他条件 | • 診断可能モータ台数:1台 • 電圧不平衡率:1%以下 • 負荷率:40~100% • モータ運転中(運転時間は1分以上) • 10秒間の負荷変動率:±5%以内 |
特長
かんたん設置
- クランプ式CTの採用により、既存設備の配線を変更することなく設置が可能です。
- 専用の機械式振動センサを取り付けるなど、特別な電気工事は不要です。
- 2種類の取り付け方法に対応しています(DINレール取付、ネジ取付)。
- 設置環境に合わせて取付方法を選択いただけます。
かんたん設定
- 異常時の判定に必要なモータ固有の情報を入力済みのため、容量やベアリング番号などのモータの基本情報を設定するだけで使用できます。
- 設定完了後は、モータ正常時の初期状態の学習から異常兆候の検知までを自動で実行します。
かんたん監視
- 本体の液晶画面に異常アラーム内容を表示すると共に、故障アラームを出力します。
- 工場内のネットワークに接続したゲートウェイ装置(別売品)と無線接続するだけで、 工場内のパソコンやタブレット、スマートフォンから指定のURLへアクセスしモータの状態監視ができます。
Bluetoothの文字商標とロゴはBluetooth SIG,Inc.の商標です。
仕様
定格・仕様 | ||
---|---|---|
電源 | 電源電圧(本体入力部) | AC100/110、200/220V 50/60Hz(AC12-13.2V:専用変圧器使用、付属品) |
消費VA | 10VA以下 | |
許容電圧変動範囲 | 85~110% | |
許容周波数変動範囲 | 定格電源周波数の±5% | |
入力 | 定格入力電流(CT定格) | 2.5A/10A/100A/300A |
出力接点 | 接点数 | 無電圧a接点×3点(レヤショート異常、機械系異常、異常一括 各1点) |
接点定格(誘導負荷) | AC110V 3A、AC220V 3A、DC110V 0.1A | |
最大開閉電圧 | AC250V、DC130V | |
最大開閉電流 | AC 3A、DC 0.1A | |
最大通電電流 | AC 3A、DC 3A | |
最小適用負荷 | DC5V、10mA | |
通信 | 無線通信 | BIuetooth® Low Energy (Bluetooth Ver.4.1) |
有線通信 | 無し | |
使用環境 | 使用周囲温度 | -10℃~+55℃ ただし、年間平均電気室温度が25℃+10K(モータ診断装置の周囲温度が35℃)を超えないこと 一時的な温度上昇として、最高周囲温度が40℃(モータ診断装置の周囲温度が55℃)を超えないこと |
保存周囲温度 | -20℃~+60℃ | |
使用·保存周囲湿度 | 10~90%RH、クランプCTは~80%RH(結露のないこと) | |
雰囲気 | 著しい塵埃のないこと | |
腐食性ガス | 腐食性ガスがなきこと | |
保護構造 | IP3X | |
質量 | 約600g | |
外形寸法 | W154.5 × H105.6 × D62.2 mm |
Bluetoothの文字商標とロゴはBluetooth SIG,Inc.の商標です。
CT(クランプ式CT)は下記の表を参考に、モータの定格電流に合わせて選定をお願いします。
CT形名 | 適用電流範囲 | モータ定格(参考)[kW] | |
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AC200V | AC400V | ||
DP-CT2R5-2M | ~2.5A | ~0.4 | ~0.75 |
DP-CT10-2M | 2.5超~10.0A | 0.4超~2.2 | 0.75超~5.5 |
DP-CT100-2M | 10超~100A | 2.2超~22 | 5.5超~45 |
DP-CT300-2M | 100超~300A | 22超~55 | 45超~132 |
よくあるご質問
- Q. 価格はどの程度でしょうか?
- A. 標準価格は16~21万円となります(CTサイズにより異なります)。詳細につきましては弊社支社、代理店にお問い合わせください。
- Q. 本製品はモータ近傍に設置が必要でしょうか?
- A. 電流信号により検出しますので、モータから離れた所に設置可能です。
- Q. 三菱電機製以外のモータにも適用できますか?
- A. 弊社製以外のモータでも診断条件に合うモータであれば適用可能です。
- Q. 診断条件に記載の無いモータは診断不可能でしょうか?
- A. 診断対象は三相誘導モータとなりますが、お使いのモータの診断可否が不明の場合はお問い合わせください。
- Q. 横置きではなく縦置きモータにも対応していますか?
- A. 対応しています。
- Q. スターデルタ起動のモータにも対応していますか?
- A. 対応しています。
- Q. 高圧モータにも対応していますか?
- A. 現状ラインナップは低圧モータのみに対応しています(高圧モータは未対応)。
- Q. インバータ駆動、ギヤ駆動のモータにも対応していますか?
- A. 対応しておりません。
- Q. 初期学習後に本製品の電源がOFFになった場合、再度初期学習が必要でしょうか?
- A. 初期学習結果を内部に記憶していますので再度の初期学習は不要です。
- Q. モータメンテナンス(ベアリング交換等)後には再度初期学習が必要でしょうか?
- A. モータの状態が変化しますので、再度初期学習を実施頂く必要があります。