特集論文

ワイヤ・レーザ金属3Dプリンタ “AZ600”
2023年10月公開
産業メカトロニクス製作所 林 真育 木場亮吾
同製作所(博士(工学)) 鷲見信行 橋本 隆

製造業で、Additive Manufacturing(AM、付加製造、3Dプリンティング)の適用が進んでいます。
三菱電機では、材料に金属ワイヤ、熱源にレーザの組合せを国内で初めて(注)採用した、ワイヤ・レーザ金属3Dプリンタ “AZ600” を開発しました。各種センサで造形状態を検知し、加工条件や軸速度を協調させる造形プロセス制御機能を搭載し、造形の安定化と高精度化を実現しています。また、当社独自の点造形を使用することで、熱歪(ひずみ)の抑制と酸化の抑制が可能となります。AZ600によるAMの適用事例では、加工時間、製造コスト、材料廃棄量の削減が期待でき、カーボンニュートラルへの貢献が見込まれます。さらに、属人化された作業の品質安定化や自動化・省人化のニーズへの対応も期待できます。
(注) 2022年2月24日、当社調べ