「いいじゃないですか!
これならOKですよ」。
2022年6月、技術懇談会も含めると3度目となったサンプル提供。彦坂が開発した電源システムと中川が開発した軸制御システムを搭載した形彫放電加工機が、ようやくCAPABLEから認められる半導体封止金型を生み出すことに成功したのだ。回路を見直し、放電するエネルギーを増量した新しい電源が功を奏した。
CAPABLEのお墨付きを得たことで、半導体封止金型の製造に対応した形彫放電加工機の開発は一気に前進した。三菱電機は形彫放電加工機「SV-Pシリーズ」用のオプション「半導体パッケージ」として製品化することにし、まず2022年11月にプロトタイプのリリースを決定。細かい仕様の策定を始めることにしたが、仕様の中で特に重要な要素となったのが「面粗さをどこまでカバーするか」という点だった。