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三菱電機のFA技術や、ビジネスに役立つ各種レポート・コラムをご紹介します。

セミナーレポート
「e-F@ctory・ロボットセミナー」レポート

2017年3月公開【全1回】

パートナ様講演1双葉電子工業株式会社 タッチパネル事業センター 製造技術部製造技術課 安田秀行氏 ※講演者の所属は2017年1月時点のものです。

SONARとManSim/X:生産能力シミュレーションを連携させたシステム構築

双葉電子工業株式会社 タッチパネル事業センター 製造技術部製造技術課 安田秀行氏双葉電子工業株式会社
タッチパネル事業センター
製造技術部製造技術課
安田秀行氏

「タッチパネルや圧力計測システムなど、電子部品や生産機材、電子機器などを手がける当社は、台湾工場で静電容量式のタッチパネルを製造しています。台湾にある複数の工場から生産実績を取得し、日本国内の管理部門のシステムで品質管理や生産管理を行っています。

タッチパネルは成膜材料の膜厚やガラスの大きさによって品種が分かれます。異なる品種のタッチパネルを同じ生産ラインで作ることになるのですが、品種ごとの生産比率によって全体の生産能力が変わってきます。装置の処理待ちや品種切り替え時の段取りなどが生産能力に影響するためです。生産効率を高めるためには、処理待ちや段取りができる限り少なくなるように計画的な生産指示を出さなくてはなりません。

このために当社は従来から、生産能力のシミュレータ「ManSim/X」「ManSim/OnTime」を活用してきました。しかしシミュレーションの元となる生産現場のデータは、手作業で入力しており、最適化した結果が出るのに1〜2日かかり、生産現場にフィードバックするのに時間がかかっていました。実績をシミュレータに自動的に取り込み、その結果を生産現場に自動的に反映させる仕組みが求められていたのです。

そこで取り入れたのがe-F@ctoryのソリューションです。台湾工場の生産データを、産業用イーサネット「CC-Link IE」で三菱電機のシーケンサ用CPUユニット「C言語コントローラ」に収集。MES(製造実行システム)を介して製造データ管理システム「YDC Sonar」に蓄積します。蓄積したデータをシミュレータが定周期で読み込み、シミュレーションを行います。その結果はレポートとして生産現場に提示されるシステムになっています。生産現場はレポートに基づき製品を投入することで、実データを使ったシミュレーションの結果に基づいた最適な生産を実行できるわけです。

双葉電子工業株式会社 タッチパネル事業センター 製造技術部製造技術課 安田秀行氏
双葉電子工業株式会社
タッチパネル事業センター
製造技術部製造技術課
安田秀行氏

新しいシステムでは生産現場のリアルタイムの情報をもとに、最適な製品投入順をシミュレーションできるようになった

新しいシステムでは生産現場のリアルタイムの情報をもとに、最適な製品投入順をシミュレーションできるようになった

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シーケンサには従来から管理していた装置だけでなく、オフラインで運用していた装置もつなぐことで、シミュレーションの精度をさらに高めています。また実データをもとにリアルタイムでシミュレーションするため、生産現場がレポートを読み違えて製品の投入順を間違えても、再計算によりそれをカバーするレポートが生産現場に提示されます。

新システムにより、招く処理待ち時間や段取り回数は大幅に低減し、製品投入数量はシステム導入から1年で80%増加しました。それだけ生産効率が高まったことになります。今後は製品の投入部分だけでなく、後工程への活用も検討していきたいと考えております。」

双葉電子工業株式会社

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